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4/8

3.執筆②詳しくは書かなかった設定

<前回までのあらすじ>

タイトル、ストーリーが決まり、ガリガリ書きながらエピソードを入れていきました。


『ループを止めるな!』を読んでいなくても伝わるようにしたかったですが、この辺から具体的になりすぎて厳しいかも。

5000字弱の短編なのでご興味があれば作品一覧からどうぞ。

 執筆にあたって心がけたのは、「とにかくテンポをよくすること」。

 ギャグに振りきって書くときの合言葉は「こまけぇことはいいんだよ!!」です。

 前話で説得力があるように…とか書いておいて何ですが、整合性よりは文章のテンポや勢いを大事にしました。

 私はわかりやすくしようとして長々と説明を書いてしまうタイプ(このエッセイもその気あり)なので、要らない説明は削除!!を念頭に。

 

 「エピソード」の形に落とせるものは、書いてもいいと思います。

 実際に登場人物が動いて、具体的な行動をしたり、会話をしたりする部分です。

 「説明したいんだけど入れる場所がない」というものはえいやで削りました。

 

 というわけで改変した or 詳しく書かなかった設定を並べてみます。


●一人称から三人称へ。

 いきなり設定じゃないんですが。

 これまでの作品と同じく、最初はこの話もセレスティアの一人称で書いていました。

 しかしオチの第三者視点につなげるため&「○○である」断定でぽんぽん話を進めたほうがいいと思い、ヒカリエルが出てきたらへんで三人称に書きなおしました。

 最初にセレスティアの三行独白が残っているのはそのためです。


●王太子と男爵令嬢のこと。

 冒頭のシーンでこの二人に何も落ち度はなかったことや、男爵令嬢によって王太子が救われたことなどを書いていたのですが、削除しました。

 そのあたりが「乙女ゲームもの」のテンプレ設定に沿っていることは、セレスティアのぶっとび具合でお察しかな、というのと、そのあたりのテンプレを知らない人が読むにしても絶対に必要な説明ではないかな?と。


●ヒカリエルとの初回会話シーン。

 セレスティアがはじめて死んで、天使ヒカリエルに出会ったシーンです。

 本来ならば「あなたは誰?」「天使です」「私は死んだはずなのにどうしたの」「ぼくがループさせたから」的な会話が入るはずのところを、地の文の「彼はヒカリエルという。天使である。」で終わらせ、初回の会話でいきなりヒカリエルに「やり直した人生で一度目より早く破滅してどうするのさ!」と怒られています。

 セレスティアは状況を察知したかのようにそれに反論していて、本当は変な会話。

 それまでにセレスティアとヒカリエルの関係は伝わっているはずなので、勢いでなんとかなると思った…。なんとかなったと信じたい。


●ヒカリエルが地上にとどまれる理由。

 これは削りすぎてしまった部分です。改稿して修正したので、別枠で語りたいと思います。

 設定だけ説明すると、ヒカリエルは成長体の姿でセレスティアの次の人生に同行することが可能です。

 ただし天使であるヒカリエルが地上にとどまるためには守護対象=セレスティアから善行エネルギーを絶えず供給されなければならず、ヒカリエルは性格の悪すぎるセレスティアには無理だと考えていました。

 ……というのを一つの台詞にまとめたくてさんざん悩み、「君がきちんと善い行いをすれば、そのときに生みだされるマナで地上にとどまることも可能だけど――」に凝縮したつもりだったけどうまく伝わらなかったのです。反省。


●セレスティアの活動資金がどこからわいてきたのか。

 実はセレスティアが慈善事業を行うためのお金は、すべてヒカリエルが用意しているという設定です。

 セレスティアの望み(王太子殿下よりも百倍イケメンで、百倍イケボで、百倍金持ちで、ずっとわたくしのそばにいてくれる)は全部叶っています。

 成長体ヒカリエルを見たあとのセレスティアの願望はとにかくヒカリエルと一緒にいたい=善行を積まなければならない、なので、得た財産をすべて慈善事業につっこんでいたわけです。好きなことに金を湯水のように使えるので、セレスティアにとっては贅沢三昧と同じです。

 それを周囲は私財を切り崩したのだろうと考えていたのですが、実際は結婚しなかったセレスティアは実家の財産を少しもらっただけのはずで、そんなにお金はなかったと私は思っています。

 もちろん賛同者やお世話になった人からのから寄付もあっただろうし(国王夫妻も恩があるので何かしら融通していたはず)、セレスティアの能力なら自分自身でも事業を起こして金を稼いでいてもおかしくないです。

 で、そういう説明を入れようかなと思ったのですが、「セレスティアの人生をほめたたえるシーンで金の稼ぎ方をそこまで細かく書く必要ある?いやない」と結論し、セレスティアの台詞に「百倍金持ちで」を入れて終了となりました。


 性格の悪いセレスティアが王妃の座を奪われた恨みを精算するための条件で金を要求しないわけがないな、という理由もあります。

 「イケメンと金で譲歩してやるぜ」な条件を出したセレスティアが「イケメンのために金をつっこむことになった」の、面白いかなーと。結局第三者視点にしたせいで入れられませんでしたが。

 たぶんこれは誰も気づいていない裏設定だと思ってます。


●結局このあとセレスティアはどうなるの?

 すみません、決めていません。

 終盤の第三者視点の人生は、ヒカリエルに一目惚れした直後の人生だったかもしれないし、何度もループして研究に研究を重ねた人生だったかもしれない。

 ヒカリエルはセレスティアの行為を純粋に喜んだかもしれないし、何十年もともに暮らすうちに彼自身もひたむきなセレスティアに惹かれたかもしれない。

 セレスティアに恋をしたヒカリエルは、もう十分だと思いながらも次の人生を与えてしまったかもしれないし、セレスティアを天国へ連れていったかもしれない。

 そこは色々考えたのですが、どれもいいなと思ったので決めておりません。なので小説にも書きませんでした。

 

 一つ確実なのは、セレスティアはちゃんと幸せだったということです。

 慈善事業計画を邁進しつつ六十五年間毎日ヒカリエルのイケメン・イケボを堪能しております。

 セレスティアの性格的に、ヒカリエルに飽きた時点でもとの性悪令嬢に戻ります。

 寿命をまっとうし、死ぬ間際に地上で次のループを願った=セレスティアはヒカリエルとずっとそばにいられたし、まだ恋に燃えているのです。

 

 ……これが伝わるように書けているといいのですが。

 いい改稿案が浮かんだらまた書き直します。

次回、感想でセレスティアを心配されたので改稿した話。

私の力不足により皆様にはご心配をおかけいたしました。ごめんなさい。

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