これは騙し討ちですよね?―5
*⑅︎୨୧┈︎┈︎アリーシェ視点┈︎┈︎୨୧⑅︎*
始めてヴィン様に会ったのは6歳の時でした。アレナ様の弟、ユリシーズ殿下の最愛を探すためのお茶会があったのです。そこでわたくしはヴィン様に恋しましたの。ああいった沢山の方が集まる場所は初めてで普段は普通に優しく話してくださるアレナ様やユリシーズ殿下が別人のように感じ、知り合いもおらず、不安だったわたくしに優しく話しかけて下さったのですわ。そして、ヴィン様もまたルルシーナ殿下の乳兄弟で普段とは違うルルシーナ殿下やその弟のパトリック様と話せず、心細かったのだと話してくださいましたわ。そして、話していくうちにわたくしはヴィン様の事が好きになりましたの。ですからヴィン様の婚約者にわたくしが内定した時は嬉しかったですわ。愛称のヴィンと呼んでも良いと言ってもらえた時は気分が舞い上がりましたわ。しかも、ヴィンと呼ぶのはわたくしだけなのですって。ですが、アレナ様とお兄様がよく一緒におられるように、ヴィン様とルルシーナ殿下もよく一緒におられるようでヴィン様とは同じ王都にいてもよく会う事が出来ませんでしたの。そして、ルルシーナ殿下が嫉妬してわたくし達の邪魔をしていると思ったのですわ。
ですからルルシーナ殿下と初めてお会いした時には失礼な態度をとり、ことごとく勝負を持ち掛けたのですが、すべてルルシーナ殿下の圧勝でした。マナーは完璧ですし遊戯もとてもお強いのです。そして、わたくしの事を怒られたりはしませんでしたわ。その後、アンナがいらっしゃったことによってわたくしは全てが誤解だったのだと知りました。そして、わたくしの事をルル様は怒っていないのだと。正直、態度で示してくださいと言われたときはどんな無茶ぶりをと思ったのですが、ルル様は愛称で呼び合おうと仰っただけでした。そのようなことで許されるとはわたくしは思ってもみなかったですわ。わたくしはこんなわたくしを許して下さったルル様に仕えたいと思いました。幸いにもヴィン様もルル様の部下予定ですし、わたくしがルル様の元についても何の支障もありませんわ。ですからわたくしはヴィン様とアンナと共にルル様に忠誠を誓います。
「ヴィンセント=ティタンは」
「アリーシェ=ウェネスは」
「アンナ=アマテラスは」
「「「ルルシーナ=ディアーナにこの魂が尽きるまでの忠誠を誓います。」」」




