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これは騙し討ちですよね?―4

「ルルは忠誠を誓われるのが嫌?」


…別に嫌な訳ではありません。むしろ嬉しいです。ですが、何故か私は誰も私に忠誠を誓ってはいけないと思っているのです。どうしてかは分かりません。だけど、ふと、本気で忠誠を誓われそうになったら思いました。今までそんな事、思った事もなかったのですが、今はそう思っているのです。アンナはその事を分かっているのかも知れません。


「別に嫌ではありませんよ。ですが、私はアンナ達に忠誠を誓って貰えるほど素晴らしい人では無いんですよ。」


これも、私の本音です。私はそれ程素晴らしい人ではありませんから。ヴィンスやアンナは私を優しいと器が大きいと仰いましたが、別にただ他人事の様に思っているだけなのです。アリー様に敵視されていた時も仲良くなりたいのにと思いながらもこれだけ敵視されては大変だなと、どこが客観的に見ていたのです。


「そんなことはありませんわ‼むしろわたくしはルシーがわたくしの立場だったらよかったのにと思う事もありますもの。」


「シアッ⁈そんな事を言っちゃだめですよ。それに玉座に相応しいのはシアですからね‼」


シアほど綺麗な魂をしている人はいません。少なくとも私はそう思います。それに、私はもうシアに忠誠を誓うと決めています。シアさえよければ今すぐにでもしたいですがまだ早いと思って何もしていないだけです。それに、私が忠誠を誓われていけないと思っているのと同じく、忠誠を誓ってもいけないと思っているんです。どうしてかは、本当に分からないのですがね。


「流石にアレナ様の意見には賛同できませんがわたくしもルル様に忠誠を誓いたいですわ。あんな事をしてしまって何様だと思われるかもしれませんが……」


「流石ですわね、アリー。メトネーゼ家の娘なだけありますわ。」


?メトネーゼ家には何かあるのでしょうか?当主が代々王に忠誠を誓い、侍従長をしているだけだったと思うのですが……


「え?リーシェも誓うの?じゃあ、三人で一緒にやろうか。」


「勿論ですわ、ヴィン様。」


…ちょっと待ってほしいです。この流れはどういう事でしょう。逃げたいです。いや、逃げます。




ですが、逃げることは叶わず、騙し討ちのようにヴィンスたちに忠誠の儀をやらされたのでした。

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