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紅い月が叫ぶ夜に  作者: 久遠夏目
第一章 紅い月が叫ぶ夜に
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エピローグ

 紅い月を見ると思い出す。

 彼と出逢った日のことを。

 彼と過ごしたあの日々を。

 彼を、殺した日のことを。

 これは、罪だろうか、罰だろうか。

 彼はぼくに呪いをかけてこの世を去った。

 永遠に解けることのない、呪いを。


 ――君は面白いね。

 彼はこれを何回言った?

 ――にこり、

 彼はあの作り笑いを何回よこした?


 ああ、君は愚かで滑稽、そして、残酷だ。きっと君ほどの死にたがりや、それも他人に殺されたいなんていう他殺願望者はいないだろうね。

 ぼくなんかより、君のほうがよっぽど面白かったよ。他人に関わろうとしなかったぼくが、興味を持ったくらいだからね。


 今夜は紅い月だ。

 あの日の追憶を胸に、ぼくは今日も人を殺す。


(快楽と血を、求めて)




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