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ドラゴとフウライ ― 旅の先にあるもの ―  作者: ナナマル
宝石編
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宝石山の謎

「で、5つの宝石を取ってくればいいのね?」

白ドラゴは優雅にフルーツを一つつまむと、宝石職人の女性に向かってその手を振る。


「はい、このような感じなんです。」

宝石職人は懐から指先ほどのきらきらと光る平たいガラスを5つ取り出し、机の上に並べた。

キラキラが好きなフウライは、目を輝かせてそのガラスを覗き込む。


「大きさもこのくらいです。

ただ、どのような岩石に含まれているのか、わからないんです。」

宝石職人は目線をガラスから膝に落とし、ため息をつく。


「うーん…」

白ドラゴはその小さな腕を組み、上を向いて少しだけ首をかしげた。


「ドラゴでもわかんないの?」

フウライは肉を頬張りながら、ガラスから白ドラゴに顔を向ける。


「聞いたことはある気がするのよね…」

「…うーん、やっぱり行ってみないとわかんない!」

白ドラゴはさらに首をかしげて考え込んでいたが、あきらめたように肩をすくめた。


「そっかぁ…

わからないなら、行ってみないとだね。」

フウライは目線を少し上にあげると、こくりとうなづいた。


「魔物が多いって言ってたけど、冒険者さんたちも多いのかな。」

「宝石があるなら、みんな行くんじゃない?」

食後の果実水に口を付けながら、フウライが疑問を投げかける。


「冒険者に依頼したことがあるのですが…

結局何も取れなかったというのです。」

宝石職人は膝においた手に力を込めた。


「主な岩石を割ってみたというのですが、何も含まれていないと。」

「宝石以外は特に何もないので、冒険者は登らないのです。」

そして、ため息とともに力を緩める。


「何もないなら、魔物のリスクしかないものね。」

白ドラゴは優雅にフルーツを口に運ぶと、口元をほころばせた。


「このようなことをお願いするもの心苦しいのですが。

領主さまに相談したところ、お二人なら、と。」

宝石職人は下を向いたまま、目線だけを二人に向ける。


「行けるだけ行ってみるけど、どこにあるかわからないなら、僕たちにも無理かも。」

飲み終えたグラスをトン、と机に置くと申し訳なさそうにフウライが答える。


「はい、それで構いません。

できるだけのことはした、と依頼主にも伝えられますし。」

宝石職人は顔を上げると、こくこくとうなづく。


「それじゃ、そろそろ行きましょうか。」

白ドラゴはフルーツの皿を押しやると、ナプキンで口を拭って立ち上がる。


「ごちそうさま!」

フウライは宝石職人に向かってぺこりと頭を下げると、白ドラゴの後に続いた。


「歩きながら計画を練りましょうか。」

白ドラゴは宝石山方面への通りを歩きながら、フウライに提案した。


「場所もわからないなら飛んでいけないもんね。」

フウライは若干口をとがらせる。


「なら、入り口までは飛んでいきましょうか。

そのあとは歩いて登りながら探しましょ。そんなに高くもない山だもの。」

白ドラゴはフウライを元気づけるように言うと、ふわりと赤をまとう。


「そうだね。まぁ僕は山育ちだし。」

フウライは若干胸をそらしてそう答えると、さっそうとドラゴの背に乗り込むのだった。

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