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あの翌日、殿下は体を動かすのが好きな貴族の男の子を5人連れてきた
赤毛の双子、カルセとオラリア
深い青い髪のルリト
黒髪のルイ
茶髪のベラード
ルリトが
「昨日は、家の従兄妹が大変失礼した。」
と謝罪してきた。
「ん?なんのこと?」
とフリージアが言うと
「ルピナスが絡んだと聞いた。」
「覚えてる?」
「昨日きた貴族の女の子だよ。お前が…貴族の女の子はみんな…」
「ああ!お猿さんになるのはなんで?!って言った!」
「おま!人が伏せたところを掘り返しやがって」
フリージアとワルトがやりとりすると
「忘れていたくらいですし。こちらも失礼があったのです。なかった事にしてくださいな。
で、何から始めましょうか?」
フリージアがつらっと答えた。
「殿下、面白い子ですね。」
とルイが
「でしょ。増やしで鬼ごっこでどうかな?」
ケンティフォリア殿下が提案する。
「いいよ~」
とモルセラ
「やるぞ~」
と意気込むワルト
「は~い」
とポピーが返事をして
「誰が最後まで残れるかな~」
とフリージアはちょっといたずらっ子な顔をする。
「俺だ」「俺だ!」
と双子のカルセとオラリアが主張した。
あとは黙ってそのままだった。
そして、鬼ごっこの開始
鬼はじゃんけんでケンティフォリア殿下から始まった。
平民は全力で逃げる、知らずに身体強化を使ってしまう者すらいる
まだ巧く魔力を扱えないのだ、攻撃魔法以外はフリージアがこっそり黙認している。
こっそりなのは、気づいてない子は気付いてないからそっとしてるだけ
万が一の魔法が使われたら、フリージアが勝手に打ち消していた
滅多にないことだったが。
今まで平民メインの鬼ごっこだったし。
しかも、最近ではいつものメンバーの体力が上がりすぎて魔力なしではついていけないのだ。
それぞれ、グループに分かれていくってのも自然のことだった。
貴族の子達は、双子以外は早々に捕まり、鬼側になった。
フリージアはそれを見て
(折角の遊びなのに、ホントつまらない人たちだわ)
と思った。
そして、全力で捕まらないで逃げ切ろうと決めた。
ポピーが逃げる傍へ走りこみ
「ポピー!この勝負逃げ切るわよー!!」
と声をかける
「わかったわ!私も頑張る!」
こうして、わざと身体強化をして走り出す2人の女子が出現したのでした。
貴族の子どもも途中から彼女たちが身体強化をしていることに気付き
ただ追いかけるのではなく身体強化が使える者は使い、追い込み囲い込む作戦に出た
しかし、フリージアはヒョイと囲い込みを飛び越えたり、うまーくフェイントを仕掛けたりして
かわしていた。
ポピーもそれを目で追いながら真似をして
どうにか逃げ切っていた。
ポピーが惜しくも捕まると
「もう無理、走れない。」
モルセラが先にギブアップ
「俺も、フリージア強すぎ」
とワルトもギブアップ
貴族の子ども達が意地になって追いかける
そんな中、赤毛の双子のカルセが炎魔法を苛立ちから放ってしまったように見えた
瞬間に消えた
「え?…今、間違いなくフリージアに…」
と驚く殿下
「カルセ!ダメじゃないか!」
とオラリアが
「ごめん。でも、出なかった。」
カルセもすぐに自分の過ちに気付いたが納得いかなそうだった。
「特待だけあるな…」
クールなルイが見定める
「ねぇ、もう終わり?捕まえられないの?」
とフリージアが挑発する。
後ろから気配を消したルリトが近づく
(((捕まえてくれ!)))
皆が願う中
伸ばされた手をさっと身をひるがえしてかわすフリージア
「最後まで、気配は消すべきよ。焦ったでしょ」
と意地悪く笑った
「くー!」
ベラードが悔しがり、勢いよく走り出す。
ビュユウンと風の音がなりそうな勢いの鬼ごっこが続く
貴族の子息たちがヘロヘロになるころ
「タッチ」
ポピーが宣言する。
「いつの間に!」
フリージアも悔しそうだった。
こうして、異常な鬼ごっこは幕を閉じた。
「どう?面白かった?」
フリージアがはぁはぁと息を整える貴族の子息たちに声をかけると
「「ああ、最高!」」
と双子が答え
「こんなに全力で走ったのは初めてです。」
ルリトが答える
「フリージア、流石だね」
と殿下がいい
「次は負けない」
とルイが言う
「俺も、次は絶対捕まえるからな!」
とベラードも宣言
「フリージア。まだ全力じゃないでしょ」
とモルセラが言い
「あの調子ならまだ2時間は余裕だろ」
とワルトが言った
「2日の間違いでは?」
とポピーが言う
「「「確かに!」」」
と3人が笑うと
「人をバケモノみたいに言わないの!」
とフリージアが一応注意
それをみてふふふっと笑う殿下と
殿下を見て、良かったと思う貴族の子息たちだった。
こうして、貴族と平民の鬼ごっこの交流は2学期の間中続くのだった。
「あいつら、どんだけ体力つけるつもりだよ。」
とたまたま通りかかった他の生徒が言ったとか
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