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奴隷転生〜ここから国を創るまで〜  作者: thread
自由への第一歩
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3/10

冒険者としての仕事

翌朝。


 リヒトはエレナに起こされ、宿の一階にある食堂へ向かった。


 朝食を済ませると、二人は街の中心部へ歩き出す。


「今日は冒険者ギルドに行くわ」


「冒険者ギルドですか?」


「依頼を受けたり、討伐した魔物の素材を売ったりする場所よ。冒険者として活動するなら、必要になる施設ね」


 街の中心に近づくにつれ、人通りが増えていく。


 やがて、剣や槍、杖を持った人々が出入りする大きな建物が見えてきた。


 入り口の上には、剣と盾を組み合わせた紋章が掲げられている。


「ここが冒険者ギルドよ」


 中に入ると、広い空間に多くの冒険者が集まっていた。


 受付の前には列ができ、壁には大量の依頼書が貼られている。


 酒場のような場所では、冒険者たちが食事をしながら談笑していた。


「想像していたよりも賑やかですね」


「街によって違うけれど、ここは比較的大きなギルドだから」


 エレナは受付へ向かい、依頼を確認する。


 その間、リヒトは壁に貼られた依頼書を眺めていた。


 薬草の採取、魔物の討伐、護衛、荷物の運搬。


 仕事内容は多岐にわたるようだ。


「冒険者にはランクがあるのですか?」


「あるわ。基本的にはFからSまで。実績や実力に応じて昇格していく仕組みよ」


「ランクによって受けられる依頼も違うのですね」


「そういうこと。無理な依頼を受けて命を落とす冒険者もいるから、ランクは重要よ」


 エレナは受付で依頼を受け取ると、リヒトに声をかけた。


「今日は薬草の採取と魔物の討伐よ。荷物を持ってついてきなさい」


「分かりました」


 ギルドを出て、街の門へ向かう。


 門を通過すると、そこには街中とは違う景色が広がっていた。


 草原の向こうには森があり、遠くには山々が見える。


 リヒトにとって、この世界の自然をじっくり眺めるのは初めてだった。


「ここからは周囲をよく見ておきなさい。魔物はどこにいるか分からないから」


「はい」


 エレナは周囲を警戒しながら歩き始める。


 リヒトも彼女の後を追いながら、周囲の地形や足元を確認した。


 前世では弁護士として机に向かう時間が多かった。


 だが、今は違う。


 ここでは知識だけでなく、生き残るための経験が必要になる。


 リヒトは初めての冒険者としての仕事に、静かに意識を集中させた。



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