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第724話~ドワーフの国の巨大地下墳墓 最終エリアその4 レグルスの『闇の三頭獅子舞』と渡り合え!~

 俺とレグルスの戦い。その第二局が始まった。


 レグルスは今度は自分の分身体二体を引き連れて俺に攻撃を仕掛けてきた。

 これに対して俺は魔法の強度を上げて対抗する。


「『神化 神強化』」


 前のガルーダ戦の時のように投入する神気の量を増やして魔法をかけ直した。

 そのおかげで。


「ホホウ。ワレトブンシンヲアイテニシテ、イッポモヒカヌカ。ヤルデハナイカ」

「ふん、お前こそ!」


 と、軽口の応酬ができるくらいには何とか戦えていた。


 ただそうやって軽口を話すことをできるものの戦況は俺の方が不利だ。

 何せ相手は三倍の数になったわけだから手数も単純に三倍になったのだ。

 それに対応するためには俺も三倍動かなければならない。

 だから体力の消耗が激しく徐々に動きが鈍くなってくる。


 それを見越してレグルスが攻撃の強度を強めて来る。

 そこまでは肉弾戦で戦っていたのに、突然。


「クラエ!『闇の閃光』」


 と、闇の力を使った攻撃を仕掛けてきたのだ。

 この攻撃は闇の力を帯びた閃光を放つ攻撃で、術を開放すると同時にレグルス本体と分身体の周囲に数個の魔法陣が浮かび、そこから闇の閃光が俺に襲い掛かって来た。


「これはまずいな。『神化 天壁』」


 この攻撃をそのまま受けるのはまずい!

 そう思った俺はとっさに魔法で防御する。だが。


「ヤバいな。このままでは魔法防御が突破されそうだ」


 敵の闇の閃光により俺の魔法障壁に徐々にヒビが入って行き、今にも突破されそうだった。

 その状況を見た俺はすぐさま脱出することにする。


「『神化 重力操作』」


 魔法障壁が破れる直前、俺は魔法で高速で脱出した。


 ドッカーン!!

 俺が立ち去った後、俺がいた場所に闇の閃光が命中し、大爆発を起こした。


 危なかった。レグルスと分身体の奴らの連携攻撃は手強いな。

 今の爆発を見て、レグルスとその分身体の攻撃にそう冷や汗を流した。しかし同時に。


「確かに連携攻撃は手強いけれど、何とか攻撃をしのいだ時にレグルスの分身体の弱点も見つけたぞ」


 と、ピンチに陥りつつも、きちんと俺はレグルスの分身体の弱点も見つけたのであった。


★★★


 俺が見つけたレグルスの分身体の弱点。それは……。


「実は本体に比べると分身体の能力って落ちているんだな」


 ということなのである。


 先程の戦いでは、最初レグルス本体と二体の分身体と同時に肉弾戦を行ったわけだが、本体に比べて分身体の方はスピード、威力ともに劣っていた。

 後半の『闇の閃光』の時も、分身体の方が俺の魔法障壁に与えるダメージは小さかった。

 大体分身体の能力は本体の七割五分程度ではないかと思う。


 それに本体の方も分身体無しの時に比べて若干(数パーセント程度)能力が落ちているようだ。

 本体だけの時に『闇の閃光』は使用していなかったのでそっちの方はわからないが、肉弾戦の時は一対一の時より確実に落ちていた。


 レグルスは自分の闇のオーラで分身体を作り出していたから、分身体に使った闇のオーラの分だけ本体の能力も落ちたのだと思う。

 要するにレグルスの分身体による攻撃は、多少本体の能力を落としてでも手数を増やして、攻撃回数で俺を攻撃する戦術なのだ。


 そして、『世界の知識』の情報によると、『闇の三頭獅子舞』という技の名前通り分身体の数は二体までらしいのでこれ以上手数は増やせないはずだ。


 これらの点を考慮すると、俺に打つべき手が見えて来る。


「『神化 神獣召喚 白狐 『幻惑の戦士』発動!」


★★★


 俺は神獣召喚の魔法で白狐を召喚し、『幻惑の戦士』を発動した。


 『幻惑の戦士』は俺の分身体を作り出して戦わせる術だ。

 これは本体の能力を落とすことなく分身体を作り出せる術だ。


 ただし、作り出した分身体は本体より弱く、作り出す数が多くなるほど弱くなるという特徴がある。

 分身体が一体なら本体の七割くらいの力を出せるが、この前ドワーフ国の王都で『キュウケツカマキリ』相手にたくさんの数を出した時はほとんど戦闘能力はなかった。


 今回は敵の分身体の数に合わせて二体呼び出すので、本体の六割五分くらいの力は出せるはずだ。

 若干敵の分身体に比べて弱いが、敵の分身体の足止めには十分だ。

 なぜなら本体さえ倒してしまえば分身体は存在できなくなるのだから、レグルスの本体を倒すまでの間持ちこたえてくれれば十分だったのだ。


 ということで。


「行くぞ!レグルス!」


 俺は分身体を引き連れるとレグルスに再び攻撃を仕掛けて行った。


★★★


 俺と俺の分身体チーム対レグルスとレグルスの分身体チームの戦いの形勢は五分五分だった。


「ガルルルル。『闇の閃光』」

「『極大化 天壁』」 


 分身体同士の戦いはそういう風に、レグルスの分身体の攻撃を何とか防戦しているという感じで、若干押され気味であったが、そのかわり。


「はああああ。俺の渾身の一撃を食らえ!」

「グヌヌヌ。ニンゲン、ヤルナ」


 と、本体同士の戦いでは俺の方がかなり押していた。

 まあ、一対一の時よりもレグルス本体の力が落ちている上、俺も魔法で身体能力を上げているから当然の帰結である。


 そのおかげでレグルス本体の方にはどんどん傷が増えて行き、それに比例して体力が落ちタフさにも限りが見えて来たのか、動きが鈍くなっていった。


 これはチャンスだ。


 そう思った俺は、特大の一撃をお見舞いしてやることにする。


「『十字斬』」

「ヌウ」


 必殺技を放ち、レグルスをけん制し、好きができたところで距離を取った。

 そして。


「『フルバースト 五芒退魔陣』」


 と、聖属性の必殺剣を放つ。


「グガアアアアア」


 聖属性の必殺剣を食らったレグルスはそう叫びながら必死に俺の必殺剣を耐えている。

 それを見た俺はさらにもう一撃加えてやることにする。


「『神化 天火』」

「『神化 天罰』」

「『神化 魔法合成』。『神化 天火』と『神化 天罰』の合成魔法。『神化 神の業火』」


 と、分身体を出す前にレグルスに使った魔法をもう一度放ってやった。

 これにはさすがのレグルスも耐え切れなかったらしく。


「ウギャアアアアアアアア」


 先程よりも大きな叫び声をあげると、その場に伏せて動かなくなってしまった。


 これは勝ったか?


 俺はそう思いつつも炎に包まれ燃え盛るレグルスに慎重に近づいて行くのだった。

 明らかに倒れている相手に慎重すぎるという意見もあるかもしれないが、これが俺のやり方だからこれでいいと思う。


 そして、この判断は結果的に正しかったのだった。

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