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第723話~ドワーフの国の巨大地下墳墓 最終エリアその3 ホルストとレグルスの決戦~

 俺とレグルスの一対一の戦いが始まった。


「『神化 天凍』」


 とりあえず魔法攻撃で牽制しつつ、敵の情報収集を図ることにする。


「『世界の知識』」


 魔法で検索をかけた結果。


『闇の獅子レグルス』

 かつて天界の門番をしていたこともある元神獣の魔物。

 『神々の王』と呼ばれていたこともあるプラトゥーンの眷属で、かつては『光の獅子』と呼ばれていたが、プラトゥーンが闇に堕ちると同時に堕天し、『闇の獅子』と呼ばれるようになる。


 光の獅子であった頃は光の力を使った攻撃が得意であったが、闇の獅子となった今では闇の力を使った攻撃を得意とするようになった。

 具体的には闇の閃光や闇の力の塊を放って爆発を起こさせたり、闇の魔法を使用したりした攻撃をしてくる。


 さらには『闇の三頭獅子舞』という闇の力を使って二体まで分身体を作り出す技も使用可能である。

 元々レグルスは『光の三頭獅子舞』という光の力を使って分身体を作り出す技を持っていた。

 『光の三頭獅子舞』は、レグルスが神々から教わった天界の祭りの時用の『三頭獅子舞』という分身体とともに踊る舞を攻撃技に進化させた技で、『闇の獅子』となったレグルスはこれを闇の力で使うようになったのだった。

 強力な技なので注意が必要だ。


 また闇の力を使った攻撃だけでなく、獅子としての強靭な肉体を持つことから爪や牙を用いた攻撃が得意でもある。

 魔法や剣で防御したり、うまくかわして対処しよう。


 またレグルスは強靭な肉体を持つがゆえにとてもタフで打たれ強い相手でもある。

 攻撃しても中々屈さないとは思うが、幸いなことに闇の獅子には聖属性を絡めた攻撃が効果的なので、それを利用して戦うのが良い。


 ……以上が検索結果であった。


 なるほどネズ吉が言っていた通りレグルスは闇の力を用いた攻撃が得意なようだ。

 それで弱点は聖属性を絡めた攻撃のようだ。

 これだと『天罰』の魔法やその合成魔法、聖属性付与攻撃、『五芒退魔陣』などが効果がありそうな感じだ。


 といった感じで有益な情報を手に入れたことだし、それを活かして戦おうと思う。


★★★


「『神強化 聖属性付与』」


 まずはアドバイス通りに剣と盾に聖属性を付与して敵の闇の力に対する防御能力と攻撃能力を高め、戦闘能力を高めた。

 その上でレグルスに戦いを挑んで行く。


「『極大化 天罰』」


 聖属性の魔法で牽制攻撃をしながら、接近戦を仕掛けようとレグルスに近づいて行く。


「『黒光』」


 レグルスもやはり接近戦をするつもりなのだろう。闇の力を放つ魔法で俺の魔法に対抗しながら俺に近づいてくる。

 聖属性と闇の魔法がぶつかり合い、ドンと激しい爆発音が周囲に響き渡る。

 そうやって互いの魔法がぶつかり消滅した後、十分に近づいた俺とレグルスの間で接近戦が始まった。


「おりゃああああ」

「ガオオオオオ」


 お互いに咆哮をあげながら全力でぶつかり合う。

 俺の剣とレグルスの牙や爪が激しく激突し合い、キンキンという激しい音と共に衝撃波が周囲に放出され、壁や床にひびが入る。

 この状況はしばらく続き部屋中がひびだらけになったりしたのだが、そのうちにレグルスの方が焦れてきたのだろう。


「グオーン」


 と、全身に闇のオーラをまといながらレグルスが突進攻撃を仕掛けてきたのだ。

 このままではレグルスの突進攻撃と闇のオーラの効果で二重にダメージを受けてしまう。

 不意を突かれた俺は一瞬戸惑ったものの、すぐに冷静になり、対応を開始する。


「『極大化 天壁』。『重力操作』」


 覚えたての防御魔法を正面に張り、その上で『重力操作』の魔法で上空に飛び突進攻撃を回避する態勢に入る。

 この作戦はうまく行き。


「ナニ!」


 と、突撃して来たレグルスをかわした上で、防御魔法で闇のオーラのダメージをも防ぐことに成功したのだった。


 俺への突進攻撃失敗したレグルスは急に方向転換することができず、そのまま明後日の方向へと走って行ってしまう。

 完全に隙だらけの状態だ。

 遠慮なく攻撃させてもらうとしよう。


「『神化 天火』」

「『神化 天罰』」

「『神化 魔法合成』。『神化 天火』と『神化 天罰』の合成魔法。『神化 神の業火』」


 と、聖属性と炎属性の合成魔法出る『神化 神の業火』をレグルス目掛けて放ってやる。

 この攻撃はレグルスに直撃し。


「グゴオオオ」


 魔法が直撃し聖なる炎に包まれたレグルスが雄たけびを上げる。

 どうせならこのまま燃え尽きてしまえ。

 燃えるレグルスを見てそう思ったものの、世の中そこまではうまく行かず。


「フン!『闇の氷槍』」


 と、闇の力を帯びた氷の槍で俺の魔法を相殺して来た。

 魔法の直撃後のレグルスを分析してみると、俺の魔法のせいで全身の至る所にやけどの跡が見受けられるのだが、前進から先程と全く変わらないほどの闇のオーラを出しており、とても元気そうな感じだった。


 どうやらレグルスの奴、『世界の知識』の情報通りかなりタフなようだ。

 実際。


「オノレ!」


 俺の魔法攻撃を耐えきったレグルスはそう呟くと、急いで俺と距離を取り、俺が追撃しても攻撃を避けられるような態勢をとったしね。

 この点、レグルスの行動、自分の特性をよく利用していてさすがだと思う。


★★★


 さて、レグルスが距離をとったことで俺とレグルスの戦いは仕切り直しとなったわけだが、このままだと俺との戦いは不利だと判断したのか、レグルスは次の手を打ってきた。


「ニンゲンメ!ヤルナ!ダガ、コノコウゲキハカワセマイ!ハアアアア、『闇の三頭獅子舞』」


 レグルはそう話しつつ気合いを入れて、その纏う闇のオーラを周囲に解き放つ。

 すると、レグルスに変化が起こった。


「うん?!レグルスの数が増えた!」


 何とレグルスの数が三体に増えたのだ。

 そして、増えた方のレグルスは元のに比べて全身真っ黒に染まっていた。

 これは『世界の知識』にもあった通り、多分闇のオーラで分身体を作り出したのだと思う。


 ちっ。面倒なことになった。


 俺がそう思いどう対処しようかと考えていると。


「イクゾ!」


 分身体を率いたレグルスが俺に襲い掛かって来た。


 俺とレグルスの戦いは第二の局面を迎えたのだった。

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