第721話~ドワーフの国の巨大地下墳墓 最終エリアその1 決戦の準備調う!~
休憩の時間が終わって朝になった。
「おはようございます」
「ああ、おはよう」
寝ていた皆が次々に起きてきて、挨拶をかわす。
全員が揃ったところで。
「さあ、朝ごはんができました」
「いただきます」
エリカとネイアが作った朝ご飯を食べて、今日の活動の準備は完了だ。
それでは予定通り神聖同盟を倒すために行動するとしようか。
★★★
準備が終わった俺たちは予定通りまずは直前の偵察を行った。
ネズ吉とその眷属である『偵察の十傑』にお願いして偵察に行ってもらった。
「拙者たちにお任せください!」
ネズ吉たちは嬉々として偵察に出掛けて行った。
そして、三十分後。
「ただいま帰りました」
と、戻って来たので状況を聞くと。
「敵の配置の状況は昨日と変わりありません。拙者たちの存在に気付いているそぶりも全くありませんでした」
と、報告して来た。
どうやら昨日と配置は変わらないままで、俺たちの存在に全然気がついていないようだった。
かなり間抜けな話だと思うが、俺たちにとっては好都合なので、この状況を利用することにする。
俺はネズ吉たちが直前の偵察に行っていた間に考えていた作戦を伝えることにする。
「まず最初に言っておくと、ネズ吉も今回眷属ともに戦いに参加してくれるそうだ。よろしくな」
「はい、こちらこそお願いします」
と、今日の朝食の時にネズ吉が戦闘に参加してくれると申し出てくれたのを皆に伝えた。
その上で具体的指示に入る。
「それでは具体的な作戦を伝える。まずはこの下り階段から地下墳墓の頂点の部屋に出る。そして、俺の『重力操作』の魔法で全員高速で敵の拠点である大きな部屋へと向かう。俺が闇の獅子『レグルス』の相手をするから、他のみんなで残りの敵を始末してくれ!」
「了解!」
「そちらの指揮はエリカに任せるから、エリカ、しっかりやってくれよ!」
「はい、私に任せてください」
といった感じで作戦の伝達を終えた俺たちは、隠し部屋を出て下り階段を降りて、頂点の部屋の入口まで移動するのだった。
★★★
下り階段を降り切った俺たちは頂点の部屋の入口まで移動した。
入口とは言っても目の前にはただ壁が立ちふさがっているだけなのだが……。
「あ、あそこにスイッチがあります。あのスイッチを押せばこの壁が開いて頂点の部屋に入れるのですね」
「ルック王の話だとそういう事らしいな」
壁についているスイッチを押せばこの先に進めるらしいので、後はスイッチを押して作戦開始なのである。
ただその前に装備の最終チェックだ。
「みんな、武器はちゃんと持ったか?」
「はい」
「回復のための魔石やポーションに不備はないか?」
「はい」
どうやら問題はないようなので最終チェックは完了だ。
そして、ここでネズ吉がこう言って来た。
「それでは、今回の戦いで全力を出せるよう拙者も本気を出しますね」
「本気?そんなのがあるのか?」
「ありますよ。そちらの方が拙者も強力になりますし。『戦闘の百傑』という戦闘に特化した強力な眷属も召喚できますので」
「そうか、じゃあ頼むよ」
「それでは……はあああああ!!!」
ネズ吉が気合を入れるとネズ吉の体が光り輝き始める。
そして、その輝きが収まると。
「ああああ。ネズ吉ちゃんが大きくなっちゃいました」
ヴィクトリアがそう言った通り、ネズ吉の体が大きくなっていた。
大体七、八メートルくらいの大きさがある。
先程までの手のひらサイズのネズミの姿とは全然迫力が違っていた。
「お前、実はこんな風に変身で来たんだな」
「はい、この状態なら強力な攻撃ができますし、強力な眷属も呼べるので皆様のお役に立てると思います」
「そうか、よろしく頼むよ」
★★★
さて、ネズ吉も本気を出したことだし、後は俺もいつもの儀式をすることにする。
「ヴィクトリア」
「はい」
俺に言われてヴィクトリアが近寄って来る。
近寄って来たヴィクトリアが俺にキスをする。すると。
「シンイショウカンプログラムヲキドウシマス」
いつもの声が聞こえてきて神意召喚が完了する。
俺はすぐに魔法のリストをチェックする。
『神属性魔法』
『神強化+14』
『天火+13』
『天凍+12』
『天雷+12』
『天爆+12』
『天土+12』
『天風+12』
『天罰+12』
『天星+8』
『天壁+3』
『神のオーラ+10』
『神獣召喚+13』
『神約+9』
『重力操作+14』
『魔法合成+12』
『地脈操作+13』
『空間操作+14』
『世界の知識+12』
『十戒+8』
『天地創造+11』
といった感じで全体的に熟練度が上がり、『天壁』という魔法が増えていた。
どんな魔法かヴィクトリアに聞いてみると。
「個人用の魔法障壁です。防御範囲は狭くて個人防御限定ですけど、極めればかなりの攻撃を防げます」
とのことだった。
これは新しく役に立ちそうな魔法が増えたな。
俺はそう思いつつ。
「それでは準備もできたし行くぞ!」
皆に声を掛け、頂点の部屋への入口を開くスイッチへと手を伸ばすのだった。




