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閑話休題99~その頃の妹 借金を背負ってしまった妹 苦労することになる~

 皆様、こんにちは。

 レイラ・エレクトロンです。


 最近私はとんでもないことをしでかしてしまいました。

 この前参加した『火魔法競技大会』で、不注意で会場に設置されていた音響装置をぶっ壊してしまったのです。

 当然私は損害賠償請求されてしまったのですが。


「損害額は金貨三十枚になります。なるべく早く払ってくださいね。さもないと利息が付きますよ」

「え?金貨三十枚?」


 金貨三十枚という金額を聞いて私は蒼ざめました。

 そんな金額すぐに払えるはずがありません。


 一応兄嫁に強制貯金をさせられてきたのでそこから出すことはできるのですが、それは兄嫁の許可がないと引き出せません。

 しかし、その兄嫁は出かけていて連絡がつきません。

 その上、早く払わないと金貨三十枚に利子が付くと言います。


 完全に詰まった状態になった私は仕方なく仲間に相談することにしました。


★★★


「「「本当にレイラはしょうがないなあ。お金を貸してあげるから、それで一旦支払いなよ」」」

「うううう。みんな、ありがとう」


 仲間たちに闘技場から金貨三十枚損害賠償請求されていることを相談すると、仲間たちはそうやって一人金貨十枚預金からお金を出してきて貸してくれました。

 そのお金を使って私は闘技場にお金を支払って、損害賠償金を支払うことができました。


 賠償金を支払うことができた私はホッとしたのですが、これで話は終わりではありません。

 仲間からお金を借りた以上返さなければなりません。

 その為には私の預金からお金をおろす必要があります。


 しかし、その為には兄嫁に事情を話さないわけにはなりません。

 ただ、その場合……。


 その先のことを想像した私は再び顔を蒼くさせるのでした。


★★★


 私はまた仲間に相談しました。


「ねえ、今回の事。エリカお姉さんに話さないといけないんだけど、どうすれば許してくれると思う?」


 そうやって仲間に相談すると、色々と提案してくれました。


「土下座して誠心誠意謝るとか?」

「もう土下下座したくらいでは許してくれないと思う」


 今までの不祥事で私は散々土下座してきました。

 だからもうそのくらいでは許してくれない気がしました。


「男だったら丸坊主にして反省の意を示すとかもできるけど、レイラは女の子だしね」

「髪の毛切るとか、絶対に嫌!折角いい感じで髪の毛伸びて来たのに!」


 ネイアお姉さんの育毛剤のおかげで私の髪の毛は良い感じに伸びて来ていて、男の子みたいなベリーショートから耳が半分隠れるくらいのショートになって、眉毛の大分上の方くらいの長さだった前髪も目にかかるくらいに伸びました。

 もう少し頑張れば女の子らしいかわいいショートカットにできそうな感じでした。

 それを今更切るのなんて御免でした。


「だったら、真面目に生活して、反省の態度を見せるしかないんじゃない?」

「真面目な生活?というと?」

「ほら、アルバイトでもして私たちにお金を返す。そうやって少しでもお金を稼いでお金を返す努力をしていますという反省している態度を見せればエリカさんも納得してくれるかもしれないよ」

「そうか。その手はありかも。頑張ってみるよ」

「うん、頑張って」


 ということで、アルバイトでもして兄嫁に反省している態度を示すことにしました。


★★★


 そんな訳で、真面目にアルバイトをすることにしました。


 仕事は屋台の紅茶の売り子にしました。

 私、こう見えても見た目は悪くないので売り子とかやると結構買ってくれる人が多いので、どこも雇ってくれるのですよ。


 これをギルドの仕事や兄貴の家の庭の掃除の仕事、孤児院のボランティア等の予定が入っている時間帯にやってお金を稼いで、その一部を仲間たちに利子代わりに渡して、兄嫁に反省していることを示そうと思います。


 さあ、頑張りましょう。


★★★


 冬の屋台でのアルバイトは割ときつかったです。


 まず左右と後ろはテントで覆われていますが、正面はがら空きですからまともに寒気が入ってきますからとても寒いのです。

 その上この寒い中売り子をしているので立ちっぱなしでいなければならず、とても辛いという訳なのです。

 しかも外が寒いので、暖かさを求めてお客さんがたくさん来ます。


「なあ、姉ちゃん。寒いからホットティーくれよ」

「はい。畏まりました。……はい、こちらがホットティーになります。お代は銅貨三枚です」

「はいよ」

「ありがとうございます。お茶とミルクはそちらに置いていますので、ご自由にお使いください」

「それと、おやつにクッキーなどはいかがですか?」

「いいな。それももらおうか。いくらだい?」

「銅貨二枚です」

「ほらよ」

「ありがとうございます。では、こちらがクッキーになります」

「お~い。姉ちゃん。俺にもホットティーとクッキーくれよ」

「はい。ただいま伺います」


 と、いった風にたくさんのお客さんの相手をするのでとても疲れるのですよ。


 ただしんどいからと言ってアルバイトを辞めるわけにはいきません。

 辛いから仕事を投げ出したなんてことが兄嫁にバレたら大変です。


 ああ、私だけが何でこんなつらいことをしなければいけないのよ!


 そう心の中で愚痴りつつ、私はアルバイトを頑張るのでした。

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