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第701話~地下墳墓への旅 その2 旅人たちの脅威となる魔物を退治せよ!~

「旦那様、どうやら魔物が現れたようです」


 馬車の中で休憩をしていると、馬車の外からエリカのそんな声が聞こえてきた。

 どうやら魔物が出たようだ。

 俺は子供たちと積み木で遊んでいたのだが、その手を止め、皆に指示を出す。


「お前ら、魔物が現れたようだ。戦闘準備をしろ!」

「了解!」


 そして、準備を調えた俺たちはそのまま馬車の外へと出るのだった。


★★★


 馬車の中にいた全員を引き連れて馬車の外に出た。


「ヴィクトリア、今現在どういう状況だ?」


 俺がヴィクトリアに現在の状況を聞くと。


「敵はすぐそこの森に待機して獲物が通りかかるのを待っているみたいです」


 とのことだったので、周囲を警戒しつつ問題の森へと近づいて行く。すると。


「あ!見てください。おっきなムカデが道を通せんぼしています」


 ムカデの魔物が道を塞ぐようにいるのが判明した。


 ムカデの魔物か。さっさと退治してしまうか。

 そう思った俺が早速魔物を退治しようと剣を抜くと。


「ホルスト様。お気をつけください。あの魔物『コオリムカデ』という危険な魔物です」


 俺の肩の上に乗って状況を見守っていたネズ吉がそう警告してきたのだった。


★★★


 目の前にいるのは『コオリムカデ』という魔物らしい。

 そうネズ吉から聞いた俺は更なる情報をネズ吉に聞くことにする。


「なるほどコオリムカデか。それで、あいつはどんな魔物なんだ」

「あいつは氷の魔法を使ってくる強力な魔物です。見た目は『オオムカデ』などの普通のムカデの魔物と変わらないのですが、そう思って油断して近づいてくる相手に氷の魔法を使って攻撃してくる厄介な相手です。普段は山深い場所にいるのですが、たまに今回のように人里に出てくる個体もいますので、戦う際には注意が必要です」

「つまりはそれほど強くない魔物だと思わせて近づいてくる魔物を魔法で襲う。確かに手口が巧妙だな。こんなのを放置していたら俺たち以外の旅人に被害が出そうだな」

「その通りだと思います」

「そうか。じゃあ、退治するとしようか。それで相手は氷の魔法で遠距離攻撃してくるんだな?」

「はい。奴は氷魔法を得意とします」

「なら、こちらは火魔法で遠距離から攻撃して行くとするか」

「それが良いと思います」


 これで作戦は決まった。

 俺達は遠距離の魔法攻撃でコオリムカデを仕留めることにした。


★★★


 ということで、コオリムカデを退治することになった。

 俺はエリカとヴィクトリア。それにホルスターと銀を呼びよせ、作戦を告げる。


「いいか。俺が敵をおびき寄せに動くから、敵が近づいてきたらこの四人で火の魔法を使ってコオリムカデを弱らせろ。弱って動きが鈍くなったところに俺が切り込んで行ってとどめを刺す」

「了解です」


 さて、これで作戦の伝達は終わりだ。

 後は俺が敵を上手い具合に誘い出して、攻撃の合図を送るだけである。


★★★


 作戦を伝えるなり俺はコオリムカデに近づいて行った。


「『遮音』」


 エリカに音を消す魔物をかけてもらって少しずつ敵に近寄る。


 コオリムカデに十分近づいたところで、石を投げつける。

 コツンと小さな音を立てて石がコオリムカデに当たる。

 コオリムカデが俺の方に振り向く。

 獲物が近づいてきて嬉しいのだろうか、その顔は心なしか笑っているように見えた。


 それはともかく、俺を見つけたコオリにムカデは全力で俺に迫って来る。


「キシャーー」


 と、叫びながら俺の方に向かって来る。


 それに対して俺は目的の位置へ誘導するため移動を開始する。

 もちろん全力ではなく敵に合わせた速度で適度に移動する。

 俺が全力で動けば、敵はあっという間に追いつけなくなるからな。そんな愚行はしない。


 そんな付かず離れずで移動する俺にコオリムカデは魔法で攻撃してくる。


「これは『氷弾』の魔法科か」


 まず最初に放ってきたのは『氷弾』の魔法だった。

 無数の氷の弾が俺に襲い掛かって来る。


 このクラスの魔物にしては中々激しい攻撃ではあるが、今までこの何倍もの激しい攻撃を受けてきた俺だ。この程度の攻撃が通用するはずもなく。


「そんな攻撃が当たるかよ。『天土』」


 移動の最中に『天土』の魔法で土壁を作りそれ防ぎきるのだった。

 『氷弾』の魔法が通じないと悟ったコオリムカデは次の手に出た。


「ちっ。今度は『氷槍』の魔法か」


 コオリムカデの奴、次は『氷槍』の魔法を放ってきた。

 これは土壁で防ぐのは無理か。

 そう思った俺は魔法で相殺することにする。


「『天風』」


 魔法で真空の刃を作り出し、それを氷の槍目掛けて放つ。

 スパッという音と共に氷の槍が切断され、地面に落ちる。

 それを見た俺はコオリムカデを挑発にかかる。


「お前の氷の槍。全然大したことがないな。このザコめ!」


 その言葉が理解できたのかは不明だが、少なくとも俺に挑発されたことはわかったのだろう。


「ムキー」


 と、腹を立てたような声を発しながらコオリムカデの追撃が激しくなった。

 それを確認した俺は、しめしめと思いつつ、コオリムカデを目的地へと最終誘導するのだった。


★★★


 そうこうしているうちに目的に到着した。

 俺は大声を出して合図した。


「今だ!やれ!」


 すると、周辺に待機していたエリカたちがすっと現れ、コオリムカデに対して一斉に魔法を放つ。


「『火球』」

「『精霊召喚 火の精霊』。さあ、被の精霊よ。コオリムカデを攻撃するのです!」

「『火槍』」

「『鬼火』」


 といった風に、次々にコオリムカデに向かって魔法が飛んでいく。

 この突然の攻撃にコオリムカデは対応できず。


「ピギャー」


 と大声を発しながら、体を燃やされ、どんどん弱って行く。

 そうやって十分にコオリムカデが弱ったところを見計らって、俺がとどめを刺す。


「『十字斬』」


 必殺技で一気にケリをつけにかかる。

 ザシュッという音と共にコオリムカデが切り刻まれ、息絶える。


 これでコオリムカデの討伐は完了した。

 俺達は目の前の敵を粉砕し、街道を行き交う人々の安全を確保することに成功したのだった。

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