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第30話 するわきゃないよ

「き、緊張してる.......?!」













遊園地の入口ゲート







思わず、ミラー張りの柱に映る私に質問した





心の中で答える私。






(郡山に、きんちょーなんて、するわきゃないよ)










少し肌寒くさっき羽織ったジャケットの左肩に雨の水玉模様ができていく





郡山「豊島ぁ、やっぱ 別々に傘させばよかったかもな、、ごめんな。あっちにフードコートあるから、一旦、雨宿りしても良いし」





蕾「そ、そ、そのうち止みそうだから、大丈夫っしょ。」









園内の植物達にも、雨粒が落ち、まるでスパンコールのようにキラキラと葉上が光っていた




蕾 ( 雨の遊園地も悪くないかも。


しっかり傘の柄を握って、さしてくれている郡山。郡山の方が背が高いから、少しだけ傘を低めに私に合わせた高さでさしてくれている。私の歩幅に合わせて、歩いてくれている。

郡山は昔から気がつくし優しい。いつもの郡山だ。緊張なんてするわけない。郡山は、私の気心の知れた、大事な存在。友人だよ。今日のこの時間を思う存分楽しもっと!)










蕾はそう思うと、





遠くに見える観覧車を指さした。









蕾「 郡山、ほら、あの観覧車に乗るんだよ。ほら、隣の、向こうにも観覧車あるでしょ?」






「あぁーー。ほんとだぁ。2基あるね。」





「あっちは今年いっぱいまで運転してて、来年からは、リニューアルして、向こう側の観覧車が動くんだよ。」







「ふぅんへー、そうなんだねぇ。噂には聞いてたけど、初めて見たわぁ。」









「うん。そうなのだよ。貴重な景色なのだぞ。」





蕾は郡山に二基の観覧車の説明をし終え、自己満足すると、いつもの自分の調子を取り戻してきた。

蕾は楽しい気持ちが増してきて、カラフルなゴンドラがゆっくりと移動している観覧車が、まるでゼリービーンズみたいに見えて、蕾はお菓子箱の中を、歩いているような気持ちになった。













郡山は、遊園地によく来ているのかと思っちゃうくらい、園内の地図も見ないで、スマートに私を連れてってくれた。観覧車の場所にもスムーズに辿り着いた。私達は観覧車の場所に着くと、列に並び、順番が来るまで、たわいも無い仕事の話とか、高校の時の話や家の話をして、笑い合った。郡山が、当時、担任だった落合が卓球部の顧問だったんだけど、実は高校の時県大会出場ほどの技術を持つサッカー選手だったという、プチ情報やらを教えてくれたりした。




「おっちー、(落合先生のニックネーム)そうだったんだぁ!知らなかった...そしたらさ、サッカー部の顧問すればよかったのにね。」





「んなー。 だろ?」





そして二人の番が来て、ゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラの窓は、水滴と水蒸気で曇っていて、外の景色は見えずらかった。

蕾達が乗っているゴンドラの位置が段々高くなっていき、ビル群でデコボコしていた視界も徐々に地平線(ちへいせん)がぼんやり広がって見えてきて、気持ちよかった。

ゴンドラが上がっていき、空に近づいていくと、薄灰色の雲に覆われた空が、今日は優しくこの街を包んでいるのがよく分かった。

ゴンドラに乗る二人の会話の話と話の間(ま)の間隔は、次第に長くなり、気持ちの良い沈黙が来ては、またどちらかがポツリと喋り出す、二人だけの静かな時間は流れていった。

















蕾「 気持ちいいね 」




















郡山「うん 」















蕾「 すごいよ、向こうの海まで見えちゃってる」






郡山「 天気が良ければ、くっきりと水平線が見えるんだろうなー」











蕾「 ねっ。」














蕾 ( さっきの落合の話した時の郡山の笑顔、カピバラみたくてかわいかったな。郡山のふにゃぁーってした笑顔を見てると、私の多少の悩みは、吹っ飛ぶ。ここで、日頃から、郡山に想っている感謝とかそんなのを、今言うのが良いかもな....)














蕾「 ................ 郡山。」













郡山「 ふあ?」














蕾「 私、その、、、」












郡山「んにゃ、なに? 」
















蕾「 その... いつも、学校で.......」










ゴンドラの手すりに体を斜めに寄りかからせて、外をのぞきこんでいた郡山は、蕾の方を向いた。蕾の話の続きを最後まで聞くために 蕾の言葉に耳を傾けている。こういうところも郡山の優しいところだ。








蕾「 いつも仲良くしてくれてありがとうね。 私、学校行きたくないなって思う日も、郡山がいるから、行こうって気持ちになれてるかも。」








蕾は自分の気持ちを伝えることが出来た。







郡山「んほぉーん。 俺もかな。」







蕾「え?」







郡山が蕾にそんな嬉しい返事をしちゃってくれるもんだから、蕾は、照れ隠しにこんなことを言った。










蕾「 まさか、私に恋しちゃってる?!」














郡山「 豊島、、色気がなぁ、、、、あー、、、」










蕾「 なに? なに? 色気が、、なに? 」








郡山「......ない!! 笑 ミステリアスな感じとかそういうのあると、気になって、好きになったりするもんなんだけどんねぇー、、、。ないです。笑」







蕾「ぅげぇ〜ーー。 色っぽさを身につけるのは、難しい~~。(笑) ミステリアスな感じも、ちょい無理ぃ~~~~。(笑) 」











二人で笑った。











すんごい楽しかった。


























しかし、次の瞬間、予想だもしない出来事が私たちに起きた。

































私達が乗っていた隣のゴンドラが





















爆発した。











続く


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