第23話 モノトーン森の迷子
.............若菜「ス、ス、好きです。付き合ってください。」
吾妻「 ........ 」
そこに、本屋のライバル、白兎が現れた。
白兎「残念ね、私と吾妻、付き合ってるの。」
若菜「 うっ.... うっ....
うっ..... ぅうううぅぅ....
(ダメージを受けている)
......そ、そんなぁ...... (悲)」
吾妻が、白兎に、話しかける。
吾妻「 白兎。俺と別れて欲しい。俺、、、、若菜さんのことが好きだ。」
白兎「なんでよ!」
慌てる白兎。
吾妻が若菜の目をみつめる。
吾妻「若菜さん、俺、君が好きです。付き合って欲しい!」
若菜「 ....えっ! はっ! ほ、本当に...? い、い、良いんですか........?! 私なんかで.....。
そしたら....... よろしくお願いします.....♡」
ほわわわわわわわぁぁああん♡♡♡
•*¨*•.¸¸♬︎
おめ目きらきらーん☆。.:*・゜
自分が出来る最大限のかわいい表情を、吾妻に向ける若菜。
そして、吾妻には見えないように、若菜は顔の角度に気をつけながら、横目の流し目をして、勝利のドヤ顔をする。
ぼう然としている白兎
若菜が、今度は吾妻と若菜がいる所から少し離れた位置にいる白兎に、『あら、ごめんなさいね。吾妻くん、私を選んだみたい。』と、演技がかった申し訳なさそうな笑顔の表情を、白兎に向け、勝利の喜びをかみ締めている。
..................
..........
............
ドン!!
────── 若菜「いてっ! はっ!!....
........す、すいません汗 」
後ろから来た通行人の肩が、妄想していた若菜のバックにぶつかり、我に返る若菜。
急に街の喧騒が、自分の世界にいた若菜の耳に入り込み、アレグレットに歩いていく街の通行人達が、若菜の視界に入ってきた。
さっきから、もうこの妄想劇を三十パターンくらい、頭の中でやっていた。楽しい気分になっては、現実に引き戻されて、若菜は、ほとほと疲れてしまった。
若菜「 よし。..........今日こそ、伝えるわ。」
若菜 ( 当たって砕けろだ。ダメでも、伝えられたら、きっと、スッキリするだろう。それで振られて、落ち込んでしまった時は、蕾に慰めてもらおう。)
若菜は本屋の角から、レジが見えるショーウィンドウの位置まで、スピードを落として歩いてみた。
もしレジに彼がいたら、若菜が彼を見ていることを、彼に気づかれないように、若菜は顔の向きは、歩道の歩いてきた方向を向いたまま、目線だけをレジの方へ向けた。
いつものレジのところに彼がいる!
彼を見たら、また緊張してきて、しり込み気味になる若菜。
若菜 ( ───彼がいる。
ど、ど、どぅしよぉ.....
もういいよ..ダメならダメで.. いや、ダメになっちゃったら、ダメだよな... ぁ.... あ....
ど、ど、どぅしよぉ......
でもそれじゃぁ、気持ちを伝えないでこのまま終わる? それでいいのぉ? わたし、、。)
若菜の緊張の針が、Maxを超して、振り切ると、若菜はゴックンと唾を飲み込んだ。
若菜は、右手を握りこぶしを作り、強く握っている。こぶしの中は汗でいっぱいだ。
若菜「 よ、よし。」
若菜は覚悟を決めると、本屋の入口に立った。
自動ドアが開く。
いつも通り、店内の良いコーヒーの香りがする。
若菜の視野はとても狭くなっていた。
若菜は、レジの周りの景色しか目に入らず、その他の風景は、まるで壊れたブラウン管テレビの中の砂嵐のような、白黒のぐじゃぐじゃっとしたもので埋め尽くされていた。
若菜は、レジまで向かう目線の両側にそれらが見え、自分がまるでモノトーンの出口の見えない森の中を彷徨い始めている感覚になった。
若菜 ( こ、心の森に迷ってしまった私を、どうか森のお、お、王子様。一緒に私と歩いて、道の案内をして頂けませんか?汗 )
若菜がレジにいる吾妻の前に立つ。
吾妻「いらっしゃいませ。
あっ。この前の....... 遊園地の。」
若菜「こ゛っ ご っ .... ごんにちは。」
吾妻が、自然な笑顔で応える
吾妻「 こんにちは。」
若菜 ( うわぁ。しゃべった! 「こんにちは」って言ってる! 私に、言ってくれてる!ぉおっ........)
ドッキン ドッキン ドッキン ドッキン.....!!
若菜は、自分の胸から、止まらないしゃっくりが起きてるみたいに、大きな心臓の音が聞こえてきた。
若菜「んんあ、あ、んあっ、
んあ、、、、、、 あっ、、、、
とぅわっ.......
あの、、、、、、、、あの、、、、、、、、
えっとぉ、、、、、、、、
ぉぉおおっ、、、、、、、、、、、、
ぉっぉっおっおっおっおっおっ、、、、、。」
吾妻「....大丈夫っすか?」
様子がおかしい若菜のことを、真面目に心配する吾妻
若菜「あっ、はい。 あっ、違うんですよ。その、 道の案内を........... をぉ.. ぉぉ.....」
吾妻「 道の案内、、? 遊園地までのですか? 」
若菜「はっ!!
んあっ、
あっ そうじゃなくて、、、、、それはモノトーンの森の話だった、、、、(汗)」
自分の顔の前で両手をバタバタさせて、「違います」のジェスチャーをする若菜。
吾妻「なんかの森林保護の本か.. 童話の本を探してるとか..?」
若菜「 あっ、あっ、、、、、あぁぁ、、、、
そ、そうじゃなくて、、、、(汗)
あ、、、、あ゛、、、、あ゛、、、、(慌) 」
店員「 あ? 」
若菜「 あ゛ぁあ゛あああ、、、、、、(涙)」
思うように口が開かず、言葉が出てこない。
茶色い黒目の彼が困っている。
若菜「 あ゛の゛ぉ~、、、、、、」
( 頑張れ私! めげずに彼に話しかけるんだ ! )
緊張MAX、
さっきからまばたきする事も忘れている。
倒れる寸前!どうなる!?
若菜「 あ
どぉぉ、、、、、ぉ~、、、、 」
続く




