第20話 時空戦士シズオ牙狼GARO (2)
撮影が始まった──────
•*¨*•.¸¸♬︎
タァーーーーーボ!!! マァァアアアアアックス!!!!!!!!!!!!!
シュィン シュィン シュイン シュインッ!!!
!!!!!!!!!!!!!
シュシュシュシュシュシュシュッイン!!!!
!!!!!!!!!!
「 うっ.. うっ.... うああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!
く.... く....苦しい.... な、な、 なんだ?
ど、ど、どうしたんだ....!!!(汗)
いつもの必殺技が........... 敵にまったく効かない.............
うっうっ....... うっうっ.......... うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ................
俺の防御が効かない..........
俺の体に、敵のポイズンが染み込まれていく...............
ぅぅううう... んんんんんはっ んはっ.....
はぁぁああああぁぁぁぁああ~~~~~、、、、
......
監督「 カァット!!!! 」
担当の森さん「いやぁ~~、いいですよぉ~~。大胡田さん!! 見事な迫真迫る演技ですよぉ!! 是非、うちのレギュラーキャストになってくださいよぉ~~」
大胡田修輔が、GAROを演じ、やりきった感の爽快さと共に、マスクを取った。湿度の高めな、水分をたっぷり含んだ涼しい風が、大胡田の顔の火照りを鎮めていった。
オレンジ色の仮面を取った大胡田修輔は、髪が少し乱れて、汗だくになっていた。
大胡田は、自分の演技も満更でもない、いい線いってるかもしれない。なにか、こーおー、昔、本当に前世で、俺は敵と戦っていたような懐かしさすら感じて、大胡田も不思議と充実した気持ちになっていた。
そして、大胡田は、担当の森さんの方に顔を向けると、太陽みたいな明るいスマイルをした。そしてこう答えた。
大胡田「 たはぁー~ーっ!そぉですか?! 嬉しいです! ありがとうございます! (笑) 森さんにそう言われたら、なんか自信が湧いてきますよ。たはぁっ。笑」
森「いやいや、ほんとに、冗談じゃなくて、本業の仕事の支障ない程度に、また出演して貰えると嬉しいなぁ~。」
確かに大胡田のマッチョな体は、戦隊ものの衣装を、素敵に着こなしていた。動きもなかなか機敏で、日頃の筋トレがこんな所で役に立つとはと、森さんから褒められて、大胡田は、恐縮と共に、満足気な様子だ。
───ここは、ローカルヒーロー 時空戦士! シズオ牙狼《GARO》の撮影現場。ジズオ牙狼は、地元の子供達から大人まで、幅広い層に愛されているローカルヒーロー。県内で毎週日曜の朝、放映されている。今回は、ランジェリードリームに、新作のシズオ牙狼のファイティンスーツの発注依頼があり、(ランジェリードリームは、おパンティー素材を日々研究を重ねていて、付随して、その素材を使用した特注のその他の製品も作製している) 大胡田がその試作品を持って、撮影現場までやってきたのだ。
初めは役者の人が着る予定だったのだが、体格のいい大胡田を見た監督が、「ちょっと、あの人に、着てみて貰ってくれ」と、担当の森さんに頼み、森さんが大胡田にそのことを伝えると、大胡田も、初めは断っていたのだが、監督の要望と言うことなら、着てみようという気持ちになった。その方がより製品の長所や特性をお伝え出来るかもしれないと思ったのだ。そして、あれよあれよという間に、出演が決まって、現在に至る。
大胡田「そうですか、、、。(*´˘`*)それじゃ、上司に報告しまして、やってみようかな、、、」
森さん「えぇ。えぇ。是非、お願いします。また撮影日が分かったらお知らせしますよ。それにしても、、、このスーツは、映りばえしますねぇ。牙狼の強さとか包容力とか、そういう雰囲気が現れてて、さすがですよ、、、ランジェリードリームさんのデザイン。。」
大胡田「ありがとうございます。このスーツ、伸縮性もあって、通気性も考えられていて、動きやすいんですよ。きっと役者さんにも気に入っていただけると思います。あとですね、、腕のところと胸のところにあるこの炎とみかんのデザインは、前の衣装との関連性も持たせたいというご要望から、生まれたもので、やはり青島みかん、寿太郎みかん、はるみが、さりげなく描かれています」
森さん「ありがとうございます、そうなんですよね、牙狼は、静岡のみかんと県民の声援がパワーの源で、その力で敵と戦うという設定なので、、
なんだか、細かい注文も多く頼んでしまって、、すみませんでした、お手数おかけしました、でも本当に素敵なスーツができて、嬉しいですよ」
大胡田が、何も喋らなくなった。
目に熱いものを感じ、ここで大の大人が涙を見せたら、恥ずかしいと思いグッと涙をこらえた。
ハワイの研究所で、マイケルとジャスミン達と睡眠不足になるほどの研究によって、おパンティ界の前代未聞の極細繊維を誕生させることに成功し、その糸によって織られた商品が、こんな形でまた、ユーザー様に喜んでもらえると思うと感慨深く、自分の海外赴任の選択は間違ってなかったとイクゼクティブチーフとしての任務を遂行できていると自負の気持ちが生まれた。
しかしこんな時こそ、頭を垂れる稲穂かなという言葉を忘れるなと、自分に言い聞かせ、姿勢をただし、全身の筋肉を弛めることなく、実直に、森さんの話を聞いていた。
大胡田は、いつもそんな風だから、かなり大きな体をしてるだが、仕事中は実際よりもこじんまりと華奢に見られることがよくある。
大胡田「、、、、んはっ。、、、、んごっ。
おおおぉぉおお、、ぅ、、(顧客の喜びの声を直接聞けて、興奮してきた大胡田)
いえ、こちらこそありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
仮面を取ったローカルヒーロー時空戦士シズオ牙狼が、深々と頭を下げてお辞儀を何度もしている姿は、遠くから見ると少し滑稽だった。
無論、撮影現場に子供はいないのだが、もし近くに子供がいたら、夢が壊れてしまうだろう。
森と大胡田が話しているところに、田代がやってきた。
梶原「 森さーん、このトランクケースって分かります?
移動車のトランクで見つけたんですが、うちの会社の小道具に、こんなのなくて、、」
梶原と言うスタッフが、トランクケースを開けると、下着がずらりと畳まれて並んでいる
大胡田「そ、それは、俺のです。セールス商品です。すみません、紛らわしい所に置いてしまったみたいだ、、汗」
森さん「いいんですよ。大胡田さん。すみません。色々とごちゃごちゃと荷物が乗ってるから、移動車の中も狭いし、置き場に困ったでしょ。」
梶原「さーせん、勝手に開けちゃって....汗」
梶原「これって購入できます? 俺、彼女にプレゼントしたいなぁ.. 」
梶原の声を聞いて、大胡田の目が光る
大胡田「 ぜひとも、商品説明させて頂きたいです。ありがとうございます! ンゴっ」
続く




