第17話 夜の高架下
連日のチーちゃん探しで、森野に疲労が見えてきた。 一昨日ハシゴから落下して負傷した腰には、温湿布が貼られていた。
「俺は、猫一匹すらも捕まえられないのか。。 俺、、、、刑事の仕事、向いてないのかなぁ。。」
森野は弱気なマイナス思考全開になりながら、今日は国一に出る手前の生活主要道路の立体道路の橋桁の住宅が立ち並ぶ道路沿いを捜索していた。昼間はよく探したので、今日は夜の時間帯を探していた。
この道は、通勤路、通学路にもよく使われる道で、人通りが多いわけではないのだが、いつも、どんな時間帯も、数人は人の往来がある道だ。
森野が腰を曲げ屈むような姿勢で、チーちゃんを探している。道脇に生えている長い丈の雑草の茂みの中に、チーちゃんが、丸くなって居るんじゃないかと、雑草を掻き分け、森野は、丁寧に、静かに、ひとつひとつの場所を探していた。
森野「チーちゃん..... どこにいるのかなぁ.....
出ておいで.......」
小声でチーちゃんに呼びかける森野。
すると、橋の上の方から、大きな衝撃音が聞こえた。
森野「なんだ、?なんだ? 汗」
森野が背中を反らして、橋桁の上の道路を覗き込むように見上げた。
すると、サイドミラーか何かの破片が、パラパラと森野の目の前に振り落ちてきた。森野は慌てて、後ずさりして、ケガをしないように、破片を避けた。
森野「 おぉっ! ........事故かな。。」
その後またすぐ、低めの衝撃音が聞こえてた。
さらに10分も経たない内に、パトカーがやって来たようで、赤いライトが光っているのが、橋の下からも見えた。
野次馬の近隣の住民が、ちらほらと集まってきた。
森野も橋の上を覗き込むように見上げていると、───ヒラヒラと布が空から降ってきた。
その布が森野の顔面にちょうど落ちてきた。
森野は、予想だにしない出来事が続き、また慌ててばかりいる。
森野「 おぉっ。汗 なんだ?」
視界を奪われ、何も前が見えない森野は、顔にくっついた布を剥ぎ取る。
剥ぎ取ったものを掴み、手のひらを広げると.......
一枚の下着だった──────
森野「...........下着? 」
森野の着信が鳴る
画面に『本間』の文字が浮かぶ。
すぐ電話に出る森野。
「 お疲れ様です。 森野です。はい。....はい。....はい。そうですね。はい。今日も、チーちゃん探しの途中でして。はい。はい。わかりました。 はい。................
......それでですね..............
本間さん。
今ですね.......
降ってきたんっす.........
空から..........。
................ (受話器口から「何がだ?」と本間の声が聞こえてくる)
.........
( 本間「 森野、....森野、大丈夫か?」)
パンツっす。」
続く




