第16話 カプチーノサワーの夜
店員を呼び、その後、二人はホッケの開き焼きと、モツ煮込みを頼んだ。若菜はカプチーノサワーを頼んだ。
若菜がさらに蕾を追い込むように、意地悪っぽく質問する
若菜「蕾、郡山君と一緒に遊園地行く《《デート》》って、いつなの?」
蕾「だから、デ、デートじゃないよ(汗)」
若菜「顔に『デートです』って書いてあるよ笑」
蕾がそんなわけはないのに、少し焦って両頬を手で覆う
若菜「嘘だよ(笑)。はい、これ。」
若菜が蕾に封筒を手渡す
蕾「あ!! あれ?! なんで持ってるの?」
その封筒には、蕾の字で
〘 郡山へ〙と書いてあって
遊園地の割引チケットが入った
少し子供を叱るような口調を演技して若菜が言う
若菜「蕾の椅子の下に落ちてたよ。さっき蕾がトイレに行く時、バックから落ちたんじゃない?」
蕾は、心配性な性格ゆえに、何でもかんでも詰めて、いつも持ち歩いていた。
バックの中がぐちゃぐちゃだから、ある時は、ハンカチを落とし、ある時は、車の鍵や家の鍵が直ぐに出てこない。
蕾はいつもバックの中を探していた。
もっと大きいバックにすればいいのにと、周りに言われるのだが、この小さいサイズのバックがお気に入りで使いやすくて、手に持つとしっくりくるから、使い続けてしまう。
だから、どうしてもいつも、蕾のバックの中はごちゃついてしまっている。
蕾「あっ。落としちゃってたんだ。。(汗) 」
若菜「しっかりしてよ。蕾。すぐ落とすから」
若菜は母のような、蕾は母に注意を受けた娘のような、そんな気持ちになった。
蕾「うん、気をつけるね(汗笑) ありがとう。
.....今度の日曜日だよ」
若菜「そっか。 楽しみだね。郡山くんと遊園地。」
蕾「まぁ、観覧車が今年で運転終了なんだ。最後に乗りたいの。 だから行くんだけどねぇー。」
若菜「そうなんだ。それで、郡山くんと?」
蕾「別に、郡山じゃなくても、よかったよ。たまたま、その話題が出て、お互い空いてる日も合ったから、、、、行こうかって話になってさー。」
若菜「ふぅーーー~ん」
蕾「なに? なに? なに?その疑った目つきは、、、。ほんとだよ。」
若菜「ふーーーーーーー~ん」
蕾「まぁ、私の事なんかはいいから、若菜はね、『《《桜のお花見の》》時期は、ずっとは続かない』んだから、思いを伝えるべきだよ。がんばれ。私がついてるじゃない。」
若菜が、テーブルに両肘をつき、ジョッキを両手で持つと、唇をつけて、カプチーノサワーを飲んだ。
ジョッキが大きめのサイズで、小顔の若菜の顔が隠れて、みえなくなった。
若菜がカプチーノサワーを飲むとグラスをテーブルに静かに置いた。
若菜が何かを決心したように
蕾のことをじっと見つめる
口の周りに、サンタさんの髭みたく白い泡を付けている若菜がこう言った。
「 わかった。私、想いを伝えてみる。
でも、蕾、、どんな風になっても、
私のそばに居てね。」
蕾は、若菜の唇についた白い泡が可笑しかったのだが、若菜の言葉が真剣だったので、泡のことをちゃかさずに、若菜、可愛いなと思いながら、真面目に笑顔でこう答えた。
蕾「もちろんだよ。あたりまえだよ。」
続く




