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仮想世界の攻略デス  作者: 影音 狐野葉
11/22

学園探索(5)

う「ソr――!!」


ソルはうけとみけの前に立ち、そしてゾンビ化した恩タクの攻撃…右手の針状になったものに直撃する。

恩タクの右手のなぎ払いはソルの右腕の骨を粉砕し、止まる。

ソルが恩タクの攻撃が仲間に当たらないように、その場で(こら)えたのだ。

しかし堪えた事により全ての衝撃が流されずにソルに伝わる。

そのせいでソルの右腕からは骨が飛び出し、出血していた。


ソ「ぐっ!……恩タク、仲間を忘れたか」


ゾ恩「お、お、んく?なか、ま?…ご、ごあいよ、たっけ、て。た……」


恩タクは左手でソルを掴もうと手を伸ばす。

ソルはまだ意識があるのかと考えたがすぐに否定した。

恩タクの手の平には触手が生えており、それがソルに迫ってきたのだ。

ソルはその触手と左手を回避し、恩タクの左肩を蹴り飛ばす。

ソルの倍近くある巨体が回転しながら奥に吹っ飛ぶ。


ソ「…龍、薬くれ」


龍「お、おう」


う「ソル!大丈夫…ではないな!本当にすまない!」 み「ごめんなさいごめんなさい」


ソ「大丈夫だってw、それより…」


ソルが恩タクが吹っ飛んだ方を見ると、よろめきながらも恩タクがこっちに近づいてきていた。

恩タクの左腕は在らぬ方向に向いて、動かすことができない状態になっていた。

そして、虚ろな目をしながら呟く。


ゾ恩「いだい、やべて、やめて、まだじにたくない、じにたくないよおおお!!そるうぅ、やえろおお!!!」


一同「!?」


ラボメンは突然名前を叫んだ恩タクに驚く。

さっきまでは意識が無いように思えた恩タクが、システムに取り込まれた恩タクが自身の感情と思われる言葉を発したのだ。

そして龍は考える…『恩タクを救えるのではないか』と。

しかし、ソルが質問したことにより―


ソ「β、あいつは死んでいる、そして意識もないんだよな」


β「はい、前者はその通りで御座います。しかし意識は残っています。先程あれが意識のあるかのような言葉を発せたのは、ソル様の打撃によりシステムの大半が損傷し、抑えられてた精神というものが(おもて)に出てきたのでしょう」


ソ「(?)……あいつの助ける方法はあるのか」


β「それは…“ガガガッ”…ありません」


ソ「そうか…(今ノイズが…)」


ソルが容器に入った液状の薬を右腕に全てかけると、右腕がゆっくりと時間を戻していくかのように治っていく。

そんな薬の効果に素直に驚きつつも、恩タクに向き直ると肩をリュカに叩かれる。


リュ「ソル、ここは私達に任せて休んでて、後は私がやるから」


ソルはリュカの顔を見ると、悲しくもあり、悔しい顔にもなっていた。

しかしその瞳の奥には決意の色が見え、ソルはリュカ達に任せても大丈夫と判断し休むことにした。

リュカはソルが下がるのを確認すると、少しずつ近づいてきている恩タクに向き直る。


リュ「悲しいね…いや、すまないね」


ゾ恩「あ、ああ、りゅ、かさん…?」


リュ「言えた義理じゃないのですが、これ以上あなたが汚れぬように…綺麗に()って下さい」


リュカは真っ直ぐに恩タクに向かい走り出し、コンクリートが完全に取れた鉄筋を恩タクの胸部に投げる。

鉄筋は恩タクの胸部に深く刺さり、恩タクはよろめく。

恩タクは近づいてきたリュカに右手を振り下ろす。

が、多々羅の『フェンリルの怒牙』の射撃により、右手が動かなくなり空振りになる。


多「(死んでいても動いてる限り『肩甲上神経しんけい』は生きてんだろ)」


リュカはそのまま胸部に刺さった鉄筋に掴まり、恩タクの頭に一気に近づき、恩タクの顎に勢いよく右膝をぶつける。

恩タクはふらつくがその場で暴れ出す。


ゾ恩「あああああああああああああああああ!!!」


リュ「(思ったより鈍い感触…)」


恩タクがその場で暴れ出した事により、リュカは一旦離れ、葵から『妖刀村正』を借りる。

そして、恩タクを挟んだリュカの反対側にいた未来と白無がコンクリートの破片を恩タクに投げつける。

白無の投げたコンクリートは的確に恩タクの頭部を捉え、恩タクが怯む。


未「おい!こっちだ!!」


恩タクは未来に向き直ると動きが止まる。

そして、皆に聞こえない声で呟く。


ゾ恩「あ、え?なんで、おま、えが―」


リュ「ナイスだ、白無、未来」


リュカの声が聞こえた瞬間、恩タクの後頭部に『妖刀村正』が突き刺さる。

そして『妖刀村正』の能力の所為か大量に出血し、恩タクが倒れる。

しかし倒れて数秒後、恩タクは少しだけ縮んでいき、呟く。


恩「だ…れか、だれ、か…いないの、か?」


恩タクがまだ話せることにラボメン全員は驚くが、その場から動ける様子がなかったため全員は近寄っていく。


龍「お、恩タクなのか?」


恩「りゅ、うさん?」


龍「すまない!すまない!すまない!本当に…」


恩「…え?な、で、誤って、るの?…それより、たの“ごぽっ!”…?楽しみ、だね…」


一同「………」


恩「もうすぐ…あれ、なにが、だ…っけ?…な、にががががが!?“きゅるるるるるる!!!”」


一同「!?」


突如恩タクの口調がおかしくなり、口からドリルのように回転したものが出てきて一番近くにいた龍に迫る。

しかし、ドリルのようなものが龍に届く前にソルが恩タクの頭を蹴り飛ばし、首の骨が砕ける音が室内に響きわたる。

そして恩タクは完全に沈黙する。


ソ「…これからは、早く楽にしてやろう」


龍「そ、それは―」


多「龍!…皆、同じなんだ」


龍「…わかった」


黒「ねぇ~、何か変な音聞こえない?」


黒の言葉に全員はすぐに警戒し、静かにする。


突然、天井の瓦礫で出れなくなっていた扉が吹き飛ぶ。

全員がそこを見ると、そこには恩タクと同じようになっているゾンビ化したラボメンがいた。


ゾラ「ヴァーーー……“きゅるるるるる”ぐらいーー!あで?びんな…ひ、ひどくちだけの、こんにぃぢわああああああああああ!!!!」


未「2連続…ん?」


ゾンビ化したラボメンが職員室に入り込もうとした瞬間、そのゾンビの頭が爆発し絶命する。

ラボメン全員は意味が分からないといった様子だったが、リュカはすぐに廊下に誰かがいないか確認する。

しかし、廊下には人どころかゾンビの姿すら見えなかった。


リュ「β、今のは自爆なのか?」


β「いいえ、残念ながらシステムに自己崩壊システムは搭載されていません。そして先程のは外部による攻撃です」


リュ「(一体誰が?いや…そんなことより何故私達の前に出てこない…分からない)」

次回からは武器のステータスなどを後書きに付け加えていきますので、今後ともごひいきによろしくお願いします。

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