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異世界転生で理想の生活を  作者: かおりん@
1章

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アマネとデート

 ◆アマネとデート


 いきなり今日、アマネさんとデートになった。


 デート向けの洒落た服なんて持ってないのでいつもの旅人の服。


 ちなみに洗濯は宿で銅貨5枚のサービスなのでやってもらっている。


 元々着替えは多く持ってないから普段の旅人の服と下着くらいだけど。


 洗ってアイロンがけ(?)もしてくれるから銅貨5枚なら安いと思う。


 なお分量で金額変わるそうだから、着替えをいっぱい持って、一週間分まとめてやると安上がりになるわけではない。


 待ち合わせはオレにもわかりやすいように冒険者ギルドの前だ。


 それにオレには冒険者ギルドにも用事がある。


 そう。ランクアップしたからギルドカードを更新するのだ。


 どういう仕組みかは知らないが、ギルドカードには過去の実績なども記録されるそうで、難しい依頼を受ける場合には参考にされるとのこと。


 なのでいろいろな依頼を達成しておいた方がこれから有利になるってことだな。


 なおオレの場合、常時依頼しか達成してないから、事実上実績なしってことになる。


「はい、ギルドカード更新できたわよ」


 そういって手渡してくれたのはハンナさん。オレに剣術を教えてくれたひとだ。


 元々受付だったのね。胸当て付きではわからなかった魅惑の双丘がよくわかる。


 ハンナさんの話では受付は美男美女しかなれないそうで、年に一度王都で各種ギルドの受付クィーン/キングコンテストもあるらしい。ミスコンかよ。


 たしかにアマネさんはもちろん、ハンナさんもケモミミ魅惑ボディの美人さんだけどな。あー挟まれてぇ。


「じゃあアマネをしっかりエスコートするのよ♡」


 と魅惑の笑顔で送り出してくれた。


 ギルドカードを更新しても、まだ若干時間がある。


 昨日レベルが上がったのは剣士だけじゃなくて、天啓(スキル)もレベルの上がったものがある。


 ひとつが空間魔法。転移(短)を多用してたから、レベルが上がったようだ。


 で使えるようになったのが結界。結界には種類があって。

 ・遮音結界

 ・遮視結界

 ・物理結界

 ・魔法結界

 ・空間断絶


 とまあいくつもある。最初の4つはわかる。鑑定してもその通りだしな。


 遮音と遮視の場合は、結界の両側を遮るものとどちらか片方だけを遮るものを作れるようだ。物理と魔法もその名の通りだろう。


 問題は「空間断絶」だ。鑑定して見ると。


【空間断絶】

 指定された結界の範囲を外の空間から断絶する。


 とある。


 結界なので、普通の使い方をするなら、空間を切り離すことで毒ガスとかから身を守るとかに使う魔法なんだろう。


 でもさぁ。異世界チートだと、これできるんだろ?


 道端の小石に向かって空間断絶。もちろん、石を中央から分断するように。


 そして解除。


 ほら割れた。


 空間断絶って、空間切断じゃん!


 物理的に防御不可能なやつじゃん!


 うわー。黙っておこう。他の空間魔法持ちが気が付いてないなら、わざわざ教えることはないよな。対抗策を見つけるまで秘密にしておこう。


 次に鑑定がレベルアップした。


 ステータス拡張。


 使うとステータス(表)/ステータス(裏)/ステータス(未使用)ってのが表示される。使い方がわからないので鑑定する。


【ステータス拡張】

 ステータスを公開する表、非公開の裏、使用しない未使用に拡張する。職業、天啓(スキル)などを移すことができる。未使用に移した天啓(スキル)と職業はステータスに反映されない。

 非公開ステータスは限界突破した鑑定の場合、見られる場合がある。


 なるほどなぁ。なんか意味あるのかなぁ、と思いつつ自分のステータスを整理する。職業は表向き魔術師なので、それだけを表にする。あと転生チートで得た天啓(スキル)は裏に移動。ちょっと意味不明の天啓(スキル)も裏に移動。


 いまのところ未使用に移動するものはない。


 なんか呪われたりして制限がかかる天啓(スキル)とかを得てしまったら、未使用にいれるといいのかもね。


 最後に収納から派生したらしい「アイテムボックス作成」。なんでもアイテムボックスを作成するための魔法らしい。


 収納持ってるひとがアイテムボックスなんて作らないって。


 あ、偽装のために作るのはアリか。そういう方向なら考えてみよう。


 ギルドの売店でちょうど腰に付ける小さなポーチを購入。


 アイテムボックスを作成して装備などを移す。魔力5使用で50枠のアイテムボックスになった。空間魔法はたぶん相当レアだけど、アイテムボックスは空間魔法使いなら作成できるってことだし、それほど珍しくないだろう。


 あ、もうひとつ作っておこう。


 ◇◇◇


 とか時間つぶしをしているとアマネさんがやってきた。


 うっは! 私服のアマネさん! ギルド制服のアマネさんももちろんピシッとして綺麗だったけど、私服のアマネさんは清楚! 可憐! って感じでよい。


 長めのゆるいウェーブがかかった金髪。鉄板の碧眼。目鼻立ちは若干可愛いよりの美人さんだ。スレンダーっぽいボディも清楚さに拍車をかける。


「待たせちゃいました?」


「いえ、いまきたところです」


 デートなら待ち合わせの鉄板はこれだ。


「早めに来たつもりだったんですけど。ずいぶん早く来たんじゃないですか?」


「ギルドカードのランク更新をしたかったので。本当に待ってないですよ」


 若干待ち時間はあったが、必要な時間だったし文句はない。


「じゃあ、昨日はずいぶん儲けさせてもらいましたし、奢っちゃいますよ!」


 晴やかな顔でアマネさん。


「そんなにですか?」


「はい。銀貨10枚初日クリアの1点賭けで倍率20倍。金貨2枚です。お給料半年分ですよ!」


 ふむ。ギルド職員、受付の年収は金貨4枚ってことか。


 オレの場合、普段は銀貨1枚だからな。月に20日働いて、月収で銀貨20枚か。年間でも金貨2枚ちょっと。


 …オレの年収低くね?


 昨日みたいにゴブリン50匹狩れば、一日銀貨2枚か。月に銀貨40枚。これでようやく金貨5枚くらいか。冒険者、年収に開きがあるなぁ。


「どこに行きましょうか?」


「デートに誘っておいてなんですが、まだこの街のことはよく知りませんのでアマネさんにお任せで。教えてくれるひとがいなかったので、今日はこの街のこと、いろいろ教えてください」


「わっかりましたぁ!」


 元気な笑顔のアマネさん。いつもの営業スマイルとは違うな。こっちが本当の顔だといいな。


 アマネさんの案内でアルスターの街を歩く。終始ニコニコ顔のアマネさんに手を引かれて、あちこちのお店を覗いた。


 ちょっとした日用品から雑貨のお店や花屋さん、薬屋さん。キュアポーションはギルドの売店でも買えるけど、普通は薬屋さんで買うものらしい。キュアポーションは普通の人や職人さんも使うだろうしな。


 あとは学校か。オレは通えなかったけど、アマネさんは通ったこともあるらいい。冒険者育成科というのもあって、2年間のコースだそうな。成人後は入れない。


 アマネさんは10歳から2年間学校に通って12歳から冒険者をしてたそうだ。


「もっと冒険者を続けるはずだったんだけどね? パーティーリーダーが結婚しちゃってパーティー解散になって。レベルもそんなに高くなかったから他のパーティーには入れなくて。でも当時16歳で女一人、男性ばっかりのパーティーには参加できないでしょ? 途方にくれてたらいまのギルドからスカウトされてギルド職員になったの」


 なるほどなぁ。ひとに歴史ありだわ。


 12歳から冒険者。こっちじゃ普通なのかなぁ。小学生が片手剣でゴブリン斬り殺す図。前世じゃ想像できないわ。


「弓術士でね。いまでも修練場で練習してるから腕は落ちてないと思う。冒険者ランクだってCまで行ってたんだから」


「へぇ。弓術士ですか。今度見せてください」


「お休みの日にね」


 そういってアマネさんは笑う。いまは18歳とのこと。年上なのはわかってたけど、そんなに離れてない。ギルドの営業スマイルだと、もう20歳は越えてるかなって感じだったけど、いまのアマネさんは年相応な感じがする。


 冒険者向けのお店として武具店、防具店なども見ていく。


 金属関係ならドワーフのお店、木や革関係ならヒューマンかエルフのお店がいいとのこと。魔道具関係も同様らしい。


 ドワーフの武器屋で剣の手入れの道具を。エルフの防具屋で革鎧の手入れの道具を購入。さっそくポーチにしまった。アマネさんもお店のひともちょっと驚いているようだったが、深くは追求してこないので、そのまま。なんだ? アイテムボックスが珍しいのだろうか?


 ちょうど広場まで来たので、露店を探すとサンドイッチのお店が出ていた。


「アマネさん、オレもひとつだけ紹介できるところがありますよ」


 そういってサンドイッチの露店まで案内する。


 サンドイッチのバスケットを購入して近くのベンチへ。


「おいしー!」


「そうでしょう? わりと最近出店したそうなんです」


「でもちょっと多いかな。ひとりじゃ食べ切れないし、バスケットもいい出来だけど、毎回バスケット付いてきても邪魔になるしね」


「看板見ませんでした? バスケットは返せば銅貨5枚分返金されます。それに店主さんは本当は細工師らしいので、細工の注文も受けるそうです。バスケットはその見本ってところですね」


 その話を聞くとアマネさんは真剣にバスケットを見始めた。どうやら細工物としては良い出来なのだろう。


「これ全部食べたらお昼食べられなくなっちゃう…」


「ああ、残りはオレの明日の弁当にするので大丈夫です」


 そのままバスケットをポーチにしまった。


 やっぱり呆れたような顔をするアマネさん。


 声を潜めて。


「ね、もしかしてそのポーチ、アイテムボックス?」


「そうですけど」


 オレの返事に腕を組んで悩むアマネさん。


「どうかしたんですか?」


「う~ん。ここで話す内容じゃないかなぁ。本当はギルドの個室がいいんだけど」


 秘密の話をしたいらしい。


「ここよりはマシか。お昼、店予約してるの。そこに行きましょ」


 オレの手を引いてアマネさんが立ち上がった。


 アマネさんが連れてきてくれたのは「ヴァプール」。洒落たレストランだ。本来ランチで入るようなお店ではなく、立派なディナーで使うようなお店なのだろう。


 案内されたのは窓際のちょっと奥まった席で、それなりにデートの雰囲気がある。


「個室がいいんだけど、このお店の個室は夜だけだし」


「秘密の話なんですか?」


 アマネさんが頷く。


 この席の周りだけ遮音結界を張った。外の音は取り込む。中の音は漏れない。そういう遮音結界だ。これなら内緒話もできる。


「結界を張りました。これなら話は漏れません」


 アマネさんは店員の方を向かずに店員を呼んだ。普通に聞こえるくらいの声で。視線を動かすと店員の反応はない。間違いなくこちらの声は届いていない。


「結界か~。まさか空間魔法の使い手?」


「はい。できれば秘密にしてください」


 空間魔法はレアなはずだ。むしろアマネさんが知っていたのが驚きだが、以前冒険者だったからか、ギルド職員だからか。


「学校の授業でそういう魔法があるってことは知ってたけど、見るのははじめてだわ…」


「目立ちたくありませんので、できれば内密に」


「そうね、約束するわ」


 アマネさんはため息をひとつ。


「それで内密の話というのは?」


「料理が来るから食べ終わってからにしましょ?」


 そういわれたので、一度結界を解く。


 豚肉っぽい何かの上品なランチだった。


「これね、オーク肉なの。ゴブリンよりはランクが高くてランクFの魔物なんだけど、お肉が美味しくてね。解体して持ってくれば、素材としてそれなりに、いい値段になるの。

 1匹まるまるだと銀貨1枚かな。

 でも、アイテムボックスでもないと、なかなか1匹まるごとは納品できないから」


 苦笑するアマネさん。まあなんとなくわかった。秘密の話はアイテムボックスのことなんだろうなぁ。


 つつがなくランチを食べて。うまい料理だった。どっかでトンカツならぬオークカツやってないかな。オーク肉食ったらトンカツ思い出したわ。


 食後のお茶を店員さんが持ってきたから、アマネさんが「結界お願い」とつぶやいた。


 即座に結界を張る。そしてオレが頷くとアマネさんが話し始めた。


「アイテムボックスってかなり高価な品物なの。便利なのは言うまでもないわね。新人冒険者の君がどうやって入手したのかしらないけど…って空間魔法持ちだったわ」


 どうやら空間魔法でアイテムボックスを作れることを知っているらしい。博識なことだ。


「そう。高価なものなのよ。なので、まだ新人の君は、あまり人前でアイテムボックスを見せない方がいいわ。武具関係のお店ならお客さんの秘密を漏らすようなことはないでしょうけど、他の冒険者や普通のひとにはなるべく見せない方がいい。間違いなく狙われるから」


 なるほど。空間魔法は属人的なものだけど、アイテムボックスはアイテムだ。奪うことも可能と。そういうことか。


「わかりました。気をつけます。ありがとうございます」


 アマネさんの忠告だ。ありがたく聞くことにしよう。


「では、せっかく結界を張っているので、こちらも」


 朝に作成したアイテムボックスを取り出す。


「アマネさんにはこちらを」


「ギルドで売ってるポーチ?」


「アイテムボックスです」


 アマネさんは声にならない悲鳴を上げた。結界を張っていてよかった。いまなら単に変な人だ。悲鳴が上がっていたら騒ぎになっていただろう。


「わ、枠は?」


「50ですね」


 アマネさんは急にきりっとした顔になった。


「イソさん。残念だけれど、私は結婚するならランクB以上の冒険者と決めているの。いまの君では届かないわ」


 急になんの話だ? そりゃ結婚してぇとは思ったけどな。


「まず、アイテムボックスは非常に高価という話はしたわね? 枠が50となると、取引の価格では金貨50枚を下回ることはないわ」


 そんなに高けぇのかよ、アイテムボックス。ギルド職員の年収10年分以上じゃん!


「それで、冒険者にとっては、どれだけの枠のアイテムボックスを持っているかが甲斐性を示すことにもなるの」


 そりゃあそうだろう。50枠もあれば、大抵のものはしまえるし、ぶっちゃけ家を持ち歩いているようなもんだ。残念ながら家そのものをしまうことはできても、インフラその他はどうにもならんけど。


「だから冒険者のプロポーズにはアイテムボックスを贈ることが多いの。自分にはこれだけの甲斐性があるって示すのね。

 ちなみにアルスターで家を買う場合、普通の家族が住むような家は金貨10枚ほどよ」


 金貨50枚なら豪邸が建ちそうだなぁ。


 つかプロポーズ!? 知らねえって、そんな冒険者の流儀は!


「でも、これだけのアイテムボックスを贈られたら!

 イソさんは年上でもいいの? 私、もう18歳で世間では行き遅れに近い歳なのよ?」


「え? はい」


 アマネさんが勢いで迫ってくるから思わず返事してしまった。


「なら待つわ! イソさんがランクBまで上がるのを! 結婚を前提とした清いお付き合いなら大丈夫だし! もしももっといいひとが現れても清い交際ならアイテムボックス返せばいいし!」


 何いってんだ、この女。


 …まあ、最後のは本音がダダ漏れってことで聞かなかったことにしよう。


 とはいえ、聞いてはいけない本音が聞こえてしまったのは事実。オレの中でアマネさんの評価がストップ安だ。


 それからもデートは続いたけど、デートというよりは今後の生活設計的なものになり、ふたりで暮らすなら買い物しやすいこの辺りとか、ギルドに通うには~とか。


 子供ができることを考えると部屋数は多い方がいいとか、立地がどうとかで住宅街を見て回ることになった。


 冒険者として暮らす場合、あまり見回るようなところではなかったので、アルスターのこういう場所を見られたのはよかったんだと思う。


 子供たちが元気に走り回る公園なんかを見ると、この街は平和なんだと思うのだ。


 やっぱり子供の姿ってのは平和のバロメーターだよな。


 ◇◇◇


 アイテムボックスの件はギルドの一部のメンバーだけには教えておいてもらうことにした。買取とかの場合に、知っておいてもらわないと不都合が多いからだ。


 それと、後日弓術士としての技の数々を見せてもらうことにする。結婚はともかく、もしかしたら、一緒に冒険へと出ることがあるかもしれない。アマネさんの技は知っておく方がいいだろう。


 ちなみにアマネさんはLv25とのこと。けっこう高い。ランクCでは、平均くらいらしい。ただ、思うにレベルが低くてランクの高い方がすごいひとって気がするけどな。レベルが低いのに高難度の依頼を達成しているわけだし。


 とはいえ、依頼はパーティーで達成することもあるわけで、パーティー人数によっても難易度が変わる依頼もあるだろう。単純にどちらかで判断することはできないってことかな。でもレベルはゴブリンをひたすら狩り続けても上がるけどランクは依頼を達成しないと上がらない。ランクの方が強さの指標にはなるのか。


 晩飯までアマネさんからご馳走するといわれて、食事をして軽く飲んで別れた。

 成り行き上プロポーズしたことになってるけど、清い交際前提ってことだったので、宿に連れ込むわけにも行かないわけで。


 ほろ酔い加減も手伝って、ついつい娼婦通りに足を運んでしまった。


 あの美人のおねーさんいるかなーと思ってキョロキョロしてると発見した。


「空いてます?」


「銀貨1枚先払いです」


 声をかけると、すかさず返事が来た。


 娼婦通りでは高い方なんだろう。でもオレはこのおねーさん目当てで来たからね。


 昨日の稼ぎはあぶく銭。パーッと使うに限る。


 銀貨を一枚おねーさんに渡す。


 テントまで手を引かれて中に案内された。


 こういう場所なのに、意外にも綺麗に掃除されている。これで前の客といたした後ってのが丸わかりだと萎えるけど、そういうことは徹底されているのかも知れない。


 テントの奥には魔石ランプがひとつ。あまり燃料の質がよくないのだろう。明かりは暗めだ。


「全部脱ぐです?」


 オレはうなずいた。テントの中で座ったまま羽織っている上着、中のワンピースと順番に脱いでいく。銀色の長い髪がそのたびにさらさらと流れて美しい。羞恥をあらわすように伏せられた瞳は翠眼だ。着痩せしていた身体は下着姿になると、その迫力を余すことなく伝えてくる。背も高いし、これはすごい。


「…どうぞ…」


 テントの中のあまり寝心地のよくなさそうな敷物に横たわったおねーさん。


 いただきます。


 ◇◇◇


 ことが済んだ後。


「わたし、エミリアといいます。あなた、上手で優しかった。よかったらまた来て欲しいです」


「オレ、稼ぎがよくないからなぁ」


 苦笑い。


「その日の最後のお客さんなら、少し長くお相手しても大丈夫です。終わりにする場合、このペンダント下げてます。できればその時に来てください。遅くなるですけど」


 しっとりとした声で頭を下げるエミリア。


 オレも久しぶり、この世界でははじめてで、すげぇ気持ちよかったからな。ぜひともまた来たいところだ。


 清いお付き合いでは若い肉体は我慢できないのだよ、わはははは。


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