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異世界転生で理想の生活を  作者: かおりん@
4章

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32/56

被害者の会

 ◆被害者の会


「楽しかった、また誘ってね」


 夕方のアルスター。ふとオレはララティを「戦乙女」に紹介してもいいのでは、と思った。あのパーティーには弓術士はいなかったはずだ。


 前衛3枚に魔術師、神官の構成。そこに遠距離火力の弓術士が加われば安定性が増すと思う。紹介するだけなら問題あるまい。


「ララティ、明日も付き合わないか? スミストルに紹介したいパーティーがいるんだ。女性だけのパーティーだから、いままでのようなトラブルにはならないと思う」


「ランクは?」


「まだEだと思うけど」


「少し物足りないかな…」


「でもスミストルのダンジョン5階層まで到達すれば、パーティーもランクDの試験を受けられるわけだし、引っ張ってやってもいいんじゃないか?」


「そうね。スミストルならソロでも稼げるし」


 それは4階層を経験してないからなのでは?


 というか、ララティだと3階層のレイスで詰む。


「オレたちも明日はスミストルに行くから、一緒に行こう」


「わかったわ。じゃあ朝一に北門集合ね」


 ララティとは南門で別れ、ギルドに寄ってアマネさんとカンダさん、ハンナさんにギルドマスターへお土産を渡す。ギルドマスターは直接とはいかないのでアマネさんにお願いした。お酒がメインで、あとは干物である。生鮮として魚介類は食べないが、干物ならアルスターでも普通に食べられる。食べ慣れない魚介類を渡されても困るだろうとの配慮だったのだが。


「「トロは買って来なかったの(か)?」」


 ハンナさんとギルドマスターである。


 ルーシティには海底ダンジョンがあり、そこでは魚の魔物が多数いて、豊富な食材をドロップする。普通に漁をする漁師も多いが、漁師兼冒険者は海底ダンジョンに潜るそうだ。そこで得られる高級食材がトロ、大トロ、赤身である。実際海鮮丼に載っていたので店主に聞いてみたが、味はマグロとのことだった。


 もちろん大量に購入しているので、欲しいというならお裾分けするのに問題はない。ギルドの酒場で切り分けてもらい、ふたりに渡すと大変満足したようだ。


「うぇえ、生魚ですか?」


「軽く炙るのもうまいがね。試食会と行こうか?」


 試食分も提供させられた。醤油とワサビもな。


「えっ? あれ? 美味しい!」


「うまいな」


 アマネさんにカンダさんだ。他にも手隙のギルド職員が続々と試食に来る。


「アルスターでこれを食おうと思うと、アイテムボックスに頼らないとならないから、なかなか適正価格にはならんのが残念なところだな」


 試食分が完了して、残念そうなウリーリャ。


「欲しければ、また買ってきますよ。オレも食いますし」


「ほほう。では、また買って来たときには声を掛けてくれたまえよ。きちんと金を払おう」


「あたしも!」


 ウリーリャとハンナさん。


 ついでだから、大トロと赤身もふたりにはお裾分けした。海鮮丼には両方いるだろ。


 ルーシティは、アルスターの漁港というだけでなく、貿易港としての役目も果たしていたので、市場は大変賑わっており、取り扱う商品も多岐に渡る。


 まずはコメだが、いわゆるジャポニカ米と長粒種が揃っていた。長粒種の方はラージャの地元で食べられていたそうで、それを使った料理も多いとのこと。迷わず買った。


 コメの炊き方はそれぞれで違うが、長粒種はラージャがわかるとして、ジャポニカ米の方は市場で丁寧に教えてくれる。土鍋で炊く方法だ。忘れるといけないので、完全記憶で記録しておく。「オレのための食事」に関してエミリアが忘れるとは思えないが、エミリアとて完璧ではない。


 加えて香辛料も種類が多く、ラージャが狂喜乱舞していた。もちろん欲しいと言われた香辛料は購入する。


 けっこうお金を使った気がするけど、経済は回してなんぼだ。溜め込んでいても仕方ない。


 食事の話でいうと。


 TKG(卵かけごはん)にチャレンジしたところ、エミリアとラージャがドン引きした。


「卵の生食はいけません」


 たまごサンドはゆで卵だしな。


 特別TKGが好きなわけではなかったが、ダメと言われると克服したくなるのがオレだ。


 結果、卵に完全回復《パーフェクトリカバリー》を掛けることで問題を解決した。


 一般ご家庭では聖魔法Lv3は使えないだろうから、これはオレの特権だ。広めるつもりもない。喜んで食べていると、エミリアとラージャも興味を持ったのか、TKGを食っていたが、揃って微妙な顔をしていた。故郷の味というやつだ。理解を求めるつもりはない。


 実はルーシティでは納豆も発見した。昔ながらの藁苞(わらづと)納豆だ。


 これももちろんふたりには理解されたかった。


 炊き立てご飯を収納に入れているので、こっそり食べれば問題あるまい。


 ◇◇◇


 翌日、アルスター北門でララティと待ち合わせて、トウガラシ号でスミストルへ向かう。朝も早いのでひとも少ない。徒歩2時間の距離などトウガラシ号ならあっという間だ。


 ギルドでは、ちょうど「戦乙女」を捕まえることができた。


 紹介しようとララティを連れてヴァネッサさんのところ行ったのだが。


 ララティとヴァネッサさんは一言も発することなく、がっしりと手を握った。


 何か通じるものがあったんだろう。主に男性経験かな。


「ありがとう、イソさん。このパーティーならうまくやれそうな気がするわ」


「ウチも遠距離火力が不足してたから、弓術士の参入はありがたいわ。こちらのランクが見劣りしてるけど、すぐに追いついて見せる」


 気合十分である。それでも他のメンバーとの兼ね合いもあるので、まずは数日仮参入ということで話がまとまったようだ。


「イソはどうすんの?」


「今日はワイト周回だな。魔法のレベル上げ」


 ウソではないし、間違ってもいないが、エイミーちゃんは多分、オレの魔法のレベル上げだと思ってる。エミリアとラージャの魔法もレベル上げするんだけどな。


「ワイトってレアドロップが美味しいんだよね? ウチもワイト周回できるようになるといいんだけど」


「ん? もしかして3階層はクリアしたのか?」


「ウチのマインちゃんは優秀だからね。レイスくらいはなんてことなかったよ!」


 本当に優秀なのだろう。ランクEでレイス討伐に不安がないほどなら、レベルもそれなりに上げてあるはずだ。


「そういえばさ、エミリアって剣士なのに魔法使えるのなんで?」


「一言でいえば才能なんだが。過去に例がないでもないようだ。天啓(スキル)がなくても、魔力があって、呪文を正しく唱えると初級魔法なら発動する。あとは訓練次第だな」


「魔術師が2枚になると、ワイトで楽だよね。あたし練習しようかな」


 剣士だと職業倍率がないので、ダメージディーラーにはなれないが、牽制にはなるかもしれんな。


「がんばってみればいいじゃないか。ムダになることはないし」


「だよね!」


 エイミーちゃんとはそこで分かれて、そういえば、とササラさんにもルーシティのお土産を渡しておく。


「ルーシティまで行ったんですか」


「新型馬車の稼働試験もかねてですけどね」


「ああ、魔道車。こっちでも話題になってますよ」


「時間あるなら乗りますか?」


 ササラさんは、振り返ると「休憩行ってきます!」と宣言。


 トウガラシ号を満喫して戻ることになる。


「速いですよね!」


 40km/hくらいだったけどな。


「魔術師じゃないと、速度を出せないのが問題です。魔石を動力にできれば、一般販売も視野に入れられそうですが」


「ちなみにいくらなの?」


「金貨10枚くらいにはなりますかね」


「馬の維持費が要らなくなることを考えても微妙な値段ね~」


 量産されれば価格も落ちるだろうが、いまは完全ハンドメイドだからな。デデンさんの趣味の部分が大きいから価格を抑えてもらってるけど、商業ベースに乗せるなら、技術料が掛かる。金貨10枚というのは、ほぼ実費なのだ。


 ギルドを出て、ワイト周回に入る。


 エミリアが停止(ストップ)、ラージャが呪詛(カース)、オレが浄化(ピュリファイ)のコンボ。停止(ストップ)は遅延(スロウ)の上位版で遅延(スロウ)が敏捷を1/10、停止(ストップ)が1/1000まで落とす。呪詛(カース)は毒、麻痺、混乱、暗闇の状態異常全部乗せだが、アンデッドには効きにくい。それでも暗闇だけは効果があるので、このコンボである。


 この周回でラージャの闇神官がカンストしそう。また新しい職業が生えてくるのだろうか。


 生えてきました。呪術師。闇神官の上位互換。


 約1000周。


 オレの聖魔法がLv4達成。復活(リザレクション)を覚えた。Lv4は超級なので、通常上位職を得てないと覚えられない魔法。オレとエミリアの場合は限界突破があるので、実は上位職がなくても超級くらいはイケる。


 エミリアとラージャの闇魔法もLv4。なんで闇魔法にも復活(リザレクション)があるのか謎だが。


 やっぱりレアドロップの条件は開幕ブッパだと思う。ドロップ率1/2。詳しく鑑定してないけど、レア指輪が7割、呪いの指輪が3割。呪いの指輪200個は買取に出してしまうか。


 レア指輪は買取高いからな。遺産にしとこう。


 ◇◇◇


 夕方家に帰ると、デデンさんが訪問して来た。


 魔道バイクの試作品が完成したらしい。意外に早かったが、魔道車の実績があったからかな。外装はまだまだ未実装なところが多い。シートもとりあえず付いてるだけ。


 その辺はこれからだな。


 軽く乗り回して駆動系などに問題がないことを確認。


 こちらは自転車に転用できるパテントがあるとのことで、値段は金貨2枚となった。


 オレが乗り回している様子を見て興味津々なのがラージャ。エミリアはニコニコ見ていただけ。あれはまるで興味ないな。


 翌日からオレは魔道バイクの外装作成に取り掛かる。硬質な樹脂が手に入らないんだよな。今度デデンさんに相談してみないと。トウガラシ号にもなんちゃってヘッドライトは付いてるけど光らんし。…魔法で光らせることはできる。そっちも研究かねぇ。


 さて、シートと泥除け、タンクは必須と。タンクは、燃料入れるわけじゃないから収納だな。タンクがないとホールドできないでしょ。


 ステップは…まあ現時点で滑り止めとしてゴムが張り付けてあるからいいか。


 フロントフォークやリアのサスペンションは完全に注文通りだ。ハンドル右側のグリップがアクセル&ブレーキになってるのな。バイクなのでバックは要らんから、完全にタイヤの制御だけで速度調整か。まあ、悪くない。


 前世の感覚だとブレーキレバーがないのは違和感満載だけど、これも世界初の乗り物だからな。そういうものだと思えば問題ないだろ。


 一応タンデム可能にしておいた。シートのサイズ調整とタンデムステップの追加だな。


 さて試運転と行こうか。


 南門から草原へ出て、バイクに跨る。軽くアクセルをあおると軽快に走り始めた。


 調子に乗って、減速から急加速。フロントのリフトは簡単だな。


 ちょっとしたギャップでのジャンプ。ショックの納まりもいい。う~ん、バイクのショックがこれだけのできなら、一度トウガラシ号にデデンさんを乗せて、ショックの調整をお願いしてもいいかも知れんな。いまでも大きな不満はないが、4人満載の時のしなやかさがあってもいいだろう。贅沢な話なんだが。調整(チューニング)に終わりはないからな。


 おっと今はバイクに集中しよう。


 パワーは十分だけど、姿勢の問題で風がつらい。140km/hくらいで限界か。


 パワーとしては200km/h超まで行けそうだけど、ひとがもたない。


「ボクも乗りたい!」


 めっちゃ興奮しているラージャ。なんだろう、実は乗馬とか好きなタイプなんだろうか。いままでそんな話はしてこなかったが。


「いいぞ。元々ラージャ用だしな」


「えっ! そうなの!?」


「トウガラシ号の運転見てたらな。ちょっとお前には任せられないと思って、これを作ってもらった。ラージャの身体能力ならいけるだろう」


「任せてよ!」


 いきなり転んだ。自転車にも乗れないんだから、それもそうか。


 一応、乗り方を教えてやる。といっても、跨って、両足を付いたまま、軽くアクセルを開ける。止まるときは十分に減速してから足を付く。曲がるときは曲がりたい方に身体を傾けるなどなど。言ってもわからんだろうから、グリップとかトラクションとかは教えなかった。


 最初は普通に直進。止まって向きを変えて直進。その後、円を描く。8の字。


 それらを徐々に速度を増しながら試している。


 まあ、なんというかラージャは体術関係、すごいよな。天啓(スキル)も体術に関することなら、ほとんど一発でできるし。


「エミリアも乗ってみる?」


 ラージャに勧められて、エミリアも魔道バイクに乗る。


 何の説明も受けずに普通に乗れる。


 これがエミリアのすごみで「見たことはできる」なんだよな。


 説明されただけでできることもあるし、理解すれば当然できるけど、見せられれば、ほぼ同じことをできる。もちろん、応用も可能だ。


 …草原でバイクのドリフト。たぶん、トウガラシ号でやってたドリフトを覚えたんだろうな…。


「えっ!? なにそれすごい! ボクもやる!」


 エミリアは魔道バイクに拘りがあるわけではないので、すぐにラージャと交代する。


 これも名前を付けとくか。よしサンマル号で。ロードモデルじゃないけどな。


 ◇◇◇


 錬金術で強化ガラスの試作中。「結合」時にガラスの密度を上げれば単純に強度が増すんじゃね? という考え。これを前後に分け、間にスライム樹脂を流し込むことで張り合わせ、ウィンドシールドとする。


 スライム樹脂はゴム素材を錬成して樹脂部分を抽出したもので、そこからの加工でいろいろな用途を見いだせる。有機プラスチックだな。顔料と混ぜることで着色可能なのも大きい。トウガラシ号の内装は木と皮だが、必要に応じてスライム樹脂と置き換えていこう。


 トウガラシ号のなんちゃってヘッドライトは、スライム樹脂の登場により、ちゃんとしたヘッドライトになった。魔法による灯り(ライト)は必要だが、きちんとレンズになっていて、前方を照らせるようになっている。とはいえ、夜間の運転は非常事態のみだけどね。真の闇の中、ヘッドライトだけで走れないって。ラリードライバーじゃないんだから。


 なんちゃってヘッドライトはサンマル号にも搭載済み。安全のため、乗るときには必ず灯り(ライト)を点灯するようにラージャには命(・)令(・)した。


 それというのも、ラージャはどこへ行くにもサンマル号で行くようになってしまったからだ。よほど気に入ったらしい。買い物にもエミリアとタンデムで行く。


 サンマル号とラージャはすっかり子供たちの人気者になってしまった。


 ちょっと見てたことがあるが、器用に曲乗りをこなす。サーカスかよ。


 そういう作業中にメッセージが届いた。


『草食系被害者友の会を創設しました。

 草食系から受けた心の痛みをを皆様で語り合いましょう。

 発起人:エイミー

 参加者:アマネ ララティ ハンナ ササラ ソーニャ ヴァネッサ ナナ ウリーリャ リルル

 日時:xx日xx時

 場所:スミストル冒険者ギルド集会所』


 オレの被害者友の会からの参加案内だった。


 なんじゃそりゃ。ギルドマスターに領主の名前もあるんだが。おまえらいつのまに相互にフレンド申請したんだ? あ、直接じゃなくていいのか。フレンドのフレンドでチェーンすれば、ここにいる全員へ連絡取れるんだ。


 ちょっと待て。なんでロージアンギルド職員のソーニャさんの名前まであんの? ヴァネッサとナナって「戦乙女」のメンバーだよね。オレ何かした? ハンナさんも。


 逆に言えば、他は心当たりがないでもない。いやギルドマスターはどうだろう?


 リルルは昼食会の時に多少いじめはしたが。恨まれるほどのことはないと思う。


 エミリアとラージャにはメッセージは届いていないようだったので、メッセージを見せて意見を聞いてみる。


「わからないのです」


「ひどいことはしてないと思うよ」


 だよねぇ。


 とはいえ、こうしてお誘いがあったのだから行くしかないのだろうよ。


 なんというか女子会だったみたいです。「戦乙女」は全員参加のようで他のメンバーも紹介されました。「このひとが『草食系』…」とうっとりした目で見られたりしました。


 お菓子などは持ちよりだったようです。給仕はうちの奴隷たちがしています。


 会の目的を聞いてみる。


「『被害者友の会』とはしてるけど、ぶっちゃけイソのファンクラブみたいなものかなあ。正直ロージアンから来るひとがいるとは思わなかったけどね」


 ソーニャを見ていた。オレもソーニャを見たときは驚いたわ。


「まあ、言いたいことがあるなら聞きますよ」


 アマネさん「最近、扱いが雑だと思うの。ギルドにも来ないし」。


 ララティ「中途半端はよくないと思うの」。


 ハンナさん「おもしろそうだったから参加しただけ~」。


 ササラさん「魔石の買取量がシャレにならない。手加減して欲しい」。


 ソーニャさん「ロージアンにも来て欲しいです」。


 ヴァネッサ「一度、レイドを組んでダンジョンで戦ってみないか?」。


 ナナ「あの時はありがとうございました。男性不信になりかけましたが、イソさんのおかげで信じられるひともいるって思えました」。


 ウリーリャ「一度くらい誘いに乗ってもいいと思うのだがのう」。


 リルル「私は領主なので忙しいのだよ。君の方から遊びに来てくれてもいいじゃないか」。


 エイミーちゃん「エロいことしに来て欲しい」。


 エイミーちゃんが最後に爆弾発言を落とした。


 全員顔を見合わせ、少し頬を染める。


「いや恋人でも、なんでもないんだし」


「恋人になってなんて言ってないじゃない。エロいことしたいって言ってんの」


「…ヒューマンにもこういうのがいるんだな」


「ギルドマスター、エイミーちゃんはエルフの風評とは違いますよ。エイミーちゃんは、イソさんにだけ要求してるんです」


「あたし、2階層攻略済みじゃないと断ってるし。3階層攻略中の冒険者なら、娼館で買えるんだよね、可愛い娘が。それでも誰でもいいってわけじゃないし。そりゃ何人かは他のひととしたこともあるけどさ、みんな一度きりだね」


「どうしてかね?」


「イソの方が上手だった!」


 エイミーちゃんの無責任な発言により、場に緊迫感が増す。


 ウリーリャは獲物を狙うような目になるし、リルルも同じ。ロリババアたちにロックオンされた気がする。


 アマネさん、ハンナさん、ササラさん、ソーニャさんは興味津々な目で見ている。


 ララティはある意味、一度経験済みであるため、納得の表情だ。


 残りの「戦乙女」のメンバーだけが困惑している。


 ただ全員から感じるのは「エミリアには勝てない」という思いである。


 エイミーちゃんですら「エミリアには勝てないのはわかってるから、たまにはお情けをちょうだいよ」という感じだ。


「イソ様、ハーレム作るです?」


「イソ君、モテモテだね」


 うちの奴隷たちはお気楽である。オレが自分たちで満足しているのを知っているからだ。


 元々単なる女子会であり、なんらかの結論を出すための集まりではないので、話はいろいろとうやむやになって、解散した。ちょっとネチネチ絡まれたりしたけど、それほど不快でもなかったな。エミリアに監視されてたら、そんなこともできないだろうけどな。ちょっとウリーリャとリルルがしつこい。自分たちはまだ枯れているわけではないことを強調。加えて種族特性でヒューマンのように年中発情してるわけではないとも言われたな。エイミーちゃんみたいに面倒じゃないとも。ウリーリャはギリギリどうにかなるかも知れないけど、リルルは見た目にダメだろう。


 解散後。


「ちょっと。エロいことして行きなさいよ」


 物陰に連れ込まれてエイミーちゃん。パーティーはいいのか、と聞いたけど、今日はこの集まりのおかげでお休み。パーティー休養日だったのね。


 エイミーちゃんが借りてる宿に許可を取って、裏庭にテントを広げる。エイミーちゃんは知ってるからいまさらだしな。エミリアの家で済ませてしまおう。


 今後こういうことがたびたびあるようなら客間とエロ部屋が必要かもなぁ。


 寝室は普通にオレとエミリアの寝室にしておきたい。オレと奴隷たちの聖域。


 ラージャは先に帰るということなのでサンマル号でアルスターに帰って行った。


 結局、最近レベルが上がったエイミーちゃんに付き合ったため、帰りは翌日になったのだった。


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