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異世界転生で理想の生活を  作者: かおりん@
3章

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魔道車

 ◆魔道車


 8日後にエイミーちゃんから無事借金返済完了の連絡が来た。よかったね。


 オレたちは、その間、遊んでいたわけでもなく、実はスミストルのダンジョン攻略をしていた。


 順調に階層を踏破していたのだが、アマネさんから「最下層の金獅子に手を出してはダメですよ」と言われていた。


 なんでも特殊攻撃のオンパレードで、割合ダメージ、継続ダメージ、幻覚、威圧などなど。加えて各種耐性も高く、ランクC武器では傷も付けられない。


 ランクAとランクSの間には大きく開きがあるのを実感できる魔物だそうだ。


 どうしてそれらの情報が持ち帰れているかというと。


 戦意を失うと、金獅子は見逃してくれるらしい。


 ダンジョンマスターという魔物の性質がそうなのか、金獅子がそうなのか。


 なお野生の金獅子を発見したという報告はないそうだが、単に見つかると食われるからじゃないだろうか。


 一度チャレンジしたところ、ラージャが大ダメージを負った。速さも目を見張るものがあったが、爪と噛みつきに特殊効果があるようで、爪で引っ掛かれたラージャが体力の1/4を持って行かれた。割合ダメージと猛毒による継続ダメージだ。


 治癒(ヒール)と完全回復《パーフェクトリカバリー》により、ラージャは回復したが、金獅子の咆哮により威圧されて動きが悪くなる。


 落ち着いて見れば、実は速さも大したことない。不意打ちをくらったので、ラージャがダメージを負ったのだ。


 とはいえ、さすがにランクS。オレたちの武器はミスリルのランクCなのだが、さほどダメージを与えられない。


 魔法も同様。属性無効か耐性があるようで、10倍程度では自動回復で瞬時に回復するくらいのダメージしか与えられない。


 ただ金獅子もオレとエミリアにはほとんどダメージを与えられない。


 攻性スキル無効と自前の防御力、体力自動回復のため、ダメージは食らうが、すぐになかったことになるのだ。


 ただ、よく観察すると、金獅子には「攻性スキル無効」はないようだ。


 なら、暗黒騎士の致命撃が有効だろう。隠密(ハイディング)からの致命撃のコンボでオレとエミリアの連携をお見舞いする。


 動きを見切ったラージャも参戦。


 ひとり100回以上の攻撃を食らわせて、ようやく金獅子を倒した。


 アダマンゴーレムですら致命撃なら10回要らないというのに、金獅子は300回。回復もあるから、一概に体力では比較できないが、間違いなくアダマンゴーレムより強い。


 それに属性攻撃耐性も99%無効とかじゃないかと思う。


 100倍威力で通常ダメージ。Lv4とか持って来ないと倒せないのではないだろうか。


 ランクSの恐ろしさを身をもって体験したのだった。


 ドロップは「金獅子の鎧」。追加効果てんこ盛りな上にランクA。


 サイズ的にオレが着るべきなんだろうけどな。全身金属鎧は騎士でもなければ目立ち過ぎる。収納しておいて、必要なときには着替えることにしよう。


 その後、牛肉が欲しかったので、延々9階層のミノタウロスを周回していた。


 Lv55になり、高級牛肉もしばらく食う分には困らないくらい手に入った。なお普通の牛肉はその10倍くらいある。ボス部屋もマークしたので、いつでも高級牛肉を手に入れることができる。


 そもそも牛肉を取りに来たのは、エミリアの「やっぱりオーク肉だと味にコクが出ないのです」のひとことから始まっている。


 エミリアは当然として、ラージャもダークエルフ独自のスパイシーな料理を得意とする。塊肉に各種スパイスを刷り込んで寝かせて、塊のまま焼いて、濃厚なソースで戴くステーキとか。


 野菜は市場で購入しているが、肉は産直で手に入るので、入手してしまおうということだ。


 ちなみにトカゲ肉にカエル肉もふたりの手で美味しく調理されている。雰囲気鶏肉。


 少しランクの高い採取では各種スパイスも入手可能なので、ランクEの採取をしてみようかと考えている。


 ダンジョンに生えてるかな。


 ◇◇◇


 アマネさんにダンジョンの薬草の話を聞いてみると、スパイスの類はソーニッジで手に入るようなので、当面使う分を収集する。


 そういえば。


 貴族のならず者の件で金持ちになったのでアイテムボックスを隠す必要がなくなった。思わぬ幸運である。アイテムボックスも10枠くらいの小口のものなら金貨10枚程度で入手でき、そこそこ出回ってるらしい。10枠では貴族や大商人にはあまりうまみがなく、行商人には高価すぎるということで、金を出せば買える代物のようだ。


 そのため、金持ちになったオレたちがアイテムボックスを持っていても違和感がなく、買い物袋に商品を納めてアイテムボックスに入れても疑問は抱かない。


 これで買い物が楽になった。


 そういう穏やかな毎日を過ごしていると、デデンさんから連絡があり、「試作品が完成した」とのことだった。早速受け取りに行く。


 デデンさんに依頼していたのは「魔道車」。


 例の回転石を動力とした車だ。試作中、見に行ったが、運転席のレイアウトだけ注文を付けて座席を横2列にできるようすること、運転席は右側にすることだけお願いした。


 試作品はボディのないシャシだけであり、座席も簡易的なものが運転席だけ付いている。


「おおよそ要望通りだと思います。部品は兄にもだいぶ協力してもらいました。

 シャシの鉄板はハニカム構造として強度を確保しています。

 ハニカム構造は本当に兄のパテントにしてもいいですか?」


 シャシの鉄板の強度を出すのにハニカム構造を採用している。そういう構造があるというのはオレの知識だが、この世界の鍛冶で実現したのはガガンさんだ。パテントは問題ない。


「サスペンションアーム類もすべて鉄です。形状も特殊ですから、すべて手作り(スクラッチ)になりましたよ」


 デデンさんが苦笑している。まあそうだろな。


 他にもステアリングの仕組みなど、細かな工夫があり、パテントの準備はしているという。ただ大きな問題がある。


「やはり私の知力ではゆっくりとしか進みませんでした。

 それでも左右の回転石に均等に魔力を渡す仕組みも確立しましたから、回転の同期には問題がありません。

 ブレーキも回転石の回転に抑制を掛けることで実現しました。ブレーキを踏むとアクセルの回路が遮断され、回転石を停止する方向に魔力が使用されます。

 後退は前輪に仕込んだ回転石を利用します。どちらに魔力を流すかはレバーで切り替えられるようにしました」


 回転石はタイヤ、つまりホイールに仕込んでいる。インホイールモーターだな。


 基本後輪駆動。そのため前輪が空くのでバックに使用したという話なわけだ。


 回転石を逆回転させる仕組みが解明できれば、四輪駆動も夢ではなくなるだろう。


 回転石の特徴として魔力を流すと回転する、知力が高いと速く回転するというのがあるが、知力が高いと止めないと延々と回り続ける。デデンさんは魔道車を進ませるためには延々と魔力を注がなくてはならず、テストのために何度も魔力切れになったそうだ。鍛冶師は知力に職業補正ないからな。なんの話かというと知力が高いほど燃費がいいということ。


 一般売りに出すには、この辺を解決し魔石燃料で動くようにしないとダメだろうねぇ。オレは関係ないけど。


 庭を少し走り回り、魔力回路の調整などしてもらってから、納品となった。


 パテントの塊だが、一般売りはできないので、馬車に応用できるところだけパテントを取るそうだ。


 主要な部品は複製で在庫しているので、壊れても多少なら大丈夫と言われた。


 それから数日間、オレはエミリアの家の訓練場に魔道車を持ち込み外装を作っていた。それほど凝ったものではない。骨組みとなるボディを作成し、キャビンと、荷室を前後に作成。運転席は仮のものだったのでレ○ロ風味に。リアシートは普通のベンチシートでいいかな。シートベルトも忘れずに。ハンドルも交換。モ○風だろ、ここは。パワステなんて装備してないけど、自前のパワーステアリングで大丈夫。


 外装デザインは。SUVだからな。ポ○シェ・カ○エンだろ。内装は似ても似つかないけどな!


 自作なので、その辺はおいおい。


 まずは試走可能な程度に作りこむ。


 エミリアたちも興味津々だしな。


「よし、試作品完成だ!」


「わーっ!!」


「きゃー!!」


 パチパチと拍手。ノリがいいよな。


 収納に魔道車を格納。


 そのまま南門を出て、街道を逸れる。ひと目のない草原で魔道車デビューだ。


「シートベルトしろよ~」


 ダッシュボードなど、仮で作成してあるが、無骨でラグジュアリー感がない。カ○エンなのにこれではダメだろう。今後の課題としておく。


 アクセルペダルに足を置く。アクセルペダル、ブレーキペダルが回転石への魔力を供給するパネルになっている。踏み込むことで流れる魔力量を増やすらしいが、その辺の仕組みはまるでわからない。


 デデンさんに聞いたところ、魔石コンロでも普通に使われている技術で魔石から取り出す魔力を調整し、火力を上下させる機構があるとのこと。それを利用しているだけだと言っていた。


 馬車程度の速度で走る。実に快適だ。


 草原という悪路なのに車体が飛んだり跳ねたりしない。


 調子に乗った。


 身体強化Lv5程度の速度。40km/hくらいかね。いける。サスペンションの動きも良好だ。地上高の高さもあるので、草原は苦にもならない。


 まだいける。80km/h、120km/h、160km/h…。


 まあアレだ。車両的には論理限界はかなり高い。


 ただ、乗員が不慣れだった。そら100km/hを超えれば、車内は揺れる。不整地を走ってるんだから当然だ。


 この世界にはそんな速度では地上を走る乗り物はない。魔物はいるかも知れないけど。


 乗員の皆様には慣れていただくということで。


 なお乗り物酔いは完全回復《パーフェクトリカバリー》で解消する。


 しばらくは内装を作り込みながら、ドライブ三昧かな。


 ◇◇◇


 連日の訓練で魔道車に慣れたふたり。


 ラージャが運転したいというので任せてみたが、ハンドルを握らせたらダメなタイプだった。エミリアは普通に安心できる。


 その後、「車がイケるならバイクもイケんじゃね?」と思ってデデンさんのところへ相談に行った。


 そもそも「ジャイロ効果」を知らなかった。まあ魔法の世界だからな。物理研究しないか。


 独楽(こま)はあるそうで、子供のおもちゃとしては人気らしい。


 これは水平方向に一定の回転数があるため倒れないのだ、ということを教える。


 これを垂直方向にしたらどうなるか?


「前へ進みながら倒れない?」


 そういうことだ。独楽で実験してもらえばわかるので、概要だけ説明する。


 直径が小さいほど、回転数が必要なこと。重量に偏りがあってはダメなことなど。


 回転石の研究で重量関連はわかってるはずなので念押し。


 こちらも後輪駆動でいいので、魔力分配が必要だった魔道車より構造は簡単なはずだ。自転車があれば説明は簡単だったが、この世界には自転車はない。


 自転車についても説明しながら、図解などを交えて希望する魔道バイクについて話をする。前世のモトクロスバイクがいいだろう。ロードバイクは舗装されてないとな。


 ついでに自転車も図解していく。ゴムタイヤがあるので、自転車も現実的かもしれない。ただこちらは発明要素がないので、ガガンさんの方が向いている可能性がある。


 魔道バイクが完成したらラージャに預けておこう。


「「おもしろい物を作ったそうだな!!」」


 家に帰ったら領主様とギルドマスターが来ていた。


 魔道車のことだろう。


 二人とも小柄というか細身というか。我がトウガラシ号は一応5人乗りである。リアのベンチシートに3人分のシートベルトを装備している。助手席に乗りたがるだろうけど、大丈夫だろ。交代で乗れば。


 やっぱり運転したがったので、操作方法を教える。草原という何もないところで運転を教えるのは難しい話ではない。領主様とギルドマスターはさすがの知力というところで時速40km/hはマークしたようだ。「速い! 速い!」を連発してたので、ご満足いただけただろう。


 とはいえ、話はそれで終わるはずはない。


 いや、ふたりにとっては魔道車がメインだったとしても、名目上の訪問目的があるはずだ。


「スラムから相談というか、お願いが寄せられていてだね」


 領主様が切り出した。


「犯罪者の集団、賞金首級のものがスラムに潜り込んだらしいんだよ。

 スラム街というのは、それなりに自治が取れていてね。犯罪者がいないとは言わないが、それぞれのエリアにリーダーがいてうまくやってるのさ。

 そこに本物の犯罪者、賞金首級のものが混じりこむとバランスが崩れるのだよ」


 スラム街は大きな街ならたいてい存在する。


 寡婦や孤児、後天的障害者など。ひとりで生計を立てられないものが集まる場所なのである。


 スラム街では神殿が数日に1回炊き出しを行ってる。


 神殿はこれらを寄付金で賄っているので、何をするにも寄付を募るのである。


 もちろん奴隷商も商(・)品(・)を探しに来る。スラムで仕入れられれば、元値がタダ同然だからだ。


 生きてさえいれば、なんらかの仕事はある。ギルドの依頼以外にも汚れ仕事や単純作業などはスラムの住人に依頼されることも多い。


 スラムも立派な産業というわけだ。


 そこによその者が混じり、余計なことを始めると抗争が起こる。


 抗争中はスラムが機能しない。


 代替わりなどで小規模な抗争は珍しくない。


 今回入り込んだのは、元高レベル冒険者で職業を剥奪されていないらしい。


 そんなものがスラムに紛れ込めば、スラムの全滅まで考慮しなければならなくなる。


「どうしてオレに?」


「君、いろいろおもしろ天啓(スキル)あるみたいじゃないか。賞金首を探すのは簡単かと思ってね。

 スラム街はあれで、かなり複雑なんだ。正式には旧市街と呼ぶんだけどね。アルスターが、いまの規模になる前まで使われていた市街地でね。隠れるところも多いんだよ。

 加えてスラムのひとたちは密告を嫌う。あいつは密告するやつだ、と知れると、美味しい話に混ざれなくなるんだよ。

 だから犯罪者を見つけるのにも一苦労なんだね。

 でも、もしかしたら君ならと思ったわけさ」


 リルルは朗らか笑った。具体的にオレの鑑定を知ってるわけではないだろうが、なんらかの確信は持っているのだろう。


「これは領主からの正式な依頼となる。賞金首の賞金とは別に金貨1枚。イソが失敗したら、普通に依頼ボードに出す予定だ。

 事実上の指名依頼だな。

 ソーニッジが正式稼働を始めたいま、賞金額も依頼達成額もおまえにとっては大した金額ではないが、暇(・)つ(・)ぶ(・)し(・)にはちょうどいいだろう?」


 見抜かれてますよね。


「受けましょう」


「対象は5人。あとで情報を届けさせる。捕まえる必要はない。殺(・)し(・)て(・)い(・)い(・)」


 カチリとスイッチが、入った気がした。


「死体は持ち帰ってくれると助かる。アイテムボックス持ちなんだから大丈夫だろう?」


 ウリーリャがウインク。もう隠してないし、隠す前から知ってたっぽいな、これは。


 そうしてふたりは帰った。


 さてどうするか。


 そもそもこの家はスラムが近い。鑑定すれば5人の賞金首の居場所はわかる。


 固まっている。アジトがあるのかな。


 情報をもらうか。


「ラージャ、ギルドまでひとっ走り、敵(・)の情報をもらいに行ってくれ」


「了解っ!」


 ラージャが出ていくとエミリアがしな垂れかかって来る。最近わかった。これはエミリアがオレを心配しているときにするんだ。


 スイッチが入ったことに気が付いたんだろう。


 戦術が悩ましい。


 たぶんオレひとりの方がいい。とはいえバックアップは必要だ。


 事(・)故(・)の可能性もある。


 ラージャが情報を持ち帰った。


 Lv40台のランクCか。剣士・剣士・魔術師・神官・盗賊。バランスいいパーティーだこと。


 Lv40ってだけでも脅威なのに職業補正が活きたままとかとんでもねぇな。


 神官、魔術師の順かな。あとは流れでいいだろう。


 前衛オレ、バックアップにラージャ、保険にエミリア。


 オレが隠密(ハイディング)で突入、ラージャも隠密(ハイディング)して同じ部屋で待機。部屋の外からエミリアが狙撃準備。逃がしたらエミリアが撃つ。


 そろそろ夕方になるが動く気配はない。同じ場所に他にも5人連れ込まれているけど、そ(・)う(・)い(・)う(・)こ(・)と(・)なんだろうな。


 油断してくれているなら付け込ませてもらうのがいいでしょうか。


「行こうか」


 隠密(ハイディング)しながらスラム街を駆ける。


 行動は事前に打ち合わせ済み。敵は動いていない。


 突入。


 はい、乱交中でした。


 神官の急所を一突き。隠密(ハイディング)。死亡確認。収納。


 魔術師の急所を一突き。隠密(ハイディング)。死亡確認。収納。


 ここで盗賊が異常に気が付いた。


「誰かいるぞ! 隠密(ハイディング)だ! ちょっと待て、俺は盗賊カンストしてるからな、隠密(ハイディング)を見破れる」


 だったら黙って見破ればいいと思うんだよ。こちらの動揺を誘うため、声に出してるんだとは思うけどな。盗賊にしては下手な駆け引きだ。


 とはいえ、情報GETだぜ! そういうことなら盗賊はカンストしといた方がいいな。ラージャの暗黒騎士とエミリアの暗黒騎士もだな。エミリアは少し難易度高いけど。


「そこの角に女ー…」


 盗賊の急所を一突き。隠密(ハイディング)。死亡確認。収納。


 ラージャも隠密(ハイディング)を見破られたので再度隠密(ハイディング)。


 残りの剣士も同様に始末。おまえら油断しすぎ。アジトの中で乱交中だからって全裸で武器も持ってないとか。女は相手が消えると同時に壁際へ逃げてた。逞しい。こうありたいものだね。


 お仕事完了です。帰りましょう。


 隠密(ハイディング)中は、仲間にはぼんやり姿が見える。仲間からも完全に姿を隠すこともできるが連携が難しくなるからだろう。


 そのため、建物から出てきたオレたちをエミリアが見逃すこともない。


 集合してスラム街を出て。隠密(ハイディング)を解いて。


 ギルドへ向かって完了報告。


 ギルドの倉庫で5人の死体を取り出す。


 カンダさんが死体から血を取ってギルドの奥へ向かった。


 戻って来るときにはギルドマスターを一緒に連れている。


「早かったな。5人の賞金首の討伐を確認した。裸なのはなんでだ? ああ、そ(・)う(・)い(・)う(・)こ(・)と(・)か。気の毒な女たちもそれなりの報酬になったかも知れないな。

 ご苦労だった。依頼達成処理はこちらでしておく」


 ギルドマスターから労われたので、頭を下げてギルドを後にする。


 魔物は隠密(ハイディング)使ってくるやつがいなかったからわからなかったな。


 今後の課題も見えたことだし、よい依頼だったと思うことにしよう。


 エミリアが心配してたからな。今夜は思いっきり甘えて安心させてやろう。


 逆だろって? 俺から甘えることでスイッチが切れたことをわからせるんだよ。


 いいことがあったときにしかお願いしないエミリア・スペシャルをおねだりしようかね!


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