5サバイバル!
更新遅れてごめんなさい、。
今回はちょっとだけ長めです。
村の近くに流れていた川を辿って、上流へと登る。
他の村や大きな街に私の存在を知らせたくないので、なるべく痕跡を消して進む。
食料は丁度今の季節が春なのもあり、山菜や果物が取れるのでそれを採取しながら進む。
今のところは魔物に不意を突かれることもなく、逃げきれているが、いつ襲われるか分からない。
気休めにもならないが、夜に木の上で寝る前に村から持ってきたナイフを振り回したりしている。
しかし、そうは言っても三歳児の体だ。
この四六時中緊張感漂う森の生活に体がついてこれる訳などなく…
「し、死ぬ…」
朝起きたら体が動かなかった。
今まで身体強化で無理矢理体を動かしていたのだ。
ついに体が限界を迎え、身体強化しても思うように動かせなくなったのだ。
しかも猛烈に痛い。
体全体ずっと皮膚をつねられているような感覚がする。
筋肉痛?なのだろう。
魔法でどうにかできないか、と思って魔導書を開くが、闇属性の欄には特に無く、光属性の者が稀にできるらしいという治癒があるだけだった。
ふむ。
どうするか。
ここから動けなければ食料も水も調達できないし、魔物に襲われても逃げられない。
これって絶体絶命?
いやいや。
…本当にどうしよう?
無理してでも身体強化して体を動かす?
駄目。余計悪化する。
ダメ元でもう一度魔導書を確認する。
探知、これは周りの情報を普段以上に感じ取れるようになるものだ。
これも身体強化と同様に高い魔力操作能力が求められる。
使えそうだけれど、今の状態を打破するものにはならない。
影操作…これはそのまま影を操作して攻撃するというものだ。
探知と同じく今の状況を打破するものにはならない。
ぺらぺらとページを捲って…
「これは…」
その魔法の名は調教使役。
自分よりも魔力量の少ない、つまり自分よりも弱い魔物を従える魔法だ。
「よし、適当な弱い魔物使役して筋肉痛が治るまで世話させよう」
方針が決まった。
ここで役立つのが探知、そして影操作だ。
すぅっと息を吸って吐く時に混ぜるようにして周囲の空気に魔力を混ぜる。
「…おえっ」
途端に襲われる嗚咽感。
いつもの何十倍もの情報が一瞬にして頭に入ってきたためだ。
少し探知酔い(命名)に慣れてから目を閉じて、入ってくる情報に集中する。
「ゴブリン」
駄目。
人型の魔物は殺したくなっちゃう。
「オーク」
これもゴブリン同様。
てか食べたくなる。
動物ベースの魔物ならまだ殺したい気持ちは抑えられる、気がする。
「…コボルト」
いやなんで?
なんでこんなに人型出てくるのか。
早数十分が経ち…。
「見つけた、人型以外!」
それは、コウモリ。
とても大きな。
人一人乗せて飛べそうなくらい大きなコウモリ。
そして好都合なことに、こいつは常時体を風魔法で浮かしていて、魔力量が私より下回っている。
「使役するには、相手に自分より格上と思わせる必要が…うん、簡単だな」
でも使役するにはあと一つ…
「触れなければならない」
うーん。
これもどうにかなるんじゃないかな?
まず、探知用に薄く広げた自分の魔力をしっかりと意識してコウモリまで魔力の道を作る。
「影操作」
そしてここは森。
コウモリも住んでいるような、暗ーい森。
影を操作する魔法とは非常に相性がいいようで。
『キィィィーーー』
木の影がにょきっと動いて自分を追いかけて来るのに混乱して、大きなコウモリは森の中を逃げ惑う。
「追加!」
魔力をもう二つの木の影にくっつける。
これでコウモリを私の方に誘導する。
『キィ、キィィィーーー!!!』
バッサバッサと狭い森を器用に飛ぶコウモリとひょこひょこと追いかける木の形をした黒い何か(影)。
実にシュールである。
今コウモリは最高に怯えている。
これで実力は示せた、気がする。
肉眼でも見えてきたコウモリ。
めちゃくちゃ飛行速度速いな!?
そしてそれを追いかける木の影三兄弟も凄いな!
でもこれこっちに突っ込んで来てるよね?
どうやって捕まえて触れよう…。
木の影三兄弟のうち、一人を解除して、私の目の前の木の影をネット状に張り巡らせた。
これでどうかな?
引っかかってくれたら私の勝ち、影だから実態が無くてすり抜けて突進してきたら私の負け、つまり死。
お願い掛かって!
『びよよよーん』
なんとも間抜けな音がして、コウモリは見事に私の罠に掛かったのだった。
影は魔力を与えて実体化されているみたいだ。
この影操作、意外にもかなり使えそうだね。
題名を、八月二十日から
『異世界少女は今日も人を殺したい!』
に変更したいと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
これからもどうかよろしくお願いします。




