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3魔法

本の文字の解読を初めて一年。

最初は見慣れない文字だと思ったら、ひらがなと形がすごく似ていることに気づいた。

音も同じで、漢字やカタカナらしきものはなかったので、案外早く読めるようになった。


この本は思った通り、魔法の使い方等が書いてある、魔導書だった。

魔導書を読んで分かったことは、主に三つ。

一つ、魔法には属性があること。

これは、よくファンタジー小説でも見るものだ。

水、火、土、風が主な属性で、あとは光、闇等が人間が使える魔法の属性だ。

種族によっては固有魔法を持つものもいるらしい。

ちなみに一人で使える属性には制限があり、人間は最大で二つ、これが原則らしい。

自分の属性は魂に付随するもののため、どうやら選べないそうだ。


二つ目、魔法の発動には魔力と想像力が必要らしい。

私が想像していた詠唱、魔法陣等は威力を増大させるが発動に時間や手間がかかるため、特殊な場合を除いて、メジャーではないようだ。


最後三つ目、自分の属性の見分け方だが、見分けの魔法というものを使う。

これをすると、自分の属性が分かる上に、魔力を知覚することができるようになるらしい。

ちなみに、見分けの魔法は詠唱が必要な魔法だ。

赤ん坊は舌っ足らずなのでうまく発音出来ず、この一年はほとんど発声練習をしていた。


そしてついに、今日、見分けの魔法を使ってみようと思う。

まだ発音が上手いとは言えないが、詠唱くらいは言えるようになった。

では、早速。

「かみよ、そうぞうのかみよ、われにちからをおあたえください」

言いながら太陽に向かって祈る。

これで、達成、なはず。


…ん?

何も起きない?

いや。

体に力が満ち溢れているのが分かる。

そして、この力は陽の光に隠れるように、影に集中している。

これは…

「やみぞくせいか」

当たりだ。

残念ながら能力二つは叶わなかったが、私の魔力は十分以上に多い上に、闇属性のようだ。

闇属性は一万人に一人と言われるほど少ない属性で、単体としての攻撃力は少ないが、サポートに使う魔法としてはこれ以上ないくらい優秀だ。

早速鍛え始めよう。


闇属性で一番難易度が低いのは、身体強化、という魔法だ。

これは、魔力操作の技術に比例して身体能力を底上げするという破格の性能だ。

ちなみに、体内で魔力を普段以上に循環させる魔法だから、魔力操作の訓練にはもってこいな上に、魔力消費も少ない。

闇魔法使い必須と言ってもいい、最高の魔法だ。

と思う。


やってみよう。

自分の体内の魔力を知覚…。

うん。

これはできる。

ゆったりと体の中を巡っている。

この循環速度を上げるのが身体強化だ。

魔力を操作しようとしてみるが、なかなか難しい。

川を逆流するような抵抗感がある。

ほんの少しだけ速度を早められたが、体を動かしてみても、あまり変わっていない。

でも、やり方は分かった。

今日から地道に身体強化の練度を高めていこうと思う。

更新遅れてすいません。

基本的にこのくらいのペースになってしまいますが、少しずつやっていこうと思いますので、長い目で見てもらえると嬉しいです。

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