幻燈燎華・火夏星
気が付いたら400話を超えていました。
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《種別:武器・長杖》火炎杖・燈華 レア度:エクストラ
要求筋力値:35
魔法攻撃:INT×0.1
INT+7%
VIT−15%
耐久:255/255
特殊:『陽炎源』
所有者が生み出す炎の勢いを杖の先端の宝玉が強引に引き上げる。その力は加減を知らない。
火系魔法威力+5%
日輪の申し子が手にした長杖。所有者の魔力を向上させ、なおかつ火系魔法の威力を大きく増大させる。だが、その代償に所有者の生命力は大きく減衰する。
この武器は破壊出来ない。
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サニーが詠唱と共に膨れ上がった炎。
驚き、視線を向けた先ではサニーが首でロノウェを示した。
同時にメールでテキストが送られてくる。
ロノウェの視線がサニーに向いているので、最低限は確認。本来はこの隙に突っ込むところだが、サニーの方の出力の上がり方を多少なりとも知っておかないと私が巻き込まれる。
サニーがミスをするかではなく、私が突っ込む判断を誤りかねない。それは避けなくてはならない。
ロノウェの魔法と違い、サニーのそれは私じゃあ掠っただけで死ぬだろうから。
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《種別:武器・長杖》幻燈燎華・火夏星 レア度:エクストラ
要求筋力値:61
魔法攻撃:INT×0.1
INT+35%
VIT−40%
耐久:255/255
特殊:『業火源』『火途』
所有者が生み出す炎の勢いを杖の先端の宝玉が強引に引き上げる。その力は未だ頂には遠い。
また、祝詞を唱えることで宝玉に宿る焔を燃え上がらせ、身を焼かれることを代償に更なる力を得る。
火系魔法威力+15%
『火途』発動時、INT+10% 火系魔法威力+20% HP-5%/10秒
日輪の申し子が手にし数多の力を掛け合わせ力を強めた長杖。所有者の魔力を異様なまでに向上させ、その火勢を災いの領域へと近づける。だが、その代償に所有者の生命力は大きく減衰する。
※この武器は破壊出来ない。
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馬鹿が考えたようなテキストの中身。
ただ日向らしいとは思う。
さっきの詠唱で『火途』の効果が発動したんだろう。
今の僅かなタイムロスも含めて、後3分でロノウェを屠りたいと。
十分に可能だろう。
さっきよりもINTに+10% 『火魔法』『炎魔法』の威力に+20%分のバフが増えたサニーならロノウェを消し飛ばすのは決して無理ではない。
私がことを成せたなら。
――歩法 嚆矢
瞬間加速、靄を駆け抜けロノウェの懐へと身体をねじ込む。
「『散魔対斬』」
――斬法 鎧通
上体の捻りのみで繰り出す超至近距離からの突き。
流石に箒星程の出力は出ないが、バフを重ね嚆矢の分のエネルギーを込めた今ならばそこそこの威力は出よう。
刃は靄に5mmほど刺さり、止まる。
十分だ。
「『散魔対斬』!」
タックルのように峰に身を当て、靄を切り開く。
とは言えロノウェの横を抜けるような軌道では削れるのは表層のみ。
だが、それで良い。
「チッ――」
『『想起』』
舌打ち一つ、ロノウェが自身の左を通り抜ける私に仕掛けるタイミング。
ロノウェの後方にいるサニーの魔法が発動。
速度を重視した『ファイアアロー』。
だが、9重の矢を束ねたそれは十分な威力も保有している。
赤の光芒を残し、ロノウェの背で爆発が起こる。
ダメージは通らないが衝撃にてたたらを踏んだ。
――歩法・撃法混合 風蝕
一瞬の判断、5mと離れていない空間を瞬きの間に詰め、破砕音を背に得物を振り上げる。
「『散魔対斬』――豪雷ッ!」
――斬法 豪雷
火炎が転じた赤の光と閃電を纏った刃、そこにエネルギーの一切を集約する。
叫んだ声音に掻き消されるまでも無く、無音に在る踏み込みから繰り出す袈裟は、ロノウェの背の靄を深く斬り裂く。
30cmに満たない程だが動いた。
靄を突破した衝撃がロノウェの足を前に出させたのだ。
――僅かにロノウェの体表が見えた。黒く艶やかな布地。
瞬間、眼前の敵、その右肩が弾けた。
サニーのMPを贅沢に貪ったであろう『ファイアランス』がロノウェを中心とした火柱を描く。
目に見える程にロノウェのHPバーに空白が出来る。
とは言え、全体の1割に届くかどうか。
だが、たったそれだけがどれほどに大きなことか分からぬ者はロノウェ含めていないだろう。
火柱を視界の中央に添えつつ、バックジャンプ。
多少だが距離を確保。
――歩法 迅雷
上体を倒し、先に用意した助走距離を一気に駆ける。
真正面からグングン加速し、一刀一足の領域へ身を投げ込む。
「『散魔対斬』、『風皚・籠転』!!」
――斬法 箒星
迅雷の加速、籠手の効果を突きの瞬間に重ねる。
火柱が消えるや否や刀から火炎が炸裂した。
殆ど同時、大火球がロノウェの背を穿つ。
『フレイムカノン』。サニーの現状の単発最高火力。
だが、ロノウェのHPバーは小動もしない。
いや、今遅れてほんの少し減った。
コバエを払うように振るわれる腕。
バックジャンプで退きつつ、刀を軌道に合わせる。
ガッ、と鈍い音と共に、私の身体は弾かれる。
現状の私のHPは82%。今の攻撃で減ったのは3%。
だが、削られた。
悠真の猿真似、ベクトルをほんの少しだけずらす技術を追加しても衝撃を逃がしきれなかった。
ゲームだし腕が痺れるかんてことは無いが、これが現実だったと思うと本当に危ない。
視界の先には完全な黒がある。
さっきまでは顔とかはざっくり表情位はうかがえた。
だが、今はそれすら不可能。黒い靄が人型になっているようにしか見えない。
変化はもう1つ。
「地面の靄が消えてる。……多分、地面の分の靄を自身に収束してるんだと思う。MPに余裕あったら、サニー『エンハンス』頂戴」
『HP諸共ポーションは大量に持ってるから安心しな。靄が無い内に範囲攻撃意外の回避してて突っ込めよ。魔法の迎撃以外暫く出来ないけど、それだけはしっかりやるから』
サニーの『ファイアエンハンス』が私の身を包む。次いでもう1つ。
おそらく『ウィンドエンハンス』。こっちはDEXの強化だった筈。これでクリティカルヒット時のダメージは上がるけど……多分これらと『サンダーエンハンス』だけでは足りない。
さぁて、どうしたものかね?
『思考加速』でも靄を突破できるか分からないのが一番の不安要素かな。
それでも無理なら私たち2人じゃあ無理だ。
ただ試してみないと分からない。
ならば、この『エンハンス』の効果時間が勝負か。
お読み頂きありがとうございます。
今後も読んでくださると幸いです。
幻燈……光を用い、スクリーンや壁に絵や映像などを増幅し映し出す装置。または絵、映像そのもの。
燎……かがり火。焼く事。明るい。
火夏星……火星の意。
幻燈燎華・火夏星とは火星を華やかに焼き映す為の増幅機である。
影が薄いとか言わない、そこ。私もそう思うから耳が痛いのだよ。




