再現性は必須事項
感染性胃腸炎はヤバい。
以上です。
読者の皆様もお気を付けください。
賞味期限、消費期限はあくまで目安であって絶対ではありません。
企業側でもマージンは取られているとは思いますが、注意することを強くお勧めします。
雑に振るわれた腕を軽いジャンプで躱しつつ、視線はロノウェの横に固定。
1%にも満たない程に僅かに、けれどもたしかにロノウェのHPバーには空白が生まれた。
3本あるそれの一番上のみ暗転した箇所、しかしそこはすぐに埋まってしまった。
『HP自動回復』の系譜、『識別』の表示範囲外のスキルか『靄の悪魔』か『血染め』の効果か……。いや、ここは回復すると分かればそれでいいか。
「サニー……、同じことしたい。タイミングは――」
『合わせるさ。ちな、あと何回無茶するとか分かる?』
話が早くて助かる。
仮説ではあるけど、私が靄に作れた隙間、そこを埋める為にロノウェが纏っていた靄が薄れたか、一部分かつ一時的だけ無くなったか。その結果サニーの魔法が通った。
でもサニーの『魔法融合』で束ねた火槍が直撃したにしてはダメージが少なすぎる。
いくらレベルが155とは言え、『火魔法』系統の耐性は少なくとも『識別』では読み取れなかったのならもう少しダメージあっても良いと思う。…………多分。
希望的観測ではあるが、靄の広がり方は流体のような動きなのでそう考えるとして…………一部が取り除かれたら周囲のものが隙間を埋めて全体が薄まるとするのが自然か。
取り敢えずはロノウェが斬撃耐性を持っていて、靄への有効打を私だけが持っている以上サニーの火力が生命線だ。分かっていない性質は希望的推測でも何でも取り繕っておけ。
さて、じゃあちょっと無茶しなきゃかな。
デバフが切れてからが本番ではあるが、まずは――
――歩法 嚆矢
自ら開けた彼我の距離、それを一気に詰める。
魔法や靄よりも速く、眼前に躍り出てきた私へロノウェが取れる対応は限られている。
「『散魔対斬』!!」
「チィ……ッ」
これ見よがしにスキルを叫ぶ。
これなら猶更ロノウェは私を離そうとする。
現に私の腰を狙った中断蹴りが放たれる。
――歩法 虚空
何度も接近して斬りつけているのだ。ロノウェのリーチはとっくに把握している。ギリギリで躱し、距離を詰めなおす。
お返しの雑な上段蹴りで顔面を打ち据えて、視界を潰す。
魔力は捉えられているだろうけど、ほんの僅かにでも意識を体術に向けさせられればそれで十分。
私とロノウェが至近距離にいてはサニーの魔法で靄から出てくる手は対処出来ない。
だからロノウェもすぐに出してくる。
でもその予兆はMPで見えた。
「『スパークバースト』」
靄の中に紫がかった黒のMPが奔ったのが見えたので、即時範囲魔法を発動。
靄の影響でロノウェには一切効かないが靄から出た手ならば妨害出来る。
火力的に確実に消し飛ばせるかは不安が残るが、僅かでも遅れれば斬れる。
――斬法 地嵐
ただ普通に踏み込み、真っ向から振り下ろす。
靄をほんの少し削る以外に何も成せないが、ロノウェの精神を逆撫でる要因にはなる。
だから、冷静さと靄をガンガン削って、サニーの魔法をぶち込むタイミングをつくる――!
まぁ、それ以外にも理由はあるけれど――
「デバフ解けるまで後38。『エンハンス』は113」
『おけ。『フレイムピラー』』
左のストレートを半身になって躱し、『フレイムピラー』に紛れて、ロノウェの背後へ回る。
「『散魔対斬』」
MPは最小限。今必要なのは回数だ。
――斬法 伐刀
刃を振り抜き背を斬る。
どの攻撃も僅かに靄を削るのみ。
ただその繰り返し、蓄積が重要なんだ。
だから――何合も繰り返す。
『ダークネスブレイズ』10振りを風蝕にて突っ切り、首に突き。
即時左からの旋払を放ち、背を斬りつける。
振り向きざまの腕の薙ぎを胴を逸らし躱す。その勢いのまま逆袈裟。
またバク宙の要領で距離を取る。足元からの手は『スパークバースト』で迎撃。
着地地点を狙う『ダークピラー』を『風皚・籠転』の効果で躱す。僅かに掠りHP5%を失う。
それを無視して踏み込んで、刹那――最短を穿つ刺突。
伐刀以降『散魔対斬』を10は撃ち込んだだろうか?
漸く準備が整った。ここから攻勢だ。
準備は主に2つの為の時間稼ぎ。
デバフが切れたこと
そして、『霜刃蜿蜒』の効果が最大になったこと。
態々無駄に張り付いて戦った甲斐があって、目的は十分に果たせた。
約30秒後にはサニーに『ファイアエンハンス』かけなおして貰わないとだけど、それでもこれで現状の最高出力が出せる。
「サニー、お待たせ。――ぶち抜くよ!」
『応さ。『燈火よ、輝きで世界を照らせ』!』
カツン、とサニーの杖が地面を叩く。
先端に拵えられた赤い宝石の中に灯が現れる。その輝きが腕を伝い、サニーの全身を炎が包んだ。
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