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強制異世界転移!! ~世界を繋ぐ指輪~  作者: 生家事


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ロイドという男

皆さんいつも読んでくださって本当にありがとうごさいます。

嬉しすぎる、

倉庫の中で、ロイドはしばらくユウの背中を見ていた。


男は箱を運びながら、何かを考えているようだった。


その様子を見ながら、ロイドは小さく息を吐く。


(……似ている)


四十年以上前。


自分も、あんな顔をしていた気がする。


ロイドはゆっくりと目を閉じた。


そして、遠い昔を思い出す。


それは、もう四十年以上も前のことだった。


ロイドは、元々この世界の人間ではない。


別の世界で生まれ、別の世界で生きていた。


普通の人生だった。


戦士でもなければ、魔法使いでもない。


ただの人間だ。


だが――


ある日。


突然、すべてが変わった。


左手の指に、見覚えのない指輪がはまっていた。


そしてその夜。


世界が歪んだ。


気づいたときには――


ロイドはこの世界にいた。


森の中だった。


見たこともない木々。


聞いたこともない鳥の声。


そして遠くに見える、石造りの城壁の町。


ロイドは理解した。


(……ここは)


(元の世界じゃない)


左手を見る。


そこには、金属の指輪がはまっていた。


だが、その指輪はすでにひび割れていた。


小さく砕け、壊れている。


まるで役目を終えたように。


それからの数年間。


ロイドは必死に生きた。


この世界の言葉を覚えた。


仕事を覚えた。


戦う術も覚えた。


だが――


帰る方法は見つからなかった。


そして五年が過ぎたころ。


ロイドは、ある人物と出会った。


その男は、酒場にいた。


ロイドの左手を見て、言った。


「……その指輪もしかして」


「お前もか」


ロイドは息をのんだ。


男の手には――


同じ指輪があった。


壊れてはいない。


だが、見た目はまったく同じだった。


ロイドはその夜、男と長く話した。


男もまた、別の世界から来た人間だった。


そして男は言った。


「帰る方法はある」


ロイドは身を乗り出した。


「ほ、本当か!!


男は静かにうなずいた。


「黒石だ」


「黒石を集めれば帰れる」


ロイドはその言葉に希望を見た。


だが男は続けた。


「だが、この大陸には黒石が少ない」


「だから俺は別大陸に行き、黒石を探す」


数日後。


男は船に乗った。


大陸を渡る船だ。


港でロイドは見送った。


男は笑っていた。


「見つけたら戻る」


「そのときはお前にも教えてやる」


船はゆっくり港を離れた。


そして――


男は二度と帰ってこなかった。


噂では。


嵐で沈んだとも。


海賊に襲われたとも。


誰も真実は知らない。


ただ一つ確かなのは。


ロイドはそれ以来、二度とその男に会っていないということだ。


それでもロイドは諦めなかった。


黒石の手がかりを集めた。


冒険者にもなった。


遺跡にも潜った。


モンスターとも戦った。


だが年を取るにつれ、戦いは難しくなっていった。


だからロイドは考えた。


(……集めればいい)


(情報を)


(黒石の情報を)


そうしてロイドは、この都市に店を開いた。


大都市アレン。この世界でも有数の巨大都市だ。


旅人。冒険者。商人。


さまざまな人間が集まる。


情報も、物も、すべてが集まる場所。


ロイドは雑貨屋を始めた。


冒険者向けの店だ。


ランタン。ロープ。保存食。薬草。旅の道具。


そして――


黒石に関する情報を少しずつ。


少しずつ。手がかりを集め続けた。


そして今日も、いつもと同じように。


ロイドはギルドへ依頼を出した。


荷物の運搬。


ただの雑用だ。


特別な理由があるわけではない。

店の荷物が増えただけの、ありふれた依頼だ。


それでも――


ロイドは来る冒険者を静かに観察していた。


その中に。


自分と同じ「指輪を持つ者」がいないか。


それだけを、ずっと探している。


店のカウンターで待つ。


そしてドアの鈴が鳴った。


ちりん。


ロイドは顔を上げた。


入ってきたのは――


一人の男。


そして。


狐耳の少女。


ロイドの視線は、すぐに男の左手に向いた。


その瞬間。


ロイドの目が、わずかに見開かれた。


(……あれは)


(まさか)


男が声をかける。


「すみませーん」


「ギルドの依頼を受けてきました」


ロイドはゆっくり立ち上がった。


四十年以上。


探し続けたもの。


それが――


今、目の前にあるかもしれない。


ロイドは低い声で言った。


「……きたか」



ロイド「待ち望んでいた人物がついにきたのか」

衛兵「獣人の少女をじろじろ見ている変質者がこの店に入ったという情報が入ってきている!!」

ユウ「くそっにげろおおお」


ロイド「いや、人違いかだったか,,,,,,,,,,,,,,,,」

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