新しい能力
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そういえば、この世界に来てもう六日目だ。
ふと、左手の指輪に触れる。
この指輪は世界への適応率が表示される。そして、適応率が上がると何かしらの特技が増えている。
もしかしたら――もう二十%を超えているかもしれない。
私は小さくつぶやいた。
「プロフィール」
すると、いつものように視界の端に文字が浮かび上がった。
【プロフィール】
名前:ユウ
状態:正常
年齢:21
体力:E
筋力:E
敏捷:E
耐久:E
身体能力:低
特技:ブースト・観察
機能:危険感知・黒石感知
世界番号:532(適応済 27%)
世界番号:175(適応中 25%)
「おっ」
思わず声が出た。
「175の適応率が25%になってる」
そして、その下。
特技の欄に新しい文字が増えていた。
観察
「どんな能力何だろう」
私は少し考えたあと、小さくつぶやく。
「……使ってみるか」
まずは身に着けている服に向けて意識してみる。
「観察」
すると、すぐに文字が浮かび上がった。
【観察】
対象:服
重さ:軽
内容:ただの服
危険度:なし
「……」
私は服を見て、また表示を見る。
「そのまんまだな」
リリィが不思議そうにこちらを見た。
「ユウ?どうしたの?」
私は首を振る。
「いや、ちょっと新しい能力試してる」
「特技?」
「観察ってやつ」
リリィが興味津々で近づいてきた。
「それ、なに?」
私は言った。
「対象を見ると、ちょっとした情報がわかるらしい」
そして試しに――
リリィを見る。
「観察」
すると、また文字が浮かび上がる。
【観察】
対象:リリィ
危険度:低
弱点:甘いもの
「……」
私は黙った。
リリィが首をかしげる。
「どうだった?」
私は苦笑した。
「いや……」
「りりィの弱点が出た」
「え?」
私は言った。
「リリィの弱点」
「甘いものだって」
リリィの目が一瞬大きくなる。
そして――
「ち、ちがうもん!」
「弱点じゃないもん!」
顔を赤くして抗議してきた。
「好きなだけだもん!」
私は肩をすくめた。
「同じだろ」
リリィがむっとする。
「ちがう!」
私は小さく笑った。
「まあいい」
それにしても、この能力。
「……思ったより便利かもな」
敵の弱点。
危険度。
そういうものがわかるなら、かなり役立つ。
そのとき。
リリィが聞いた。
「それ、ユウのも見れるの?」
私は少し考える。
「……え、できるのか?」
試しに自分に向けてつぶやいた。
ユウ「俺には弱点なんかないぜ」
リリィ「ユウ!ミレイなんのお胸じっと見てた」
ユウ「み、みてないよ?」




