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強制異世界転移!! ~世界を繋ぐ指輪~  作者: 生家事


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おやすみ

再び一日が長い日になりましたね

この子は。


私が一度飛ばされた、あの世界。


世界532から来た可能性が高い。


私はもう一度、ベッドの上のリリィを見る。


リリィは足をぶらぶらさせながら、部屋の天井を見上げていた。

狐耳がぴくぴくと動いている。


まるで、深刻なことなど何も考えていないような顔だ。


(……五歳、か)


もし本当に532世界から来たのだとしたら。


あの危険な世界で、この子は生活していたことになる。


私は少し迷ったが、聞いてみることにした。


「リリィ」


「なに?」


リリィがこちらを見る。


「リリィの街って、どんなところだった?」


リリィは少し考えた。


「んー……」


そして指を折りながら言う。


「おうちがあって」


「おみせがいっぱいあって」


「あとね!」


少し嬉しそうに続けた。


「おとうさんがハンターギルドではたらいてるの!」


「ギルドか」


私は静かにうなずく。


どうやら、少なくとも文明はこの世界と似ているらしい。


リリィはさらに続けた。


「それでね」


「おかあさんがいってた」


「最近ねー」


私は少し身構えた。


「なんて?」


リリィは思い出すように言った。


「さいきんね」


「ばけものになるひとが、ふえてるんだって」


私は一瞬、言葉を失った。


やはり。あの世界だ。


するとリリィが、ふと思い出したように言った。


「あ!」


私は顔を上げる。


「どうかした?」


リリィは少し首をかしげながら言う。


「ハンターさんがね」


「クロノ町にいくっていってたきがする!」


「クロノ町?」


「うん!」


リリィはうなずいた。


私は思わず眉をひそめる。


(クロノ町……)


聞き覚えのある名前だった。


私は静かに息を吐いた。


やはり。


あの世界の出来事と、無関係ではなさそうだ。


532世界。


人間がある日突然、化け物へと変わる世界。


私はその光景を思い出す。


人の姿が崩れ、

理性を失い、

街の中で暴れる怪物。


あの世界は――


普通の生活が、いつ壊れるかわからない世界だった。


私は静かにリリィを見る。


「怖くなかったの?」


リリィは首をかしげた。


「うーん?」


少し考えてから言った。


「おかあさんが、だいじょうぶっていってた!」


私は少しだけ苦笑する。


親とは、そういうものだろう。


本当は不安でも、

子供には安心させる言葉を言う。


リリィはベッドの上でごろんと横になった。


「ふぁ……」


小さくあくびをする。


「ねむくなってきた……」


狐耳がぺたっと寝る。


私は時計代わりに窓の外を見る。


もう夜も遅い。


「今日はもう寝ようか」


「うん……」


リリィは毛布を引き寄せる。


「ユウ」


「なに?」


「ユウも、どこかからきたの?」


私は少しだけ考えた。


そして答える。


「そうだね」


「俺も遠いところから来たんだよ」


リリィは眠そうな目で私を見た。


「じゃあ」


小さく言う。


「いっしょだね」


そのまま目を閉じた。


数秒後。


すー……

すー……


静かな寝息が聞こえ始める。


私は椅子に座ったまま、しばらくその様子を見ていた。


まさか。


あの世界と、また関わることになるとは思っていなかった。


私は窓の外を見る。


夜の街の灯りが静かに揺れている。


そして、もう一度リリィを見る。


小さな体で、静かに眠っている。


私は小さくつぶやいた。


「……さて」


「この子、どうすればいいんだ,,,」


だがその時だった。


私の指に触れているリリィの指輪が――


かすかに、光った。


リリィ「ユウ、一緒のベットでねないの?」

ユウ「うん、どこで誰がこの状況を見てるかわからないからね」

衛兵(中年)「うむ、その通りだな」

ユウ 「 (; ・`д・´) 」


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