66.ポチ再び
魔法武術大会のあとは、休暇のため一週間休校となっていた、決して俺がグレーンをすっぽんぽんにしたせいではない、決してそんなことはないのだ。
「このバカチンなのね!!!」
オリビア先生のゲンコツラッシュが俺の頭をヒットし続けていた。
「なーに!かっこつけて、途中でサークル降りるバカがどこにいるのね!」
決勝戦、俺は結果が出る前にサークルから降りたので、俺の場外負けとなってしまった。
「お兄ちゃん、最後までやらないとダメ・・・」
「・・・・はずかしい・・・・」
「カイってほんとおバカね・・・・」
呆れる四人。
「すみませんでした・・・・反省してます・・・」
「カイ、これから一か月間、特別メニューで鍛えてあげるのね!!」
「え!大会終わりで疲れているんですよ!」
「あの程度で疲れる分けがないのね!」
「でもマリとルカなんて死にそうになっていたのに」
「マリとルカ、ミーアは別なのね!あなただけなのね!!」
いやいや、俺だけですか・・・そうですか・・・拗ねますよ俺・・・
しかも聖剣ポチも戻ってきてないし・・・・
「カイのポチなら読んだら来るはずなのね」
「まさか!犬じゃないんですから、ポチって犬っぽいけど・・・」
「いいから、呼んでみるのね!」
「おーい、ポチ!おいでー、ポーチポチポチ!」
どこかで、爆発音の様なものが聞こえた、それは生徒寮の方だった。
二コラの部屋の壁を突き破り、聖剣ポチが物凄い勢いで飛んでくる!
「おお!ポチ!お前飛べるのか!」
飛んできた聖剣ポチはカイの左腕にすっぽりと収まった。
「おお!ポチ!会いたかったぞ!!!よーしよーし!」
「その剣はね、カイに服従と忠誠を誓っているのね、だから、どこにいても呼べばやってくるのね」
「そうだったんですね、知らなかった・・・」
「その剣は私の先生が持っていたもんだから、知っているのね」
「先生の先生?」
「なーに言ってるのね、ヒルダ先生よ!あなたおかしくなったのね!?」
「え!ヒルダ先生知ってるんですか!」
「知ってるも何も、私の母親なのね!」
「えええええええー!!!!」
「カイとミーアを魔法学校で育ててくれっていわれたのね」
まさか、ここでヒルダ先生とオリビア先生が繋がるとは・・・人生悪いことが出来ないなぁ・・
しかも、ヒルダ先生が母親って・・・髪の毛の色も違うし、瞳の色も違う・・・
「私を奴隷商人から救ってくれたのがヒルダ先生なのね」
あぁ、ミーアと同じパターンか、それならオリビア先生とミーアは姉妹になるな。
奴隷から魔法学校の先生になるなんて・・・よかったね・・・オリビア先生。涙。
「ところで、俺の特別メニューってのは・・・・」
「その話はモーニングを食べながらゆっくりとするのね」
~ 魔法学校 学生食堂 ~
「ア・ラーナ大迷宮?」
「そうなのね、その大迷宮に一人で行ってもらうのね」
「ひとりで!?」
「カイはの強さは中途半端なのね、あと、バカなのね、だからひとりでいくのね、実践で鍛えればもっと強くなるのね、あと少しは賢くなるのね」
「先生、ア・ラーナ大迷宮って、こないだ国の攻略隊が全滅したって言ってませんでした?」
「あら、マリちゃんはカイのこと心配してるのかしらなのね」
「ち・ちがうわよ!」
顔を真っ赤にするマリ。
「で、そのア・ラーナ大迷宮ってどんなところなの?」
ア・ラーナ大迷宮
むかしむかし、このスタンハイム王国が作られるずっと昔の話、この大陸、ナヴィーク大陸が作られたころ、地上には魔物しかいなかった、魔物たちは天敵がいなく、我が物顔で大陸を闊歩していた。
そんなある日、ある魔物が現れた、その魔物はビーブル。
ビーブルは知能が高く、魔法が使えた。
時を同じくして、エステンの火山が大爆発を起こし、大規模な火山活動から魔物たちが逃げ回り逃れようと、海に出たり、山に入ったりと魔物たちは散り散りとなった、この時大半の魔物が滅んだと言う。
そんな中、ビーブルは魔物を従え、魔法で作った洞窟へと避難していた。
洞窟の入り口は、火山の溶岩により塞がれてしまった。
そこから数千年時を経て、スタンハイム王国が設立され、開拓時にたまたま洞窟の入り口を発見したのだ。
発見から数百年経つが、未だに洞窟の最深部へとは到達・発見はされていなかった。
今でも攻略隊が送られるが、生きて帰ってくるものが少なかった。
なぜ、そこまでこの洞窟、ア・ラーナ大迷宮の攻略を困難にしているのは、洞窟内のレイアウトが時間とともに変わるからであった。
マッピングしていても、帰り道はまったく違うものとなっていた。
攻略困難、被害甚大、先代スタンハイム王は、大迷宮攻略を中止にしたほどだった。
あと、未だにビーブルが生息していると研究チームの研究結果も出ている。
「先生、俺をそんな危ない洞窟に入れて、殺そうとしてるんですか・・・・」
「大丈夫、お前は一か月間迷宮をさ迷い、魔物たちと戦い、強くなるのね、別に最深部まで行く必要はないのね、魔物と戦うのが目的なのね」
「でも、一回入ったら出れないって言ってたじゃないですか」
「大丈夫なのね、一か月たったら、この玉・フェアリーの涙を奥歯で噛むのね、そしたら地上に出れるのね、最近開発された便利グッズなのね」
「あと、なるべく聖剣ポチは使わないことなのね!魔法の練習がメインなのね!ポチは保険なのね」
魔法オンリーとは、これは縛りプレイだな・・・・
「あと、迷宮内には宝石も隠されているそうだから、持ち帰るといいのね」
「ところで現在ではどれぐらいまでの階層があるんですか?」
「30階層まではあると研究されてるのね、まだ誰も行ったことがないのね」
「はぁ~・・・」(ため息)
「それでは、準備するのね!」




