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40.王都ギルド

王都のギルドはさすがに違う、建物の大きさもさることながら、すごく近代的だった。

ミッション募集の掲示板は、どう見ても液晶テレビだった。

俺は受付嬢に聞いた。


「3週間で10万ギド稼ぎたいんだけど、なにかありませんか?」


どこかで見たことがある受付嬢だと思ったら、カタリーナだった。


「カタリーナじゃないですか?」と言うと


「私は、カトリーナです。カタリーナは姉です。」


「双子かよ!」と言うと「いえ、4つ子です。」


同じ顔があと2つもあるらしい。



まぁ、それはいいとして、なにかいい仕事はないですか?困っているのです。

「カイさんはギルドの冒険者登録がまだようなので、登録されますか?」


そうか、ギルドには換金ばっかりで、冒険者登録を忘れていた。


「登録をお願いいたします!」


必要事項を記入し、自己申告で属性魔法、得意とする術を記入していく。


「カイさんは、土と闇属性なのですね・・・珍しい組み合わせですね」


そうなのか。


「あくまで自己申告ですので、ウソは書かないでください」


「いや、ウソは言ってませんよ」


「闇魔法が使えるって、珍しいので・・・」


そうなのか、やはり闇魔法はそれほど珍しいと再認識させられた。


「カイ様は登録直後なので、Eランクとなります、こちらはクエストなどをこなして、ポイントを稼げば、ランクは上がります、そうすれば高収入のクエストも受注できますよ、その分難しいですが」


ランクEで受けられるクエストは、討伐系はほぼなく、薬草の採取などが殆どであった。


あと、上位ランクの人たちと組めば、討伐系も受けらえるようだ、しかし、知り合いに高ランクの冒険者などいない。


今日の宿代もない、しかし受けれるクエストが薬草採取だけ、エステンへと帰れば森でブラッディウルフ討伐で、金貨を稼ぐのは簡単だけど、帰るまでに時間はかかるし、道中の旅費もない、仕方ない、薬草採取を行うこととした。


宿代を稼がないといけないから、出来るだけ高収入のクエストをリクエストしようとした。

すると、困り果てた俺を見て、マリとルカが声をかけてきた。


「私たちと一緒に討伐系のクエスト受ける?私たち冒険者ランクCだから、ゴブリンからオークぐらいまでならクエスト受けれるよ」


「・・・・一応私もランクC」


二人が掲げたギルドカードが輝いて見えた。


「そいつはありがたい!けど、大丈夫なのか、お嬢様がそんなことして」


「いいの、どうせ学校に入れば、ギルドでのクエストをクリアしないといけない授業もあるし、私たちは幼いころから登録してたから、慣れているわよ」


「それじゃぁ、甘えようかな・・・」


俺は4つ子のカタリーナにパーティ系のクエストをリクエストした。


「この王都の西にある、魔物の森があるのですが、最近オークの目撃情報がありまして、そちらだと、討伐で5万ギド、魔石と素材だけも最低4万ギドにはなります。」


「ただ、お一人では大変危険な魔物ですが、マリ様とルカ様が同行されるなら、ランクCの魔物ぐらいだったら大丈夫だと思います」


「そのミッション受けます」


「ただ、なにかあっても当ギルドは責任持てませんからね」と念押しをされてしまった。






魔物の森とは、王都の城壁から少し離れたところにある森。

昔は、魔物もいない普通の森だったが、ある日、ダンジョンが産まれ、そこから魔物があふれるようになり、森にもすみ着いたようだ。

定期的に討伐しないと、オーククラスの魔物が溜まるらしい。


森の入り口に到着した3人、森のどの辺で目撃されたのか、あらかじめ地図で確認していた、目撃情報があった場所まで少しの距離があったが、途中途中で薬草の採取も行った。


薬草って意外と生えてないものだ、俺が選ぶ奴はすべて雑草だと、マリに怒られた、それを見て微笑むルカ。


目的の近くまで来た、魔物の気配がする、近くだ。

森の木の枝がバキバキと音を立てて落ちていく、とんでもないデカさのゴブリンだった。


「でか!!アンドレよりもデカいよ!」(普通じゃわからないよな)


あまりのデカさに驚き、身動きが出来ない、マリとルカ。


「初めて見るわよ、こいつはゴブリンキングよ!」


マリとルカの顔色が変わり、汗が流れる、その緊張感が俺に伝わってきた。

エステンの近くで一度だけゴブリンを目撃したが、小さな子供ぐらいのサイズだった、今目の前にいるのは、身長だけでも3m以上はあるだろう、やけに迫力がある。


ゴブリンキングの手にはこん棒のようなモノが握られていた。

あれで殴られたら一発だな。


デカいゴブリンが吠える。


森の木々が振動する程だった。


太いこん棒を振りかぶり、地面に叩き着ける、威嚇されている。


再び振りかぶり、木を殴る。


太い木は少ししなり、もとに戻ったが、デカいゴブリンは手が痛そうにしていた。


「自爆してやんの!」


俺を見て注意するマリ。

「ゴブリンキングはランクBの魔物よ、この大きさになるとランクAぐらいはあるわ、出来るなら撤退したいけど、逃げさせてくれるかしら・・・・」


俺は聖剣ポチを握り、切りかかろうとしたが、辞めた。

やはりここは魔法で討伐した、そんな気持ちが溢れてきた。


「カイ!どうする?撤退する?」


マリのビビり方からすると、想定ランクBの魔物は強敵のようだ。


「俺が魔法でなんとかしてみる!」


「本当に!?逃げるなら今しかないわよ!」


「大丈夫、ブラッディーウルフに比べれば、弱そうだし・・・」


「え?なんて?」


俺は両手を広げ、プチメテオの準備を行う。

頭上にバスケットボールぐらいの石の塊が完成した。

俺は躊躇なく、ゴブリンに向かい隕石を落とした。


小さな石のかたまりは、プチメテオとして、デカいゴブリンの胸に風穴を開ける威力だった。

胸の穴から紫色の血が噴き出し、前のめりで倒れ動かなくなった。


「これならどうだ?」落ちていた木の枝でデカいゴブリンをツンツンする。

ピクリとしない。


「カイの魔力ってとても強力ね!まさか一撃で倒せるとは・・・出鱈目ね・・・」

唖然とするマリとルカ。


「私たちのふがたちの方がランクが上なのに、自信が無くなっちゃうわ」


「・・・ほんと、カイの魔法は凄い・・・・」



そうだ、魔石の回収だ、思い出した。

前にムカデの化け物を討伐したのに、討伐部位を持って帰らなかったから、報酬がなかったことを思い出していた。


ナイフを取り出し、デカいゴブリンをうつ伏せから、仰向けにしようとするが、重すぎてピクリともしなかった、そこでカイは、面倒になり首から切断したのだった。


「討伐部位ってどこか分かる?素材ってなんだ?皮なのか?」


そんな器用に皮が剥げることも出来ないので、カイはゴブリンの四肢をぶった切り

便利袋にすべて収納した。


周りが暗くなりかけていたので、仕方なく帰ることとした。


帰り道、これがオークならラッキーなんだけどなぁなんて考えていた。


しかし、便利袋に薬草を入れてて、そのあとに四肢を切ってバラバラにしたゴブリンを入れてるけど、血だらけになるんじゃね?大丈夫?まぁ深くは考えるな。




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