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俺は世界をハックする!  作者: 黄金餅
Hello, World.
9/12

⒐我身に眠りし災禍の力よ、今こそ封印されし力を解き放ち迸る光の奔流となりて我が(以下略)

だんだんとシェルのキャラが掴めなくなってきている……


会話文を書いていたらやめどころを見失ってしまった、ご了承くださいませ。

会話文については、キツい言葉に聞こえるところは単なるノリで、本気で怒っていたり喧嘩してたりするわけではないです

(【解析(アナライズ)】)


視界の端に、昨日解析した時のように解析結果を示すウィンドウが現れる。もちろん、それは親には見えていないらしい。しかし、重要なのはそこではなく。


(血管、みたいなのが身体中を巡ってる……?)


それは、紫色の光の束。それは、力の光の束。


『紫色の光の筋が見えますでしょうか。これが、「魔力」です』


(これが、魔力……)


よく見ると、光の筋がただそこに「存在して」いるだけではなく、身体中を「巡って」いた。


『魔力は、身体中を循環するものです。また、この世界に「魔力」という新しい定義が追加されたときに、併せていくつかの仕組みが追加・修正されました。魔力は魂から生み出されると言う仕組みも、これに当てはまります』


(へぇ、神様も結構臨機応変に対応しつつ、さらにいいところを取り込んでいってるんだな)


『世界をより良くするのが神、世界の「管理者」たるものの使命ですからね』


(ふーん………)


『マスター、じっくりと考え込まれるのはいいですが、本来の目的は忘れないようにお願いいたします』


(あ、ほんとだ。完全に忘れてた)


危ない危ない、これじゃあなんのためにパンチしたのか分からない。いや親が喜んでるって言う事実だけでもいいことなのかもしれないけどさ。


そう思いつつも、親の魔力の流れを注視する。確かに、母さんの魔力の流れも、必ず一点に集まっている。その場所は「眼」である。


『魂というものは、元来、己の天職かギフトにまつわる部位にあるものです。おそらく、母君は「眼」に関するギフトか天職を持っているのでしょうね』


(天職?って何?)


『そのままの意味です。対象が、何をすることが最も力を発揮できるのか。その答えが「天職」です。大抵の場合、天職はギフトと同じになります。しかし、世の中にはそうでないものもいる。そういうこともありますので、私は「ギフト」と「天職」を分けて呼びます』


(へぇ、結構複雑なんだなぁ)


シェルの話に関心しつつ、自分の天職、それとギフトに関わるのはどの部位だろうかと考える。魔力なんだから、魔導士のギフトから考えてみるが、魔導士に関わる部位ってなんだ?という疑問にぶち当たる。というか、俺の持つ〈魔導士〉というギフトは〈ハッカー〉の隠れ蓑である、とあの女神も言っていたので、ハッカーから考える。ハッカー、ハッカー。もう、親の魔力の流れを見るどころではない。ハッカー、キーボードをタイプするから指、などというアホらしい考えは起きない。ハッカーのメインウェポン。それはやっぱり、


(考える頭、だよな)


『正解です』


頭に、脳みそに、意識を集中させていく。俺の魂。俺の天職が、ギフトが、最も必要とする場所。


ドクン、と。


脈打つ何かに気づく。そして、一度それに気づくと。


ドクン ドクン ドクン ドクン


今まで、なぜ気付けなかったのかが不思議なくらいに、力の奔流を感じる。


(シェル、これが、魔力なんだよな……)


『肯定します。マスターの魔力が、より強く、透き通りました。魔力は、使用者に認知されると、その純度を、強さを、輝きを、一段階強くします。そして、その魔力は、洗練すればするほど、より、透き通ったものになるのです』


(そうなのか……すっごい脈撃ってるのを感じる。これが、魔力か……でもなぁ、これどうやって扱うんだ?)


『今感じた力を指先に集めるイメージ……うーん、難しいでしょうか』


俺が魔力の扱い方について考えていると、急にスンッとなった俺のことを心配したのか母親が俺の顔を覗き込んでくる。


「大丈夫かな?一応治癒魔術使っとこうか?」


「いや、アンネ、それは流石に心配しすぎでは……」


「いいえ、しすぎなんてものはないわ。とにかくやるだけよ。【安穏(メロウ)】」


「あう?」


そう口からこぼれ出てしまうほどには、急に魔法を使われた俺であるが、今の悩み的には一番ありがたいことをしてくれたかもしれない。母親に感謝。


『ちょうどいいですね、洗練された治癒魔法なら相手の魔力にも干渉して癒してくれますから』


(どゆこと?)


疑問を抱いたが、すぐにそれは打ち消される。【解析】の効果は未だ続いており、母親の魔力の動きがバッチリ見える。俺の目には、紫色の光が集まる場所……すなわち目から、一際大きな輝く光が見えた。そして、その光は俺に触れている手の先まで巡ってきて、次の瞬間、1番の輝きを見せて、光の奔流が俺の体の中へと送り出された。


(うわっ!?)


「あう!?」


心の中でも、体の外でも、驚きの声をあげる。そのくらい、自分の中に流れる、脈打つ力、魔力が澄み渡ったからだ。母の魔力によって、自分の中に流れる魔力のむら(・・)が統一され、不純物が薄められ、そして何より、魔力の流れが早く、綺麗になった。


『感じましたでしょうか?今の魔力の流れを。このような循環を常に保つことができれば、おのずと魔力の使い方もわかるようになっるでしょう』


(なーるほど、めちゃくちゃ難しそうだけど、さっきよりかはできそうだ)


『それはよかったです。あとは頑張るのみですね』


(よっしゃ、気合い入れてくかーっ!!)


「あうー!」


「あら、急に元気になったわね」


「【安穏(メロウ)】は穏やかにさせる魔法じゃなかったのかい?」


「そのはずだけれど……」


「(もう何も思わない……)」(※メイド)


またコントみたいな会話を繰り広げる親たちを時と目で見ていると、バチッとメイドと目が合う。なんだろう、すっごくシンパシーを感じるぞ。苦労してるんだな、メイドも。がんばれフルムアさん。

心の中でエールを送っていると、フルムアさんからも笑顔が返ってくる。美人だからすっごい眩しい。ちなみにフルムアの容姿について説明すると、髪はラベンダーっぽい感じの色で、目は少しピンクがかったグレー。髪はサラサラ、目は透明感がありより美人に見せている。


(うーん、なんだろう。親といいメイドといい、この世界は美形が多いのだろうか。だとすると、もし俺の顔がブスだった場合表向きには辺境伯家の次男として敬われるが、裏では「あの辺境伯家の次男って醜いわよね」と噂され人望も無くなってしまうのでは……?)


『マスター、それはあまりにも被害妄想が過ぎるかと。あとマスターは普通に美形ですよ?』


(そりゃ赤ちゃんの時は大体可愛いよ!成長したら可愛くなくなるかもだろ!?)


『はぁ〜』


(なんだよ)


『いえ、どうしようもないマスターだな、と』


(いや俺一応君のマスターだからね?いやそっちがマスターって読んでだけかもしれないけどさ。もうちょっと、なんというかあれを……)


『善処します』


(遵守だよ、善処って大抵の場合大して変わってねぇんだよ(自社調べ))


『それではあまり信憑性がないですね……もっと客観的な調査結果を根拠にしてもらわないと』


(ああん!?喧嘩売ってんのかワレェ)


『一個500円で販売中でーす』


(全部くださーい)


『あーすみませんお客様〜、実はもう売り切れてしまっていて……明日にならないと商品が届かないんですぅ〜、申し訳ございませ〜ん』


(くっそ腹立つ言い方だな)


『そうなるようにしておりますので』


(すっげぇ無駄なリソースの裂き方だな)


『マスターのためにやっているんです、感謝の一つくらいあってもいいでしょうに』


(いやまあ確かにそれは一理あるかも。めちゃくちゃお世話んなってるからな)


『ようやく認めましたか』


(渋々だよ、し・ぶ・し・ぶ!)


『素直に慣れないなんて……可哀想なマスター』


(お前ほんとにマスターを敬う気持ちとかない訳?なんか心配)


『さあ?マスターが敬うに値する人物であれば普通に敬っていますが?』


(ほーん、それって遠回しに俺のこと敬うに値しないって言ってるよな?どうなんだ?)


『すみません、よくわかりません』


(おい)


そんな会話をしている間にも、俺のお世話は続けられており、いつの間にか親とメイドは部屋を退散して行った。というか、毎朝毎朝父母2人してこの部屋に来てるなんて暇人過ぎないか?いやでも、もしかしたら業務をすっぽかしてきてる可能性も……どっちにしてもあんま良くないな。いや暇なのはいいのか……?くだらないことに俺が悩んでいると、シェルが話しかけてくる。


『それでですね。魔力のことについては、魔力の循環の練習を毎日続けてください。次に、魂、つまりギフトのレベルアップについてです』


(おー。んで、俺は具体的に何すればいいわけ?)


『簡単です。とにかく、部屋の中にあるものを鑑定しまくってください。おそらくマスターの魔力量では1日に4回程度が限界かと思われますので、目標は1日3回です』


(ん?なんで限界ギリギリまでやらないんだ?)


『魔力を使い切ってしまったら魔力の循環の練習ができないでしょう?』


(あ、ほんとだ。ん?でも待てよ?魔力ってさ、使い切ったら総量が増えるとかってあるの?)


『はい。基本的に、魔力は限界まで使用して魔力切れになることでその総量が増幅します』


(じゃあさ、スキルで魔力使い切ったら総量増えるんじゃないの?)


『いえ、増えませんね。説明します』


(よろしく)


『まず大前提として、スキルと魔法では使われる魔力が異なります。スキルに使われるのが「体内の魔力」、魔法に使われるのが「体外の魔力と、微量の体内の魔力」です』


(なら余計にスキルで魔力使い切った方が良くない?)


『いえ。「魔力量」とは一般に、「体外の魔力をどれだけ受け入れ、放出できるか」を指します。この世界では、「体内の魔力の総量」と勘違いされていますが』


(すっげぇ爆弾情報じゃん)


『今までの情報も大概がそうですよ。説明を続けます。魔法を使用する際には、体外の魔力の中に、芯のように自身の魔力を練り込みます。そうすることで、より魔力の操作が楽になるのです』


(ふーん)


『では、魔力切れとはなんなのでしょうか。答えは「魔力を吸収・保留・放出する機関のオーバーヒート」です』


(つまり?)


『つまり、オーバーヒートした機関を再修復する過程で、より高い負荷に耐えることができるように改善されることで、魔力量、つまり「受け入れ、放出できる魔力の総量」が増える訳です』


(なるほど、今回は分かりやすかったな)(※と信じてますby作者)


『それは何よりです』

フィリスが「世界の管理者」とか、「正解です」みたいな感じにシェルが話してるのに違和感を持たないのは全部思考誘導ですね。


少し強引な会話でも女神のせいにすれば大体なんとかなる。女神って便利


あとフルムアの苦労が絶えない、いつか労ってあげたいよね

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