3、登る日と
.....。
海外の絵画とか日本の絵画を描いていた。
とにかく絵を描いていたというのはその通りだが。
俺は有名な過去の人達の絵を模写するのが好きだったりした。
それからいつしかオリジナルの絵を描こうと思ったりして.....俺は描いたらその絵が入賞して色々な賞を受賞したのもある。
俺は中学3年生まで美術部に入部していた。
それは滅茶苦茶な才能だったと思える。
今思えば、だが。
だけど俺は絵を描くのを辞めた。
いつ辞めたかは覚えてない。
きっかけも覚えてない。
ただ絵を描くのが億劫になったから筆を取らなくなったのである。
ある日にバーンアウトしたみたいに。
パレットも絵の具もキャンバスも。
みんな見るのが嫌になった。
だから辞めてしまったのであるが。
だがそれを兎は何故か必死に説得してきた。
お願い。辞めないで、と。
俺はよく分からなかったけど、辞めたい、と言ってゴリ押しで辞めた。
最後は兎は、そう、と納得していたが。
そして1年生の時に.....きっかけがあって桃と付き合い始めたのだが.....残念な事になってしまったのだが。
その中で兎は滅茶苦茶に桃を恨んでいた。
恨む理由は分からんでも無いが。
だけどそんなに殺す様な感じで恨むのは、何故だろう、と思ってしまう部分がある。
俺はその事を思いながら帰って来た。
因みに俺だが.....一人っ子である。
その為に自宅に帰ると何時も一人だ。
親父とお袋達は此処には居ない。
何処かで金だけ俺に振り込んで生活している。
昔は慣れてなかったが今はもう慣れた。
これが、当たり前、と思っているから、だ。
「.....」
そんな事を思いながら俺はご飯を作り始める。
生鮮食品からなどからは俺はご飯は作れない為。
丁度、コンビニのお弁当を買ってきて食べる様な日常を過ごしている。
親に見捨てられている有様だ。
桃に食事などを支えてもらっていたが。
今はその気分ではない。
そう考えているとインターフォンが鳴る。
それから.....何故か兎が。
「お前どうした?」
『食事作ったから』
「.....は?.....え?お前.....」
『.....食べて』
恥じらった感じで言う兎。
俺は慌てて玄関に駆け出す。
それからドアを開ける。
そこには兎がお弁当を持って立っていた。
俺は、!、と思いながら兎を見る。
「お前.....たまにしか料理作らないのにか」
「.....頑張る。.....これから先.....お料理作るの」
「何で.....」
「それは俊樹が心配だからだよ。分かるでしょ?」
「いやそれは.....お前。お前の顔から分かるけど。.....有難いけどな」
俺はそう答えながら兎にお礼を告げる。
すると兎は、ねえ。家の中に入って良い?、と聞いてくる。
入っても良いが?今日はその日だっけ?、と言う。
因みに、その日、というのは。
兎は毎週の3日だが俺の家を片付けに来るのだ。
何というか兎曰く。
部屋が片していても、埃が溜まるから汚い、とそう言う。
「今日も掃除だよ」
「.....でもお前。昨日来たじゃねーか」
「良いの。片付けしたいの」
「わ、分かった」
何か脅す様な目付きをされる。
その姿を見ながら俺は苦笑いを浮かべる。
そして俺は手を挙げてから降参のポーズをする。
それから兎が入って来る。
そうしてから腕を回して家事をし始める。
「俊樹。そっち。ゴミ袋持って行って」
「.....あ。はい」
「生ゴミは水を絞ってから.....」
「あ、はい.....」
そんな感じで俺はテキパキと指示を受けながら兎を手伝う。
俺はその兎に、ふむ、と思い言ってみる。
お前ってほんとに良い妻になるんじゃないか、と。
すると兎はガシャーンとシンクに三角コーナーを落とした。
ビックリしたじゃないか。
「い、いきなり、な、何を言うの!」
「そ、そうだな。.....いきなりすぎたな。すまない」
「も、もう。いきなりだからめちゃビックリした」
「す、すまん」
ビックリしたのはコイツがいきなり三角コーナーを落として俺もなんだが。
何でコイツはこんなに動揺しているのだ?
俺は考えながら兎を見る。
兎は耳まで真っ赤になっていて作業が捗らなくなった。
俺はますます、???、を浮かべる。
「オイ。兎。大丈夫か」
「な、何が!!!!?」
「い、いや。お前が大丈夫かって話だが」
「私なら大丈夫だけど!?」
「そ、そうか?」
俺は兎の横に歩いて行く。
すると動揺していた兎は手でワタワタして慌ててから俺から離れて行った。
さ、さー!片付けのチェックをしようかな!、と。
俺はその姿を見ながら、お、おう?、とだけ返事をした。
何かやけに動揺している様な?
.....。




