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第50話 旅をする理由

久々の投稿です、大分お待たせしてすいません。

それではどうぞ!!

気絶したリュートグランのメンバーはやっとで目を覚ます。

ただ、全員動揺はまだ隠せず、ぎこちない様子がうかがえる。

まだ普通に話せる状況じゃないな…これは…。


お互いに沈黙が続くなか…

その沈黙を破ったのはリュートグランのリーダー、グランさんの一言だった。


「あの、皆さんは何が目的で旅を?」


グランさんは僕達が何故、旅をするかを聞いてきた。


「ん…まぁ…。 その…何も目的が無いからですね。」


「え、目的が無いのに旅を?」


「まあ、正確に言えば今後の将来の為に経験を積む事ですかね。 だから、これと言った目的は特に無いんです。」


僕は咄嗟に思いついた理由で誤魔化す事にした。

すると、グランさんは表情が柔らかくなり、先程までの緊張と警戒の体勢を解いてくれた。

そんなグランさんを見てからか、他のメンバーも徐々に警戒を解いてくれる。


「何か、不思議な感じですね。」


「良く言われます。」


再び打ち解けた僕達は、それぞれで話をしていく。

そんな中で、僕はグランさんに町や村の情報を聞くことにした。


「そう言えば、ここの近くにある町とか村ってありますかね?」


「それなら、[マーラ・ドシタル]という町に私達は向かう予定だったんです。」


ここで有力な情報が、[マーラ・ドシタル]という町にグランさん達は向かうとの事。


「それなら、僕達も同行して良いでしょうか?」


僕はグランさん達と一緒に同行して良いか聞いた。


「別に構いませんよ。」


「ありがとうございます!」


グランさんは同行する事に許可してくれた。

うちのメンバーもリュートグランのメンバーも構わない様子だった。


「それなら、明日の出発の為に、今日は早めに寝ましょうか。 後、寝る時は僕達も近くにいますからご安心ください。」


「ありがとうございます。 出会ったばかりの私達にこんなにしてくれるなんて。」


「いえいえ、困った時はお互い様、助け合いですよ。」


明日の準備の為に早めに寝る事にした僕達。

グランさん達もどうやらテントはある模様で、僕達の近くに張った。


それぞれのテントで寝た僕達。

翌朝目が覚め、準備を整えた後目指す町、[マーラ・ドシタル]へ歩きだす。


もちろん、グランさん達も僕達についてくる。


「しかしアルベールさん、[マーラ・ドシタル]についたらどうするんですか?」


ここで、グランさんから[マーラ・ドシタル]に着いたらどうするのかと聞いてくる。


「そうですね、取り敢えず宿を見つけて、町で日雇いのバイトをしようかと思ってます。」


「という事は何日か過ごすんですか?」


「まあ、1週間程の期間で考えてます。」


新しい町でも僕のやる事は変わらない。


「羨ましいな、私達もそれが出来たら良いな…と思うんですが…。」


グランさん、僕達の生活に羨ましさを持ったと思ったら急にしんみりとした表情に。

するとグランさんは、冒険者をする理由を語り始めた。


「実は私、両親がいなくて…姉と二人で暮らしてる身なんです。 それで姉を少しでも楽にさせようと思って冒険者になって、お金を稼いでるんです。」


「それでお姉さんは今?」


「地元の村で生活してます。 昔は働いてたのですが、モンスターの影響で怪我をしてしまい今は働けない状況で…。」


「それを他のメンバーさんは知ってるんですか?」


「えぇ、メンバーは皆その地元の幼馴染みみたいなものですから。 皆、事情を分かって私と一緒に。」


「それでか…。」


どうやらこのリュートグランは、グランさんのお姉さんの為に結成されたパーティーなのだろう。

しかも、その地元の村での幼馴染み同士で結成されたのは意外だった。

ただ、幼馴染みだからと言ってもお姉さんの為に危険を犯すというのは…お姉さんは余程慕われてる存在なのか…?


「まあ、リーダーのお姉さんは元々お医者さんだからね。」


アリーさんの一言で謎が解けた。

どうやらグランさんのお姉さんは元々医者でしかもアリーさんは続けざまに


「各地で色んな人を治してきたからね。 そりゃ、あたし達の村ではヒーローみたいな扱いだよ。」


何と各地を渡り歩いて治療してきたという事らしく、地元の村では誇らしい存在となってたみたいだ。

そりゃ慕われるのも分かるわ。


「まあ、たまに移動魔法を使って地元の村に帰ったりもしてますが…。」


何とグランさん、移動魔法も取得してるとの事。

補助魔法は最低でもレベル3以上な事が分かる。

移動魔法の"マイグレット・ポート"はレベル3で使えるが…。


「魔力が足りないのか、途中までしか行けなかったりします。」


どうやら魔力の関係で行けなかったりする。

それもその筈、移動魔法関係は魔力を大量に消費する上に、しかも距離やレベルに応じて消費する魔力が変わるのだから。

その分、持ってる魔力全てを使いきっても、今の段階でその分しか移動できないという事態も発生する。


「そこからは歩いて村に辿り着くんだけどね。」


「その時に稼いだお金も全てお姉さんに渡すんでね、この前なんて15万ロドも渡したんですよ。」


「おい、メリュス!」


「でもまあ、良い弟さんじゃん。 ボクも兄弟に会いたいなぁ…。」


「あれ? ラウちゃん、兄弟いるの?」


「いますよ~。 お兄ちゃんと弟が1人ずつ。」


「良いな~私も兄弟欲しいですね、一人っ子なので。 今はどうしてるか分からないですけど。」


もはや話の方向線は兄弟の方に行ってしまった。

だが、確実に話は楽しくなってるのも確かだ。


僕も…兄弟達が心配だな…。

どうしてるかな…?


"マイグレット・ポート"

移動魔法の一種で、魔力を使って一瞬のうちに目的地に移動できる魔法。

ただし、使用者の魔力量や、消費する量に応じて距離が変わる。

その為、必要な量に満たない場合は目的地の途中までしか移動が出来ない。


現代で言うとタクシーの料金みたいなもの。

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