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第32話 マーシュア、ラウネを調査する

魔力について


魔力は、人それぞれ量が決まっているが、上限は鍛練や経験等で増やす事が可能。

ただし、増える量は個人差がある。

ラウネさんの調査を命じられた私。

隠密のスキルが有るとは言え、レベルはまだ3程度。

それに相手が隠密のスキルを持っていたらそれまで…。


街の広場から時たまにチラリチラリと見て、彼女の動向を調べてる。


しかし…調査開始の朝8時から、もうお昼時の今…未だに家から出る気配が無い。

やはり、ベルさんにやられた傷がそうとう重かったのかな…?


「んー…全然動きがない…。 まさか、気づかれた?」


動きが無い事に焦りを見せる私…。

何としてでも手柄は立てたい…

私は[ガラバル]に所属してた時、メンバーから手柄を立てさせる様な仕事は与えてくれなかった…。

結果的に私の[隠密]のスキルは何も役に立たずじまい…。

だけど…今は違う、私に期待して…指名を与えてくれた仲間がいる!

その仲間の為に…私は…!!


とは言ったものの…状況は何の変わりも無い…。


グゥ~…


それどころか、私のお腹の虫が鳴いてしまった。

空腹が気になり、集中力が散漫する…。

私はやむを得ず、あらかじめ買っておいた数個のホットドッグを食べる事にした。


「あ~ん…モグモグ…。 美味しっ。」


ホットドッグを食べて空腹を満たしてく。

買っておいた最後のホットドッグを食べようとした時だった。


「あーん…んっ!?」


私は、彼女の住んでいるだろう家のドアが開いたのを見た。

そこから、背の高い女性が出てくる…遠目でも、女性にしては背が高いのは良く分かる…。

それに、髪もタイラーさんに渡された写真に写ってた女性の髪の色と同じ色…!!


間違いないあの人が…[ラウネ]さんだ!!

私は、ホットドッグを食べるのを止めて…彼女の尾行を始める。


スタスタ…


ワクワクしながら彼女の跡をつける私、沸き上がる興奮を抑えなきゃと思うも…初めて行う尾行が上手く行くのか…少し心配だ…。

双眼鏡を使って、歩いてく彼女を少しずつ確認していく。


そんな彼女が最初に向かったのは…。


「……薬屋?」


彼女が最初に入ったのは[薬屋]。

流石に中に入るにも行かない為、私は離れた場所で待つ事に。

ただ…薬屋に入ったとなれば…もし、暗殺者ならば薬屋で"毒"を買い込む可能性もある…。

そうなれば…暗殺者である事を証明してしまう…。


「(…正直、分からないな…暗殺者なら直ぐベルさんに報告しないと…!!)」


しばらくしたら…ラウネさんは薬屋から出てきた。

しかも…何か袋の中に大量の薬を買い込んでるみたいだ…薄い緑色の液体らしき物が入った透明なビンが袋からはみ出ている。


私は、髪の色や耳でバレないように、頭を頭巾で隠し薬屋に侵入する事にした。


カランカラン…


「いらっしゃい。」


「あの、傷薬を1つ。」


「あいよ。」


怪しまれない様に、さりげなく傷薬を買う私。

店主が薬を探してる間に、私は店の中をあちこち拝見すると…ある棚の置き場に注目した。

その置き場には、薬のビンがあまり置かれておらず、しかもラウネさんが買ったであろう薄い緑色の液体が入った透明なビンが数個しか置いてなかったのだから。

おそらく、ラウネさんが買ったのはこの薬だろう。


私は店主にこの薬が何なのかを聞く。


「すいません。」


「ん? 何だい?」


「この薬のビンって中身は何ですか?」


「あぁ、それは[聖水]だ。 魔物避けに使われる物でね。」


その正体は、魔物避けに使われる[聖水]だった。

という事は…彼女はこれを大量に買ったという事なのか…?


「はいよ傷薬、500ロド。」


「あ、ありがとうございます。」


500ロドを支払い傷薬を受け取った後は、何事も無いかの様に店を出た。


店を出た私は、再びラウネさんの跡を追おうとするが、見失ってしまう…。


「しまった…何で買い物なんてしたんだ…。」


不覚を取ったと思いきや…。


「あれ…? いた…。」


何と遠くに彼女を発見した。

彼女を発見すると、私はほっと一息をつく…見失わずに済んで良かった…。

ただ、再び姿を見せた彼女はあの袋を持っていなかった。


「(聖水はどこにやったんだ…自宅に置いてきたのかな?)」


行方は気になるが、今は彼女の動向だ。


私はしばらく跡をつけていくと、今度は馬車売場の方へ向かう。


「(えっ、馬車…? 何で馬車が必要に…?)」


また双眼鏡で確認すると、売場の関係者と見られる男の人と彼女が何かを話してるようだが…流石に話の内容までは分からない…何を話してるんだろう…?


話が済んだのか、ラウネさんは男の人と別れる事に。

方角的に私の方へと向かってるから、まずいと思い…咄嗟の判断で別の道に行き彼女が通りすぎるのを待った。


カッ…カッ…カッ…


「(行った…かな…?)」


どうやらラウネさんは通りすぎて行った様だ…。

それを確認した後、私は再びラウネさんの尾行を始める事に。


ただ…その後、夜まで調査をしたが…何も進展は無く…彼女は自分の家にそのまま帰ってしまう…。


街も人通りが少なくなり…静けさが恐怖を掻き立てていく…。

ただ、まだ諦めきれない私は…ずっと彼女の家を観察していたが、家に入ったのを最後に彼女は家から出る事は無く…私も諦めて、家に戻る事にした。


時間は日にちが変わる寸前の時刻だった。

家に帰ると、既に皆寝静まったのか…家の中は真っ暗…。

寝る準備などを済ませた後は…自室に戻って私も寝る事にした…。


魔力の回復方法


自然回復か、特製の魔力ポーションを飲めば回復は可能。

魔力ポーションは格別に苦い上に、生成方法はかなり難易度が高い。

売っていても、傷薬や体力を回復するポーションの値段の倍以上はする。

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