第11話 さらば、ミラアリド 再び旅へ
今回から少しずつ1話辺りの内容が長くなります。
彼女が仲間に加わってから更に3日程経った今日。
「じゃあ、そろそろ出発と行こうか。」
「あぁ、そうだな。」
僕達は、そろそろミラアリドの街を出る事にする。
新たな仲間と共に二人の旅が三人となって…。
「しかし…二人とも、ここに1週間もいたのですか…。」
「まあ、次の街までどのくらいの距離かどうか分からないのに直ぐに出るのも大変かなと思いまして。」
「そうそう、こいつこう見えても、充実した旅を送りたいからって街に1週間くらい滞在する奴なんですよ。」
ミュラが余計な事を彼女に言うが、まあ実際事実だし何も言えない。
途中で薬とかが無くなったら嫌だし、魔力も無くなったらそれこそ大変だから、それだけは避けたいものだ。
「まあ、その間に働いて資金を稼いだり、薬草を取って薬を沢山作ったりはしてますね。」
「そうそう、途中で良い武器とか売ってたら買いたいですしね。」
「へー…そうなんですか…。でも、妙ですね…。」
とここで彼女からこんな事を聞かれる。
「お二人とも実力中々なのに…何故、冒険者として登録されてないのか不思議なんです。」
「あー…それね…。」
僕達が何故、冒険者として登録されてないのかという事。
普通なら簡単に答えれる質問ではあるだろうが、僕達にとって…むしろ、僕にとっては中々際どい質問だ…。
「何かさ、僕らプレッシャーに弱くて…。」
「プレッシャーですか?」
「はい、やっぱり冒険者として登録されたりすると、自分で言うのもなんですけども僕ら実力が備わってる人達って変な期待が掛けられる訳ですから…何か嫌なんですよね。」
「確かに…。」
ミュラ、ナイス!!
ミュラが何とか都合の良い嘘で彼女をうまく誤魔化してくれた様だ!
これはラッキー!
まあ、ミュラの言ったこの理由も強ち間違っては無いものの、本当の理由は別に有るからね。
ただそれを話したら…大変な事になる…。
「まあ、私も似たような立場でしたし、気持ちはわかります。」
「それじゃあ、行きましょうか。」
そして僕達はミラアリドの街を出る事に。
ミラアリドを出た後、リオンさんはこんな事を口にした。
「何か、普通に働いたの久しぶりでしたから、こんなにも楽しいモノだというのが…。」
実は彼女が仲間となって3日間程、彼女にも色んな所で労働をしてロドを稼いでもらった。
結果として、彼女にとっても良い体験となった模様。
王室の暮らしが抜けなかったのも有るのかな…?
この1週間で稼いだロドは12万程、そのうちの6万程をこの1週間で使った訳だから…ミラアリドに来るまで持ってたロド、僕らの7000とリオンさんの23000の計3万を合わせると、残ってるのは大体9万ぐらいかな?
しかしながらこれでも、少し不安な事もある。
次の町までどの位かかるのか分からないのに買い足した食料も1週間程持つかどうか。
それまでには次の町に着きたいものだ。
ザッ…ザッ…
歩き続けてると、辺りは既に真っ暗になってしまう。
「ありゃ…いつの間にか…もう真っ暗だ…。」
「次の町は一体どこにあるのやら…歩き続けるのも怖いし…今日はここで野宿にしますか…。」
「そうしましょう。」
僕達は、やむを得ずここで野宿をする事にした。
一応、ミラアリドを出る前に購入しておいた二つのテントを張り、今日はここで寝泊まりをする事に。
テントも出来るだけ川などの水辺から近い所に張っておいた。
「じゃあ、僕は食材を洗ってきますねー。」
「それなら僕は薪を拾ってくるよ。」
「私は、火を起こしますね。」
僕は食材洗い、ミュラは薪拾い、リオンさんは火起こしをする事に。
僕達は自分達のやるべき事を済ませたら、三人で協力して料理を作った。
パチ…パチ…
モグモグ…
「んんー! いやー、ここで食べるご飯も悪くないね!」
「やっぱさ、いつもと違うね。 一人増えるだけでも美味しさが違う。」
三人で作った料理を口を運ぶと、普段食べるよりも何故か美味しく感じた。
それもそうだろうな、何しろ仲間が一人増えただけでも味が違う。
「リオンさん、味は…?」
「…美味しいです。何か…二人で一緒に食べてたご飯を思い出します…。」
と、それを言った後…彼女の目には涙が…。
それを見て僕達は感じた…その時のかつての仲間との絆の深さ、大きさを…。
「…それじゃあ、食べ終えたら…テントに戻って寝ましょう…出発は明日。」
「ぐすっ…そうですね。」
食べた物を後片付けし、張っておいたテントの中に戻って一夜を明かす。
ただ、リオンさんは女性だから…僕達とはまた別のテントの中で過ごさせる事にした。
まあ…彼女は…僕達と一緒に寝ても良いと言ってたけど…何分遠慮させてもらった。
何よりも異性同士で訳の分からん事になったら…!
目を閉じていくと…意識が無くなり…僕は眠りにつく…。




