第2話 理由
「夢ちゃん。ここわからないんだけど、教えてくれない?」
わからないところは二次関数の頂点の問題だった。
私はそれをわかりやすく、噛み砕いて解説する。
「ありがとう!やっぱ夢ちゃんは頭いいね」
「いやいや。コツを見つければみんなできるよ〜。李笵もコツ見つけてごらん?」
「私には無理だよ〜…てか、数学イヤだから文系選んだのに、なんで今年から数学あるの〜…」
「文系大学でも数学が試験科目な場所があるからだって。でもホント、文系なのに数学があるってなんか矛盾してるよね…」
「そういえば、夢ちゃんはなんで文系にしたの?」
文系、理系は学校生活、いや、人生の選択肢でもある。この決め方は非常に重要だった。
「ん?私はゲームしたいから」
「へ?」
「だって、理系クラスって宿題も多いって先輩から聞いたし、内容も難しいらしいし、家に帰ってゲームしたり、テレビ観れなくなっちゃうじゃん」
お楽しみタイムが無くなっちゃうのは人生損しちゃうもん。そりゃ、理系が大好きな人からしたら同じような理由で理系行く人もいると思うし、まぁ、これもいい選択理由の1つだよね♪
「夢ちゃんは大のゲーマーだもんね。大会とか行ってみるの?」
「ムリムリ…大会なんてしたらゲームが仕事になっちゃうじゃん。楽しみは楽しみ、仕事は仕事」
「そこは違うんだね…」
「李笵はゲームとかしないの?」
「うーん…するけど、そこまでってほどじゃないかな。私はむしろテレビ派だから」
「イマドキ珍しいね」
「確かにそうかもね。テレビ観ない人増えてるってニュースでやってたよ」
李笵はテレビ派だからか、情報収集は誰よりも長けている。選挙とか時事とか、私の知らないことがいっぱい。
「んまぁ、どっちもどっちだよ。ゲームもテレビも」
「そ、そうかなぁ…?」
…テレビの大会…?




