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日常+  一

 『神代かみしろ 一葉いちよう

 

 それが俺の名前。

 

 坂木市立北高等学校 1年生

 

 

 あんまりパッとせずそんなに有名なわけでもない。

 メガネかけているけど、勉強もできるわけではない。

 ・・・何も自慢できることがないな。

 何も特別なことは無い。

 ―――――特別なこと、か。


    ===  

 

 通学途中にふと気づく。

 今日もいつもと同じ朝。

 でも何かが違う。

 不安になり、あたりを見渡す。

 通りには人がいない。

 今この道を歩いているのは俺ぐらいだ。

 

 走りながら腕時計を見る。

 ‘8:27’

 寝ぼけた頭で必死に朝のホームルームが始まる時間を思い出す。

  

  「・・・8時30分、だ!」

 

 夏休み明けの初日から遅刻なんて、どうかしてる。

 まだ学校まで10分はかかる距離。

 最悪だ。

 今日始まって1時間少し、早くも今日一番の失敗。


  「考えろ、考えろ!何かいい言い訳は・・・。」

 

 何も思いつかない。

 苦い絶望感があふれる。

 今まで皆勤賞とるため頑張ってきた自分、ゴメン。

 

   

 

 ホームルームが終わり、次第に人が集まってきた生徒玄関。

 諦めてゆっくり行くことにする。

 

  「遅い!購買のばっちゃんはもう帰ったわ。」


 聞き覚えのある声が聞こえた。

 声の主は知ってる。

 昔からの親友で、志摩拓郎って名前だ。

  

  「二学期初日から遅刻なんてお前らしくないな。」

  

  「チクショー!俺の毎朝の時間を返せ。」

 

 ああ、今まで何のために早起きして、学校で風邪をひいていても早退もせず頑張ってきたんだろう。

 皆勤賞とって少し目立ちたかったためなんだろうよ。


  「あ、そうそう今日から転校生が来てな。」


 ほう、転校生。

 新鮮でいいね、なにかと。


  「それがなんと2組なんだよ!」


  「2組って、俺達のクラスか。珍しい。」


  「それがスゴイかわいくてさー。今からアタックしに行こうと思ってーな。」


  「待っててくれたんなら悪いけど、俺はパスす。」


 悪いけど、俺には皆勤賞逃したショックが大きすぎるのです。


  「解ってねーな、恋っていうモンは自分から行かなきゃ始まんないんだ。」


  「ふーん、言うねぇ。・・・おい先発隊が帰ってきたぞ。」

 

 階段から3人、心身を放擲したような顔をした男どもが降りてきた。

 隣のクラスのビジュアル系3人組が玉砕か。

 もはやかける言葉も無し。


  「ありゃレベル高そうやな。」

  

  「じゃあ俺は先生に謝ってくる。」


 

 恋、か。

 そういうのも悪くないと思うんだけど。

 まず、俺はそんな人気あるわけでもないしね。

 


 


  『キーンコーンカーン』


 4限目終了のチャイムが空いた腹にひびく。

 故障して最後の『コーン』が鳴らないのがなぜかカチンときた。

  

  「イッチー、飯だ!今日はスペシャルな場所で食うぞ!!」

 

 速攻の拓郎昼飯コール。

 あ、さてはコイツずっと時計見てスタンバイしてたな。 

  

  「スペシャルってどういうこった?あとイッチ―は止めてくれ。」

 

  「高校生といえば・・・その場所に甘酸っぱい青春と少しの哀愁を夢見るもんやで。」

 

 でた、エセ関西弁。

 また長くなりそうだな、先にここで食ってようかな。

  

  「まあまて坊主。そこは女子に人気な中庭緑広場をなんにも邪魔されんで一望できるんや。」

 

  「そんなことか。でも“そこ”ってどこ?」


  「聞いて驚くな、“屋上”だ。」

 

  「屋上ね、たしかに高校生の浪漫だな。でも鍵がかかってんじゃ・・・。」


 拓郎の口元がニヤリと笑う。

 悪人面してんぜ、志間さんよぉ。

 コネかなんかか? 

 

  「コネだ。」

 

  「やっぱコネか。」


 コイツの姉はここの学校の若き教員だ。

 そんなんだから、時々凄い事ができる。

 年の離れた姉弟は時に罪だな。


  「生徒の私用で入ってはいけないなんてルール、誰がつくったんだか。」


  「いいやないか、そのほうが優越感を感じるで。」


  「悪っ!」


 まあいいか。

 楽しんだほうが飯もうまいってもんだ。

 

 

こんな物語あまり書かないから、多少ギクシャクしてたり、説明足りないところもありと思いますが大目に見てくれれば幸いです(;^^)

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