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一日一善を繰り返していたら人生が変わった件 〜現代日本に赤ちゃんとして生まれ変わったら、善い行いをするとスキルが獲得できるようになった〜  作者: 黒飛清兎
中学生編

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72話 部活動設立



「よし、分かった、パソコン部を作ろう」


 恐ろしく早い切り替えを見せた俺は、家に帰ってすぐにそう決断した。

 いやまぁ、悲しかったは悲しかったが、別にだからと言って拗ねたりするのは意味がない。

 頭ではそう分かっているため、俺はそう決断することができた。


「はじめー、次僕もやりたいんだけどー」

「待ってくれ、あとサンセット! 」

「それさっきも言ってたって〜」


 悠莉は文句を言いながらも俺に向かって素直にボールを投げてくれる。

 流石はわんぱく少女、中々の速度だ。

 俺はそれを両腕で迎え、腰の力を使って悠莉の元へ正確にレシーブする。

 からをわどね……」

「くっ……! もう1回!」


 はい、めちゃくちゃ引き摺ってはいます。

 だからといってどうにもならないから、最後に遊んでやろうと思ったのだ。


「私もう遅いから帰らなきゃ……」


 陽芽が俺達と帰り道を何度もキョロキョロと見比べながら、申し訳なさそうにそう告げてくる。

時計を確認してみると、確かに結構な時間が経ってしまっているようで、もうそろそろ日も沈み始める頃だった。

 陽芽の家までは少し距離があるし、流石にこれ以上付き合わせるのは申し訳ないだろう。


「あ、最後に確認したいんだけど、俺これからパソコン部作る予定だから、入って貰えたら嬉しいんだけど……」

「もちろん!」

「ぼ、僕も入るよ!」


 陽芽は元気よく答え、それに続いて悠莉もパソコン部に入ってくれると言ってくれた。

 ぶっちゃけ条件とか何も調べていないから2人が入ってくれると言ってくれたとしてもすぐに部活動を作れるとは限らないのだが、それでも最初から協力してくれる人がいるというのは非常にありがたい。

 そもそも、部活動の新設にはある程度の人数が必要になるはずだし、最悪誰も集まらずに断念するなんてこともあり得る。

 そう考えれば、既に3人も集まっているというのは幸先のいいスタートと言えるだろう。

 

「ありがとう、2人とも! それじゃあ明日、先生に部活の作り方を聞いてみるよ」

「うん、楽しみにしてるね」


 そう言って陽芽と俺達は解散した。



 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 次の日、俺達は先生に部活動設立について話に行った。


「先生、ちょっと相談してもいいですか??」

「ん? あぁ、紅月か、どうした、何か相談か?」

 

俺達が話しかけたのは、うちのクラスの担任を務めている男性教師だ。

 年齢は30代半ばくらいだろうか、比較的若い先生であり、生徒からの評判も悪くない。

 実際、俺もこの数週間で何度か世話になっているし、相談相手としては申し分ないだろう。


「その、実は部活を作りたいと思っていて……」

「おー、まじか、ちなみに何部を作りたいと思ってるんだ?」

「パソコン部です!」

「パソコン部かぁ……確かにうちの学校にはないな」

 

 先生はそう言いながら少し考え込むような素振りを見せる。

 やはり、部活動を新設するというのはそう簡単な話ではないのだろうか。

 

「ちなみに、部活動を作るにはどういった条件があるんですか?」

「あぁ、確か新しく部活を作る場合は、最低3人の部員と顧問の先生が1人必要だったはずだな」

「……え、それだけですか?」

「まぁ、一応職員会議での承認も必要だし、活動場所や活動内容についても確認されるけどな、基本的にはそれだけだぞ」


 そうか、それだったら俺たち3人がいれば部員の条件は達成出来る。


「じゃああとは……顧問の先生ですか?」

「そうだな、だが…………」


 先生は少し言い淀む。

 ま、まさか…………顧問の先生が居ないとかなのか?

 俺が不安げに尋ねると、先生は明確にそれを否定する。


「いや、別に先生が居ない訳じゃないんだ、1人だけまだどの部活の顧問にもなっていない先生が居る……んだけど……ちょっと変わった先生でな」

「変わった先生、ですか?」

「あぁ、まぁ、悪い人ではないんだが……何というか、少し癖が強いんだよ」

 

 …………何だか一気に不安になってきたぞ。

 というか、先生がそんな反応をするほどの人物って一体何者なんだ?

 

「ちなみに、どんな先生なんですか?」

「うーん……それは実際に会ってみた方が早いと思うぞ、うん、理科の先生で放課後は理科準備室に居ることが多いから、そこに行ってみるといい」

「そ、そうですか……」


 俺は不安になりながらも、放課後に件の理科室へ向かうことにした。

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