6話 スキルは1日1レベル?
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紅月 一
身体:5
知能:78
精神:48
魅力:135
運 :120
【スキル】
《好感度補正LV3》《視力LV1》《聴力LV2》《身体LV2》
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俺は今、決定的な瞬間を目撃した。
いや、体験したというほうが正しいかもしれない。
…………スキルのレベルが増えているのだ。
急いで原因を探そう。
まずはさっきやったことと全く同じことを行ってみようと思う。
突然真顔になって虚空を見つめ始める我が子を心配そうに見つめるお母さんに向かい、もう一度笑みを浮かべながら手をバタつかせてみる。
「……ぅー、ぁー」
「ゔゔゔっ! く、クールタイムもうけて更に強い攻撃を放つのは普通にラスボスすぎるっ!!!」
……ふむ、特に変化はなし、か。
ステータスをもう一度見るも、やはりそちらにも変化はない。
んー? 何が原因なんだ?
同じ手順を何度か繰り返してみるも、やはりステータスにはなんの変化もない。
「はぁ……はぁ……ごめんね、ちょ、ちょっと休ませて……!」
おっと、お母さんを悶えさせすぎてしまったようだ。
喜ばせるためにやっているという意味もあるから、あまり疲れさせるようならもっと頻度を減らして…………。
「…………うちの子……可愛すぎ……(ツヤツヤ)」
…………うん、大丈夫そうだ。
お母さんはその幸せそうな表情のまま眠りについた。
少し前まではその表情もほぼ見えていなかったのだが、恐らく《視力》のスキルを手に入れてから何となく表情くらいなら見えるようになったのだろう。
目が慣れてきたのだろうと考えていたが、今のスキルレベルの合計から推測するに、一日に1レベルスキルのレベルが上昇するか、1つ獲得すると言った法則性があると仮定し、《視力》のスキルを獲得した時に見えやすくなったと考えることができる。
このことからも、どうやらスキルは一日に1レベル分だけ変化するようだ。
…………これは、なかなかに素晴らしいことになってきたのでは無いか?
仮にスキルが毎日1レベル分増加するとして、1年で365レベル、20歳になる頃には7300レベル分上昇していることになる。
俺の記憶では前世でいちばん高いレベルを持っていたのはなんかのスポーツ選手でレベル100ちょいくらい、数でいえば11個くらいが最多だったはずだ。
ともなれば、どれだけ多くても前世ではレベルの合計が1200を超えることは無いはずだ。
だが、俺はそれを4年で超えることになる計算だ。
いつかの未来のことを考え末恐ろしいようなワクワクするような感情を一旦抑え、次にやらなければいけないことをかんがえる。
さっき言ったのはあくまで推測であり、このフィーバータイムがなんの拍子で崩れ去ってしまうか分からない以上、その性質をしっかりと調べ尽くさなくてはいけない。
と、言うわけで、それから数日間かけて検証に検証を重ねた。
この数日間でレベルが上がったのはいずれも《身体》のスキルであり、レベルは6まで上昇した。
その際、ステータスを常に開いてレベルが上昇する瞬間を確認したのだが……どうやらそのタイミングは、俺の日課をやっている最中のようだった。
日課でやっていることと言えば……体を動かすことだろうか。
うーん、体を動かすことによって《身体》のレベルが上がったということなのか?
そう考えれば周りの話を聞こうとしていたから《聴力》を獲得し、周りを良く見ようとしていたから《視力》のスキルを獲得したのだろう。
《好感度補正》は……周りに愛嬌を振りまいていたから獲得できたのだろうか?
そう考えると、一応は全てに説明がつく。
つまり、この現象は俺が何らかの行動をすることによってそれに対応するスキルを獲得、成長させることができるもの……という訳だろうか?
この推測が正しいのだとすればこの現象は思っていた以上に俺に都合のいい現象ということになる。
よーし、そうと決まればもっと検証しなくてはな。
次の日になり、早速俺は行動を始めた。
お母さんは出産直後よりもかなり元気になったようだったが、もうそろそろ退院するため、しっかりと休めるのももう数日と言ったところだろうから、今日はしっかりと休ませてあげたい。
と、言うわけで今日に日課は俺一人でやろうと思う。
起こしてしまわないように静かに腕や足、首などを動かしてみる。
静かにやろうとするために反動などは一切使えないため、普通にバタバタしたりするよりも遥かにきつい。
よし、これだけやればスキルのレベルも上がっているはずだ。
そう思い開いておいたステータスに目線を向ける。
《身体LV6》
…………上がってない。
まだ足りないのかと思い、それから何度も体を動かしてみたが、やはりスキルレベルに変化はない。
体だけが疲れただけだ。
というか、泣きそう。
いや、別にそこまで辛かったわけではないし、上手くいかなかったことが悲しかった訳でもないのだが、赤ちゃんの体は感情の制御が難しい。
ほんの少しの不快を感じるだけで感情が過剰に反応してしまうのだ。
だが、お腹がすいていたり危険が迫ったりもしていない完全なまでの俺の都合で泣いてお母さんを起こしたりしてはいけない。
「ぅ……ぁぅ…………」
我慢……我慢だ。
しっかりと休めるように、泣いたりは絶対にしないぞ!
そういった具合でお母さんを休ませるために尽力していると、開いていたステータス画面に変化あった。
何もしていないのに変化があったことに疑問を覚えながらステータスを見てみると、そこには思ってもいなかったスキルが追加されていた。
《癒しLV1》
……いや、ほんとになんで?




