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一日一善を繰り返していたら人生が変わった件 〜現代日本に赤ちゃんとして生まれ変わったら、善い行いをするとスキルが獲得できるようになった〜  作者: 黒飛清兎
乳幼児編

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14/33

14話 入園



 そして迎えた4月。

 今日は待ちに待った入学式の日だ。 


「きゃー!! はじめっ! こっち向いて!笑って笑って〜!」

「えへへっ」

「か、可愛すぎる〜! も、もう1枚!」


 入学式当日の朝からもう何枚撮られたのか分からないくらいの写真を撮られている。

 あの日拒否したスモッグもその数日後にはしっかりと着たのち撮影会が始まった訳だが、今回も例に漏れずにお母さんはちょっと様子がおかしな感じで俺の周りをクルクルと回りながら写真を撮っている。

 なんなら、指定の制服を初めて来た日でもあるため、スモッグを着た時と同じレベルのテンションで俺の撮影をしている。

 

 あの、お母さん、周りの視線がちょっと痛いのですが…………!

 流石にこの様子は周りの人からも異常だと思われているのか、俺たちふたりの様子を奇異の目で伺っていた。

 くっ、俺はまだしも、お母さんまで変な人扱いされるのは良くない…………ん? 逆か?

 もうなんか分からなくなってきたが、とりあえずもうさっさと園内に入った方がいい。


「ママー、あっち、行きたいー」

「え? あ、ちょっと待って、あと何枚かだけっ!」

「やー、早くー」

「えっ、あっ、ちょ、あ〜!」


 お母さんには悪いが、ここは強引に行かせてもらう。

 ここ数年でしっかりと成長したステータス、それに加えて危険から俺自身やお母さんを守るためにもある程度までレベルをあげた《身体》スキルによってもたらされる年少の幼稚園児らしからぬ力でお母さんを引っ張って園内へと向かう。

 このままだと埒が明かないからな。


「ちょっと、お母さんが息子に引っ張られてどうするのよ」

「…………うるさいな」


 そんな俺たちふたりの後を1歩引いた一から歩いているのはみこちゃんだ。

 俺たちをここに送り届けてくれたのもみこちゃんだし、何かとこの人にはお世話になっている。

 未だに関係性は掴めていないが、ここまで親密なのだから……もしかして恋人とかなのだろうか?

 いや、だとしたら同居していたり、もっと直接的な言葉も言い合っているところを聞くだろうから、違うか。

 やはりまだそこら辺はよく分からない。


 そんなことを考えながら園内へ入ると、まず目に入ったのは俺と同じくらいの年齢の子供達だった。

 泣いている子、親の後ろに隠れている子、楽しそうに走り回っている子。既に友達らしき相手と話している子。

 …………うん、当然なんだけど、めちゃくちゃ子供だな。

 前世の記憶を持っている俺からすると、この集団の中に自分も混ざることになるという事実に若干の恐怖を覚える。

 馴染めるかというのもそうだが、現役の子供達の前で俺の演技が通じなくなってしまうのではないかという懸念もあった。


 しかし、その不安をある程度解消してくれる要因もある。

 それはこのスキル《演技》だ。

 今の俺にぴったりのスキルだが、手に入れられた要因はやはりお母さんにもっと喋れるのがバレないように演技しながら生活いていたことだろうな。

 そんな生活を何年も続けていれば自ずとそのレベルも上がっていくもので、今となってはそのレベルは《癒し》のスキルに並ぶほどの高さになっている。


 そのレベルはなんと脅威の95だ。

 比較対象が居ないため、そのレベルがどれだけ凄いのか分かっていないが、演技素人の俺がお母さんやみこちゃんに全く不自然に思われないほどに完璧な子供の演技ができていたのだから、相当なものだというのは確かだ。

 

 ただ、だからといってそれらが完全に信用出来るとも限らない。

 例えば、保育士さんたちなんかは子供のプロフェッショナルだ。

 スキルなんかなくったって子供のことについて非常に高いレベルで理解している。

 だからこそ、俺がこれが子供だと思って演技していても、保育士さんたちからすれば明らかにおかしな挙動をしてしまう様なこともあるかもしれない。

 そんな事を色々考えていると、ふわりと頭に暖かい感触が触れる。


「……どうしたの? もしかして、緊張してる?」

「……うん」

「ふふ、やっぱりはじめ君でも緊張はするんだね……けど大丈夫、幼稚園は怖い場所じゃないからね、お友達もいっぱいできるし、先生達もいっぱい遊んでくれるからね!」


 そう言いながら、お母さんは俺の頭を優しく撫でてくれた。

 まあ、俺が心配しているのは、幼稚園そのものというより、俺が幼稚園児としてちゃんと馴染めるかどうかなんだけどな。

 とはいえ、ここでいつまでも立ち止まっているわけにもいかない。

 精神のステータスがまだそこまで低い状態だからか、不安なことがあると思っていた以上に不安になってしまう。

 しかし、それでへこたれるようなほど俺もやわじゃない。

 

「うん、だいじょうぶ!」

「そっか!」

 

 俺が笑うと、お母さんも安心したように笑った。

 

「それじゃ、受付行こっか」

「はーい!」

 

 元気に返事をすると、お母さんもにっこりと笑ってくれた。

 そうして俺たちは受付へと進んでいった。


 前世でのスキルの最大値などを少し増やします!

 具体的には前世では50くらいが最大と言っていたところを100にします!

 理由は流石にちょっと強すぎてスキル100を何個も越えさせなくてはいけない感じになってしまったからです!

 計算できなくてすみませんっ!!!


——————————


 紅月 一(あかつき はじめ)


 身体:65

 知能:115

 精神:79

 魅力:196

 運 :125


【スキル】

《好感度補正LV73》《視力LV83》《聴力LV83》

《身体LV32》《癒しLV112》《夜目LV55》

《魅力LV61》《器用LV62》《演技LV95》

《観察LV36》《記憶LV61》《運動神経LV12》

《反射神経LV60》《回復LV4》《声術LV23》

《創造LV31》《描画LV6》《知能LV23》

《言語術LV43》《算術LV65》《学習LV22》

《集中LV30》《精神LV19》《隠密LV41》

《水泳術LV23》《運LV5》《登攀LV30》


 ——————————


幼稚園入学時のステータスです!

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