表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七色人生ゲーム  作者: みどり
居候始まる
9/33

先生チェンジ!そして夏休み

こんな日常でもある別れが近づいていた。

クラス全員に連絡網が配られた。担任の欄を見てみんな驚く。

「先生!先生の隣に書いてある人誰ですか?」

ある男子が西野先生に質問した。

「それは後で説明しますね。」

先生は答える。西野先生の隣に飯田先生という名前があった。

(飯田先生って誰だろう?)これは私だけでなくクラス全員が思っていたであろう。

数日後,6月上旬の学級活動の授業で西野先生が言った。

「私は皆さんに伝えなければいけないことがあります。先日の連絡網にあった飯田先生ですが,本来の3年1組の担任の先生なんです。飯田先生はお子さんを産んで休んでいましたが,7月から復帰してこのクラスの先生になります。そして私は今月で学校を辞めます。」

教室中がざわついた。西野先生は飯田先生の代わりの先生だったのだ。

どうやら他のみんなは担任交代の経験がないらしい。私には何度もあったことで慣れていた。


時を戻して1999年4月,小学校の入学式の前に私は自分の名前とクラスをを探していた。

「1年3組,よりによって進藤先生のクラスにみどりちゃんもなってしまうなんて・・・」

母はがっかりしながら言う。

進藤先生は兄が1・2年の時の担任の先生だ。その時に何があったか知らないが母は進藤先生が嫌いだった。

ただ,このときクラスと名前は書いてあったが担任の名前まで書いてなかった。

そして入学式の担任発表の時に告げられた先生の名前は違った。

「1年3組,大島先生。」

(あれ?お母さんが言っていた進藤先生じゃない?)

母から,入学式後のクラスの保護者会で進藤先生は病気のために休職し,代わりに大島先生がクラスを受け持つことになったと説明があったということを聞いた。回復次第戻るとのことだったが,1年生の内はずっと大島先生が担任だった。

2000年4月,2年生にはクラス替えがなかったため私は2年3組のまま進級した。その時に進藤先生が戻ってきた。大島先生は定年退職した。しかし進藤先生は2ヶ月で体調を崩してしまい,再び休職した。代わりに松島先生が担任になった。


(また担任の先生が変わるのね。)

小3の私はそのように思った。他の先生の協力の元,西野先生には内緒で6月の最終金曜日の5時間目に西野先生のお別れ会を行うことになった。

他の先生と1組のクラスメイト達でどんなお別れ会にするか話し合い,計画をした。

そしてその時が来た。

本来の担任,飯田先生も来ていた。クラスの代表が西野先生にお礼を言い,事前に書いた先生への手紙の束を渡す。そして音楽の授業で習った歌をみんなで歌い始めた。歌い終わるころにはクラス全員が泣いていた。西野先生も泣いていた。みんなにとっても私にとっても一つの思い出となった。


こんなことがありつつも時は流れる。夏休みに入った。

(今年からの夏休みは嬉しくないんだけどね。)

長期休暇に入ったからといって実家に帰れるわけではない。このド田舎にいなければいけない。おばちゃんは仕事をしており,日中は留守にしているため,その間は幸一おじさんの家(父の実家)にいることになった。

「おばちゃんと離れられる!」

それは事実だったが,兄も一緒だというのはすごく嫌だった。そして父の実家は山の中にある。友達もいない,遊びに行けるところはない。公園もゲームセンターもない。ない,ない,ない!ないものだらけだ。

(つまらない。)

この一言に尽きる。唯一の楽しみは週末に父が父の実家に来てその後すぐにドライブに行けたことだ。

ルーティンな毎日の中にも少しだけいい思い出があった。

8月後半に伊豆に旅行へ行ったことだ。由利おばちゃんの会社は伊豆にホテルを持っており,社員価格で宿泊ができた。単身赴任でいつも家にいなかった由利おばちゃんの夫の文夫おじちゃん,芳野ちゃんと5人で行った。

色んな観光地を見たり美味しい食べ物を食べたり,とても楽しかった。この時は不思議と兄とおばちゃんが嫌いという気持ちは消えていた。

今年の夏休みはこのようにして終わったのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ