カルチャーショック
母の葬儀を終え由利おばさんの家に着いた。一つだけ大きく変わったことがある。
それは「実家に帰ることはできない」ということだ。
母は勿論,父も仕事の都合上別に暮らすこととなる。当然転校もした。
なんという冬休みだ!いつもは家族4人で楽しく年末年始を過ごして3学期を迎えていたのに,今年は母がいなくなるわ父とも別々に暮らすわ学校の友達とも離れ離れになるわ…一体この先どうなるの?
訳の分からないまま新しい生活が始まった。
由利おばさんの家は田舎。実家はやや都会だったため,私が今まで住んでいた場所とは大きく異なる。
まず最初に戸惑ったのは由利おばさんと母の教育方針の違いだ。由利おばさんは私と兄の言動や行動に尽く指摘し,おばさんなりの方針に変えさせた。
まずは兄弟間の呼び方だ。「慎ちゃん」「みーちゃん」と呼び合っていたのだが「兄妹が対等な呼び方はおかしい」という理由で「お兄ちゃん」「みどり」と変わった。
次にお風呂。今までは週に2~3日程度であったがそれに驚いたおばさんは毎日入るよう言った。毎日入る家庭が多い中,母の習慣が変だったのかもしれない。しばらくの間は毎日入るのが煩わしかった。
そして決定的な違いは男尊女卑と勉強に対する評価だ。母は兄弟平等で勉強も過程を重んじる人だったが,おばさんは男の子を可愛がり女の子を女中の様に扱う。勉強は結果重視で頑張っても成績が悪ければ馬鹿にした。
こんな変化があったからか,兄は優しくて友達のようなおにいちゃんから意地悪なお兄ちゃんに様変わりした。勉強のことで馬鹿にすることがぐっと増えた。また,私は走るのが遅く鈍間とも言うようになった。おばちゃんは兄に便乗して同じことを言うようになった。




