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こんにちは。
こんなに遅くなるとは思いませんでした。本当に申し訳ありませんでした。
待っていてくださった方には、本当に感謝です!!
徐々にこうしんしていこうかなと思っております!щ(゜▽゜щ)
「それより、エリックもマークも怪我はしてない?」
心配そうに二人の顔を覗き込んだベティに、兄たちが同時にため息をつく。
期せずして『怪我をしたのは、お前の方だ。』と心の中で思うのだった。
「ヘーキ!姉様が庇ってくれたからね!」
「そうそう、僕らは…」
平気!と言おうとして言えなかった。なぜなら、いきなり部屋の出入口である扉が壊さんばかりの勢いで開けられたからだ。
物凄い音に吃驚してベティがそちらを向けば、黒髪にアイスブルーの瞳を持つ長身の青年が何故か顔を青ざめてそこに立っていた。そしてその表情はどこか切羽詰まっているように見える。
突然現れた彼は、リツァーデン侯爵家第三子三男シュベルト。言わずもがな、レベティアナの三人いる兄の残りの一人である。
そんな彼の慌てふためいた様子をどうしたのだろうとべティは小首を傾げて見ていると、彼は部屋をさっと見渡してから彼女をみとめ、そこから物凄い早さで走ってきた。
「何があった!何でそんなところで寝てんだ!?…その頭の包帯はどういうことなんだ!!」
一気に距離を詰めた次の瞬間、肩をガシッと掴まれてさらに前後へガックンガックン激しく振られたベティ。完全に脳がシェイクされてしまった為に、矢継ぎ早に問いただされたがその内容を理解する事も、ましてや答える余裕も今の彼女には1ミクロもなかった。
その光景を少し離れたところに居た上の兄二人が見かねて始動。双方を引き剥がしにかかった。
「やめないか、馬鹿タレが!」
「ブベっっ」
「ベティ?大丈夫か。」
「………はへ…?」
「「うわッ姉様!?」」
上から次兄、三兄、長兄、ベティ、双子。
どうやら先程の脳みそシェイクの後遺症で、ベティは目眩を起こしてしまいベッドに再びふらりと倒れてしまった模様。それを見た兄弟達はその場で見事に固まってしまう。直ぐに反応したグレイシスがシュベルトをどかしてベティに近づいた。
しかし、思った以上にベティは重症であった。目眩の為に沈んだベッドで急に襲ってきた闇に抗うことなく沈んでいった。そして、彼女の思考は閉ざされていった。
「「ベティーーーーーーーーッッ!!!!!」」
そんな妹をみて蒼白になり、上の兄二人が綺麗にユニゾンして盛大な雄叫びをあげた。二人の大きすぎるその悲鳴が屋敷中を駆け巡り、家人を心底驚かせたのは言うまでもない。
*
ベティが目覚めると、先程扉を蹴破って入ってきたシュベルトがベティの顔を覗き込んでいた。その顔には、たぶん他兄弟にやられたであろう痣ができていた。見るからに痛そうなそれから、あれから一悶着あったことが知れる。
リツァーデン家の男性人は、父親を筆頭に剣の才能に長けていることはこの国の貴族の間では知らぬ者がいないほどである。その中で最も名が知れているのは、現在王子の護衛を努めている次兄である。しかしリツァーデン家の者は彼と同等か、もしくはそれ以上の才を持っている者がいることを知っている。それが、今ベティの目の前にいる人物である。
その彼の顔にアザがあると見てとると、ベティは心の中でため息をつくのだった。
口が悪く粗雑な行動が多いせいで、貴族の間では敬遠されている兄。しかし、家ではとても面倒見がよく兄弟思いな普通の青年だ。こんな一癖も二癖もある家族のなかで、彼のような平凡な存在がベティの癒しでもあり、心の拠り所でもあった。そんな態度が回りにも影響され、基本的に姉以外に心を許さない筈の末の双子は珍しく懐いていたりする。しかし上の兄二人(主に次兄)は違う。どうもカンに障るらしい。まあ、要するに『妹に気に入られているからって、チョーシこくな』である。これに関してはあまり触れたくないのが現状である。兎に角、嫉妬深い男の見苦しい争いというわけだ。それが、今の彼の痣にも言えるのだろうけれど…。
本当に、どうしようもない。それでもそんな彼らが愛しいと思ってしまうのだから、自分も相当なのだろうと思う。
そんな彼らが当然のようにいる生活。これが、前世では得たくても得られなかった家族の絆という切っても切れないモノなのだろうかと思考を巡らせるレベティアナだった。
21:了




