四十二話 絶対に死んでやる!!
「大変申し訳ございませんでした」
私が、死にたい、死ね、と叫んでいたから、心配した近所の人が警察に通報したみたいで、警察が家に来た。
私は、ゲームをしていたと言うと、ユーチューバー?と聞かれた。
本当の話しをしたところで、信じてもらえないだろうから、そうだと返事をすると、配信するのは勝手だが周りの人の迷惑も考えなさいと、叱られた。
ロイは、いつの間にか消えていた。
私は、いよいよおかしくなっている。
もう、死ぬ事ばかり考えている。
床に転がっている、真っ黒いガラス玉二つ。
私が閉じ込めた人達が、あの中にどのくらいの人がいるのだろうか?
でも、もう何も感じなくなっていた。
リンク。
華菜。
直哉。
三人の顔が浮かぶ。
私も、そっちに行きたいと心から願っていた。
暫くそんなふうに過ごしていた。
会社から、電話が大量にかかっていたが、電話する気も出る気もなかった。
私の心は、死にかけている。
そんな気がする。
ロイが消えて、だいぶ経った。
姿を現さなかった。
このまま消えてくれと祈った。
あれから、ご飯と水を全く摂取しなかったが、全くお腹が空かない、喉も渇かない。
口と鼻にテープを貼って息が出来ない様に試してみたけど、自然とどこからか、自分の意思とは関係なしに、呼吸をしている。
夜中、アパートの屋上に行き、頭から落ちてみたけど地面に衝突しても、まるで、ゲームの世界の落下ダメージ無効のように、衝撃すら感じずに地面にいた。
何をやっても無理だと思った。
しかし、ゲームの世界のスキルを使えば、死ねるかもしれないと思う様になっていた。
その事ばかり考えていた。
そして、ひとつの事を思い付いた。
それは、私にとって大きな希望になった。
この、絶望の中から逃げてやると心に誓った。
それから少しして、いつもの挨拶で現れた。
「やあ。落ち着いたかい?」
私は、黙っていた。
「一応用意してあるけど、今回もゲームの世界でいいのかな? 絶望値、前回で二回目だからね。次で最後だよ。四回目からは罰がある。気をつけてね」
ロイの言う事は、どうでもよかった。
ゲームのスキルの事で思いついた事をずっと考えていた。
うまくいく気がしていた。
いや、そうでなければ困ると思った。
くそ猫、お前いつも言ってたよな?
私が希望だって……。
その言葉だけは信じる。
「思い出のスキルを全部集めたら絶対……絶対に死んでやる!!」
ロイは、笑顔を見せる。
「僕が君を死なせる訳ないじゃないか。君は僕の希望だよ?」
「絶対に!死んでやる!」




