表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兎と猫  作者: 藤原 智


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/44

四十二話 絶対に死んでやる!!

「大変申し訳ございませんでした」


 私が、死にたい、死ね、と叫んでいたから、心配した近所の人が警察に通報したみたいで、警察が家に来た。

 私は、ゲームをしていたと言うと、ユーチューバー?と聞かれた。

 本当の話しをしたところで、信じてもらえないだろうから、そうだと返事をすると、配信するのは勝手だが周りの人の迷惑も考えなさいと、叱られた。


 ロイは、いつの間にか消えていた。


 私は、いよいよおかしくなっている。

 もう、死ぬ事ばかり考えている。

 床に転がっている、真っ黒いガラス玉二つ。

 私が閉じ込めた人達が、あの中にどのくらいの人がいるのだろうか?


 でも、もう何も感じなくなっていた。


 リンク。

 華菜。

 直哉。


 三人の顔が浮かぶ。

 私も、そっちに行きたいと心から願っていた。


 暫くそんなふうに過ごしていた。

 会社から、電話が大量にかかっていたが、電話する気も出る気もなかった。


 私の心は、死にかけている。

 そんな気がする。


 ロイが消えて、だいぶ経った。

 姿を現さなかった。

 このまま消えてくれと祈った。


 あれから、ご飯と水を全く摂取しなかったが、全くお腹が空かない、喉も渇かない。

 口と鼻にテープを貼って息が出来ない様に試してみたけど、自然とどこからか、自分の意思とは関係なしに、呼吸をしている。


 夜中、アパートの屋上に行き、頭から落ちてみたけど地面に衝突しても、まるで、ゲームの世界の落下ダメージ無効のように、衝撃すら感じずに地面にいた。


 何をやっても無理だと思った。

 しかし、ゲームの世界のスキルを使えば、死ねるかもしれないと思う様になっていた。

 その事ばかり考えていた。


 そして、ひとつの事を思い付いた。

 それは、私にとって大きな希望になった。

 この、絶望の中から逃げてやると心に誓った。


 それから少しして、いつもの挨拶で現れた。


「やあ。落ち着いたかい?」


 私は、黙っていた。


「一応用意してあるけど、今回もゲームの世界でいいのかな? 絶望値、前回で二回目だからね。次で最後だよ。四回目からは罰がある。気をつけてね」


 ロイの言う事は、どうでもよかった。

 ゲームのスキルの事で思いついた事をずっと考えていた。


 うまくいく気がしていた。

 いや、そうでなければ困ると思った。


 くそ猫、お前いつも言ってたよな?

 私が希望だって……。

 その言葉だけは信じる。


「思い出のスキルを全部集めたら絶対……絶対に死んでやる!!」


 ロイは、笑顔を見せる。


「僕が君を死なせる訳ないじゃないか。君は僕の希望だよ?」

「絶対に!死んでやる!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ