抜け道。今までの出会い。
この世界の血では事実上攻略不可ということであれば、どうすればいいか。
そんな人間この世界にいるはずなく…おまけに僕でもダメときた。
「…!ニコラ、ひとついいか」
「ん、なんだ?エルメロス」
「血が流れてたらアウト、と言ったよな?」
「そうだな。事実上神に抗える人間はーー」
「モドキならどうだ」
「む…むむ!」
あっ…そうか。簡単な事に直ぐに候補に上がりそうなものだけど、頭から抜けていた。
スーベルニカ王の実験では、意識だけをモドキに移す。
そのため、「血は流れていない」
「ふむ…だが、完全オリジナルでないと不安は残るな」
「脳と意識がこの世界の人間、と判定される可能性が?」
「あるだろうな」
その話を遠くで聞いていたスーベルニカ王がこちらに近づき、そしてモドキについて一つだけ教えてくれた。
「生憎研究成果が集まりすぎていてね…完全にオリジナルなモドキの政策自体は可能だろう」
「なんと…」
だが、同時に難点もあると言う。
今まではヒトガタの意識を移植することにより、いわば制御端末をヒトガタの脳に任せていた為、ヒトガタの介入しない完全な自立型のモドキの場合、プログラムする事に対してかなり時間がかかりそう…ということだった。
「神と戦う以上、それなりの強さが担保されてる必要があるからね」
「スーベルニカ王…そのプログラミングは、十数人単位の人間の記憶があれば短縮は可能ですか?」
「…可能かもしれんな」
活路が、少しだけ見えてきた。




