過去から君へ。
小堂内部への侵入はスムーズだった。
特にこれいった厄介なギミックとかは無いし、ただただ何かを祀っているだけだった。
そして、その祀っている物自体も、どこか懐かしく…暖かく…何故だろう、ずっとここにいた気がする。
「なにもない…?」
「いいや、何かあるはず。もっと探すぞ」
小堂内部の静けさは、なにか怪しい空気を感じるし、良くない気配も感じた。
だが、何も無い。
そこにあるのは、何かを祀った石碑だけ。
その石碑も、失われた古代語…ということらしく、僕たちではなんとも出来ない。
「解析はスーベルニカに任せておこう。既にデータは送った。その間に内部を隅々まで探すぞ」
マキナがデウスの為だけに残しておいた小堂だ。
流石にそれがこの石碑だけ、なんてのはありえないだろう。
とはいえ内部もそこまで大きい訳でもなく、これはほんとに…なにか特別なものなのだろうか。
「…うっ」
「ハーティ?」
「す、すいません。少しだけ気分が…」
「気分が…?…っ!セネガ、魔力濃度を測定しろ」
「はっ!」
魔力濃度…?いや、しかしハーティは魔力に敏感というわけではーー
「む…!やはり…」
セネガさんの顔色が変わったのと同時に、少しだけ場の空気がまずいことになった。




