パーペキ。
宇宙人って聞くと、トカゲみたいな奴だったり、グレイだったり、タコ型だったり。
そんなイメージが湧くけど、実際は……
「……君が、ワシの孫か。」
見た目は人間そのもの。
威厳がある髭、力強い目力。
筋骨隆々。
ピンク色の髪に緑色の瞳。
「お、おじいちゃん……?」
「!…………」
体がぷるぷる震えている。
何か気に触る事、しちゃったかな……
「……か……」
か?
「可愛いーー♪何コレー?リアちゃんそっくりだし……お、お、おじいちゃんだって!!リアちゃん!聞いた!?おじいちゃんだって!!!」
「ふふっ、よかったねパパ。」
「ワシ、生きてきて良かった。もう死んでもいい。」
「もう、パパったら。でもハル可愛いもん、仕方ないよね♪ハルー!」
そう言って母さんは抱きついてきた。
うまく状況が飲み込めない。
「お、おじいちゃんも抱きついてもいいかな?」
そんなキラキラした目で見られたら……
「うん、えーっと……おじいちゃん、おいで?」
「ピャーー可愛いーーー!!!」
物凄い勢いで抱きしめられる。
でもなんだろう……
この気持ちは……
「ハルちゃん、おじいちゃんだよ!はじめまして。あ〜可愛いのぅ♪食べちゃいたいくらい。」
あぁ、確かに母さんの父親だな。
「ハルです……えーっと、その……ははっ。」
「イイ!困ってる顔もイイよ!!リアちゃーん、んもぅ最高♪」
「よかった♪おじいちゃんはね、ずっと拗ねてて……最近ようやく口を聞いてくれるようになったのよ。」
「拗ねてた?」
「うん、ほらパパ自分の口から言ったら?……えっ?恥ずかしくて言えない?もう……おじいちゃんは男の子の孫が欲しかったんだって。だから女の子が産まれてガッカリして……拗ねて遠くの星まで行っちゃってたの。」
「……俺、女だよ?おじいちゃんは……俺でいいの?」
「良き!!今日の戦いっぷり、言葉のチョイス、最高だった!リアちゃんに似て可愛いし、男勝りな性格、パーペキよ、パーペキ♪」
「ハルの事気に入ったみたい。おじいちゃんが手を出すなっていうから、今日は一緒に戦えなかったの。ごめんね……ハル。」
「いいんだよ、俺がやらなきゃいけない事だし……あそこで母さんに頼るのは違うなって思ったんだ。おじいちゃんも、見守ってくれててありがとう。」
「うぅぅ……ハルちゃーん!!おじいちゃんの事嫌いになってない!?大丈夫!?」
「うん大丈夫だから……ね、おじいちゃんも泣かないで?」
「可愛いし優しいし強いし……リアちゃん、決めた!この子にあげる!」
「うん、私もそれがいいと思う。」
何かをくれるのだろうか……
おじいちゃんの勢いには、ただ圧倒されるばかりだ。
「ハルちゃん、手を出して。」
「……こう?」
「ピャーー可愛いお手手……こんな小さな手で頑張ってたんだね。よし……フンッ!!!」
するとおじいちゃんの手から俺の手へ、何かが移ってきた。
「よしっ、成功。ハルちゃん、どう?」
「……何か来たのは分かったけど……なんともないよ?」
「うん、体に馴染んだね。流石我が孫!」
「おじいちゃん、一体何を……?」
「おじいちゃん達一族に一家相伝で伝わっている特別な力。それをハルちゃんに渡したんだよ。」
「特別な力……」
「この力を狙って色々な銀河からおじいちゃんをみんなが狙って来たんだ。それ程大切な物なんだよ?」
「えっ!?じゃあ俺が狙われちゃうよね!?」
「ふっふっ、大丈夫。宇宙の事はおじいちゃんに任せなさい。ハルちゃんには手出しさせないよ。」
「おじいちゃん……」
「ハルちゃんはあの星を守りたいんだよね?大丈夫、ハルちゃんなら出来るよ。おじいちゃんはいつだって、ハルちゃんを見守ってるからね。」
「ありがとう、おじいちゃん……」
俺からおじいちゃんを抱きしめる。
大きい体、大きい背中、大きい手。
厳格な顔。
優しい顔。
俺は……この人が……
「はわわ……リアちゃん!ハルちゃんから抱きしめてくれたよ!ワシ、息してる!?」
「ふふっ、どうかな?してないかもね。」
「……おじいちゃん。」
「ん?なに?ハルちゃん。」
「俺、おじいちゃんが好きだ。おじいちゃん……」
甘えたくなる。
孫と祖父だから、当たり前かもしれないけど。
当たり前がなんだか嬉しくて。
「ピャエーーーー!!………………」
「あら、立ったまま気絶しちゃってる。パパー?おーい。」
「ははっ、可愛いじいちゃんだな。良かったね、母さん。」
「ふふっ、そうね。」
家族がまた一人、増えました。




