↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/100

キラキラ。

 挿絵(By みてみん)




 最近出番が少ない気がする。

 元々華があるタイプじゃないし、どちらかというと地味な方だし。

 ただ、一緒にいれるのが嬉しくて。

 でも私だって……

 私が……


「ルイ?大丈夫か?」


「えっ!?うん、大丈夫大丈夫……」


 ハルちゃんが私の顔を心配そうに見つめてくれる。

 綺麗な髪、目、肌、口。

 全てが綺麗で華やかで……

 改めなくても、私なんかが隣にいてもいいのかなって思う。


「いやー、久々の二人きりのデートだな。サクラも気を使って引き篭もっててくれてるし。」


「ふふっ、ホント久しぶりだね。」


「ごめんな。どこに行く?」


「ハルちゃんといれればどこでも。」


「ははっ、じゃあどこか──── 」

 

 世界的女優で


 イクス世界一で


 数え切れない程友人もいて


 それに比べて私は……


「……ルイ、ちょっと見たいところあるんだけどいい?」


「えっ?」


 ……


 ……


 ハルちゃんが手を繋いで連れてきてくれた所。

 ここは……


「シェーナがヤマトに本店を移したから、今日はその記念のセレモニーをやってるんだよ。関係者しかいないから、他の人の目を気にしないで買い物出来るし。ほら、こっち。」


 ハルちゃんがずっと手を繋いでくれている。

 私の暗い気持ちが伝わっちゃったのかな……


「ハルるーん、よく来てくれたわねー!あら、お友達も一緒?」


「ル、ルイです……」


 わー、シェーナさんだー……

 本人に会えるなんて……


「あらあら……緊張しなくてもいいのよ?そうだ、いつもみたいに二人に見繕ってあげる!」


「いや、今日は俺に選ばせてよ。」


「うふふ、そういう事なら。いつもみたいにお金もいらないし、ジャンジャン持ってって頂戴。その代わり後でセレモニーの挨拶お願いね♪」


「ありがと。何話そっかな……」


 凄いなぁ……

 私なんか……


「ルイ?」


 釣り合わないよね……

 顔だって、生まれだって、立場だって。


「ルイ……」

 

 ただ学校で初めに会ったっていうだけで……

 もしハルちゃんの登校時間がすこしでもズレてたら、私なんか見向きもされなかっただろうし……


 私……

 ダメ、せっかく連れてきてくれたのに……

 泣いちゃダメなのに……


「……ハルちゃん、私──」


 涙で何も見えなかったけど、それだけじゃなくて。

 ハルちゃんが私を抱きしめてくれたから……


「ルイ……ごめん、俺……何かしちゃったかな?その……」


 涙を拭いて顔を上げると、ハルちゃんがとても困っていた。

 困った顔も素敵、なんて思った自分はどれだけハルちゃんの事が好きなんだろう。


「ルイとお揃いの服を買ってデートしようかなとか思ってたんだけど……何か嫌な事あったのかな?俺、気づかなくて……」


 今困らせているのは私。

 だからこの間は私の事だけを考えてくれてる。

 私……性格悪いのかな。

 でも……

 仕方ないよ。

 だって──


「……好きなの。好きすぎて……あはは、困っちゃっただけ。ごめんなさい……」


 そう言った後に俯いていると、ハルちゃんは優しくキスをしてくれた。

 それだけで、その感触だけで、ハルちゃんの気持ちが伝わってきた。


「ルイ……泣いてるルイも可愛いよ。ってちょっと意地悪なのかな……でも……それ位ルイの事、好きだから。」


 私と……私と同じだ……

 嬉しくて、また泣いてしまう。


「ごめんね、ハルちゃん。これは……嬉しくてだから……」


「……」


 シュンッ


 瞬きした瞬間、私の部屋にテレポートしていた。

 

「ハルちゃん……?んっ──」


 何も言わずにハルちゃんは私を求めてくれた。

 それが、どんな言葉よりも嬉しくて……


 ……

 

 ……


「私……自信が無いの。」


「自信?」


「ハルちゃんの隣にいる自信が……」


「ルイ……」


「変だよね、私がハルちゃんのこと一番好きだって自信はあるのに。あはは……」


「……」


【ハルるーん!そろそろセレモニーの時間よ!どこに行っちゃったの!?】


「そっか……私ここで待ってるね。ハルちゃん──」


 シュンッ


「えっ!?ハルちゃん!?」


「あら、ハルるんどこに行ってたの?始まるわよ?」


「ちょっと待ってて!ルイ、こっち!」


 ハルちゃんは私の手を引っ張ってお店の中へと走っていった。

 

「これでもない……うーん、これは……違うな……あっ、これは……ルイ、これ着て!」


「えっ!?今着るの?」


「ほら、一緒に着替えようよ。」


 それは、お揃いの服で……

 普段ハルちゃんが着ないような、可愛らしい服。

 多分、私をイメージして選んでくれた。


「うん、やっぱり似合ってるな。可愛いよ、ルイ。」


「そ、そうかな……へへっ。」


「よし、じゃあ行くか。」


「えっ?どこに──」


 シュンッ


【おーっと、ここで我社のエース、ハルるんの登場だ!新作の服をお友達とお揃いで着てきてくれました!】


「ハ、ハルちゃん?」


 テレビでよく見る有名人や政治家、多くの記者がそこにはいた。


「可愛いでしょ?」


【ハルるんはいつ見ても可愛いよ!その服もGoodだね!】


「違うよ、俺の隣にいる子。俺の大切な人、俺の恋人、俺の好きな人。」


「ちょっと……ハルちゃん……」


【おーっとビックニュースだ!ハルるんの恋人だって!?】


「女の子同士で変だって言う人もいるかもしれないけど、人が人を好きになるのに立場とか性別とか、そんなの関係ないですよね。だから自信を持って言えます。俺は彼女が好きです、これからも傍にいて欲しい。……ダメ?」


「……ハルちゃん……私も……一緒にいたい……」


 思わず私から抱きついてしまった。

 多くの人目があったけど、そんなの……関係ないんだよね。

 ハルちゃんは、私に教えてくれた。

 ありがとう、ハルちゃん……


 ……


 ……



「勝手なことして悪かったよ、シェーナ。」


「うふふ、いいのよ。素敵なメッセージだったと思うわよ?私はああいうの、大好きだから。」


「ごめんなさいシェーナさん……」


「いいのいいの。今回の事は同性愛キャンペーンとか適当に言って流行らせておくから。ほら、お揃いの服でデートしてらっしゃい。」


「ありがとうシェーナ。シェーナの事も大好きだよ!」


「あらあら、雑食なのね。私なんかでいいのかしら。」


「だっ、だめです!私の……私のハルちゃんだから……」


「うふふ、吹っ切れたみたいね。今のアナタ、とっても輝いているわよ?」


「えっ?」


「恋する乙女はいつだってキラキラと輝いているの。アナタも素敵な女性よ?自信持ちなさい。」


「……はい♪」


 私自身は華やかじゃないけど……

 ハルちゃんといるから、ハルちゃんが好きだから、私も輝ける。

 ハルちゃんの隣に、ずっといたい。

 いても……いいんだよね。

 だって……


 ……


 ……

 

「ハルちゃん。」


「ん?どした?」

 

「ふふっ、呼んだだけ♪」


 だって、私が一番好きだから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script</body></html>
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。