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ドンピシャ。


「お邪魔しまーす……おー、寮って言っても広いんだな。」


 間取りは所謂2LDK。

 1人で住むには広すぎるくらいか?


「ごめんね、あまり片付けてないから……」


 そうルイは言うがどこが散らかっているのか分からないレベルだ。

 俺もヒロもズボラだからな……


「いや、綺麗だよ?なんかいい匂いするし。」


「そうかな?私ご飯作っちゃうからハルちゃんゆっくりしててね。」


 そう言ってルイはそそくさと準備し始めた。

 取りあえず小さなソファーに座る。


 女子の部屋なんかひさしぶりだな。

 まぁ今は俺も女子か……


「ルイ、何か手伝うよ。」


「ううん今日は私に任せて、ね?」


「そ、そう?」


 何か理由があって誘ってくれたんだろうけど……  


 ……


 ……


「お口に合えばいいんだけど……」


「いただきまーす……うん、美味い!」


「ふふっ、良かった。」


 家だといつもヒロとよくわからない物を食べているからか、ルイがいるからなのか、不思議な気持ちだ。


「この番組が面白いんだよ?」


 ルイの好きな番組を見たり


「今このゲームにハマってるの。」


 端末でちまちました農園作りのゲームをやらされたり


「これが初等部の頃で……」


 昔の映像化を見たり


 改めて自分が年頃の女の子に生まれ変わったんだと実感させられた。


 この世界の子供たちはどこか大人びていると感じていたけど、やはり子供は子供で……


でもそこが可愛かったりして……

 

「ん?」


「あ、いやなんでもない。うん……」


 ……


 ……


 この世界の風呂は全て全自動だ。

 ボタン一つで体は綺麗になり勝手に乾かしてくれる。


「あーサッパリした、パジャマ貸してくれてありがとう。」


 ヒラヒラのついた可愛いやつである。


「ハルちゃん可愛い。ベッド1つしかないから一緒でもいいかな?」


「あ、あぁ。」


 いくら女の子同士だからってなんかドキドキするな。

 ルイが先にベッドに寝転んだ。


「……昔はお姉ちゃんと寝てたんだけど、いつの間にか別々になって……寮に入っても1人で……なんか寂しいなって最近思ってたの。だから今日は凄く嬉しい。」


「そっか……俺なんかで埋まるならいつでも呼んでよ。」


「うん、甘えちゃおっかな。ハルちゃんは兄妹とかいるの?」


「いや、俺は一人っ子で……親も両方小さい頃に亡くしちゃったから誰かと寝るってなんか新鮮なんだよね。」


「ごめんなさい……」


「大丈夫。俺も悲しかったけど1番悲しいのは両親だから……俺は笑顔でいなくちゃね。」


「ハルちゃん……ほら、こっちおいで。」


 ルイが手を広げて俺を待っている。

 そのままルイの胸元へと顔を埋めた。


「よしよし。」


 なんだろう、凄く安心する。


「ルイは優しいな……」


「……ハルちゃんはどんな人が好き?」


 女子トーク!


「あんまり分かんないかな。前も言ったけど異性に興味がないし……ルイは?」


「私は……優しくて頼りになるんだけど、でも守ってあげたくなるような……そんな人かな。」


「へー、いいなルイに好かれる人は。もし俺が男だったらドンピシャだよ。」


「そ、そうなの?」


「うん、可愛いし優しいし……」


 ルイに抱きついたまま会話をする。

 今日一日で色々な事がありすぎたせいか、居心地が良いのか。段々と眠くなってきた。


「……zzz」


「ハルちゃん?」


「……zzz」


「……お休み、ハルちゃん。」


『……』


「可愛い寝顔……もし私が好きって言ったらハルちゃん何て言うのかな……困るかな?……」


『ストップです!抜け駆けは許しませんよ?』


「サ、サクラちゃん……?」


『ハル様が寝ている時は私がハル様をお守りしているのです。今キスしようとしましたね?』


「えっ!?その……」


『お気持ちはよく分かります。この寝顔!堪りません……今日も一枚撮らせて頂きます……』


 カシャッ


『あー、このアングルが……』


 カシャッ


『下から見たほうが……』


 カシャッ


「あのー……」


『ルイ様も見ます?』


「……うん。」


『これなんか……』


「可愛いー……」


『この寝起きの顔なんか……』


「キャー……」


 ……


 ……


『如何でしたか?私の宝物です。』


「……もしよかったら端末に……」


『送っておきました。』


「……ありがとうサクラちゃん。」


「ばーちゃん!パンツどこにある!?……zzz」


「……ふふっ。どんな夢かな?」


『……今日は皆様でお気遣い頂きありがとうございました。あの様な姿で驚かれたでしょう。』


「えーっと……ちょっとね。それもあって今日誘ったの。」


『詳しくは話せませんし、これからハル様も私もどうなるか分かりませんが……ルイ様はハル様が帰ってくる場所として、日常としていてくれれば……と。おそらくハル様もそれを望まれているでしょう。常に側にいる私には出来ない仕事です……』


「帰ってくる……うん、私もそうしたいな。」


『ありがとうございます……ですが!ハル様は私の物。渡しませんよ?』


「ふふっ、負けないよ?」


『きーー!ハル様、ハル様起きて下さい!この娘が!』


「ダメだよ、起こしちゃ……」


「え?ん?な、なんだ?」


『ハル様ーーー!』



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