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機械じかけの私とお父さん  作者: ブラックサレナ
姉妹1 宗教好き
18/40

昨日見た夢3

「ワタシハ シロガネサンチ ノ ムスメ デス」


土曜日の昼下がり、「彼」であった筈の「私」は

主から頼まれた買い物を片付け、自宅に帰る途中


徘徊する制服の公僕達に捕まった。


「えーーっと、それなら君は彼の所のロボット それで良いんだね?」


「ハイ ハイ ソウダヨ」 


「君、喋れたんだ」


「ハイ ハイ ソウダヨ」 


「…………………」


本来であればもっと流暢に喋る事は出来るだろうが

主から命じられた言葉は一つ


「ロボットらしい言動で」これである。故に私は片言で話す。


主の命により性転換しその身体を縮め

合成皮膚の恩恵でより「人」らしく改良された私も


やはり「ロボット」 主はそう言いたいのだ。


故に私はロボットらしく主の命に従い買い物に行った矢先

この状況となる


この公僕たる「警察官」達は

私が主の家から出て来たのを不審に思ったらしく

こうして呼び止め、その話を聞いている。


精巧に「人」の形を入れられた私を見て、何かしらを勘ぐったようだ。


主は実の所、公僕には好意的である。

それは彼の親族が同じ職に付いていた 故だ。


だが彼ら公僕達はそうではなく、何かと「騒ぎ」を起こす主に困っているようだ。

それを証拠に、彼は言う。


「本当、白銀さんに困ったもんだよ… 話せば普通なんだけどなぁ」


「アハハ アハハ」


彼が最後に困ったように言い捨てた言葉。反論の一つでもすれば良いのだろうが

主が付近住民から疎まれているのは事実だ。


一連のネット動画の件以来、怪我人も多数出た為

主は付近のトラブルメーカーという印象で今も過ごしている。


だが最近は私が買い物を代行しているし

主が実害を与えてくるタイプの人間である事も動画関係者にばれた為

最近は主周りは比較的、平穏であろう。


その代わり、私という珍しい存在が出来た事で興味はそっちに移ったようだが…


「とにかく、変な事はしないように これが通じてるか分からないけど…」


「ツウジテル ツウジテル」


「あ、そう……」


「カエッテモイイ ヨロシイ ピーガー」


「え? ああ、良いよ…」


「ジャアイク ジャアイク」


私はそう言うと首をグルリと一回転させ、その場を後にする。

首が回転する意味? それは異常性を出す為だ。本来の人間は回らないから


公僕から開放され、自由となった私は家路へと向かう。

最近では買い物は私が行く為、主が外で騒動を起こす事は無くなったが


ネットでの主の評判を見る限り、観察される対象に今もなっている事が伺える。

事故で家族を亡くし、精神を崩壊させたマッドサイエンティスト


それが主の一般的な世間でのイメージ 別に間違いはない。

しかしそんな主の評判よりも、まず気になるのは最近の「夢」の事。


もう三度になるだろうが、二度ある事は三度ある。

そして三度もあったという事は、人は己の状況を不可解に思う筈だ。


同じ夢を三度も、それも連続した続きを持って… 異常であると思う。

そもそも私はロボであるため夢も見ない。故にあれは現実であろうと思うのだが…

だが私は目覚める。朝に。眠っていないのに覚醒するのだ。


そして主はあちらで有用になるであろう資材の購入を私に要求し

私がそれに答える。

現状では形が変化した為、公僕に捕まると言うイレギュラーがあったが

これが最近の私達のライフワークとなっているのは確かだろう。


あの「夢」は何なんだろう。私は思考できる。故に考える。

が、答えなど到底見つからない。主でもそれは分からないだろう。


主はあの世界では残忍だ。夢であると思っているが故か。

あの肉で出来た塔には、驚いた。あれは主がやった事だろうか?


……まぁそれは良いだろう。

とにかくあの夢の続きでは何処まで言ったっけ?


ああ、そうだ…

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